古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

亜細亜ふむふむ紀行     群ようこ

2018-11-30 13:42:01 | 群ようこ
Pカフェにて、古本一挙大売り出し中! です。翻訳本三冊百円から、


掘り出し物もあるかもしれませんよ。


お近くの人は是非お寄り下さい。


:::::::::::::


亜細亜ふむふむ紀行   群ようこ   新潮文庫   1994年


ふむふむ、アジア、香港・マカオでブランドの爆買いのことを書いてあるって?


ksくだらないけど、なんかおもしろいな、とついつい読みすすめてしまう。


その他にも、ソウル、大阪編とつづく。


群さんが40の頃で、鷺沢萌さんもでてくる。鷺沢さんはなくなったと思う。


よく怒るひとだったらしい。


ツルタさんという人がこのエッセイに興を添えている、名キャラである。


こんな薄い内容の紀行文も珍しいのではないか...でも、楽しい。



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泡沫日記   酒井順子

2018-11-29 11:51:02 | 酒井順子
集英社文庫   2013年4月。


中年にさしかかった酒井さんの初体験をつづった日記形式の


エッセイ。


酒井さんのエッセイは初めて読ませていただいたが(初体験)


とてもマジメな人だな、という印象。


几帳面な性格が、文章にも表れていて、とてもここちよかった。


EXILEが礼儀正しい、といい、嵐のコンサートでは眠り、オ


ペラでも眠る。


各地、主に東北への旅行が多く、震災後も訪れている、とつづる。


東京生まれだけあって、とても都会的だ、と思った。都会的と書く


とちょっとだけど、洗練されたイメージです。


ウィキペディアに記載がないので、だれか書いてあげてくださぁい!
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シブイ    開高健

2018-11-25 11:16:49 | 開高健
TBSブリタニカ 1990年


体型も生前の開高氏に似てきたにもかかわらず、開高氏ほどに


業腹になれず、せっせとせこせこと除菌している自分がいるわ


けだが。


もう何度目か読むのは、というはなしもあり、あのPPAPのピコ太郎


のピコをピコピコ音楽のピコと思っている人もいるかもしれないが、


この本によると、ピコとは隠しておきたくなるほどチッコイもの(


あれ、だね)を指すらしい。アメリカで受けているのも、その名前も


一因かもしれない。日本人のは小さいという、あれね。


西洋では、イワシは塩焼きでは食べないという。


死体を焼いているニオイがするらしい。


と、いろいろとウンチクもあるしで、もう、おもしろい本は読み尽く


した、という人にもおもしろく読める、というか、もう読んでいるだ


ろうね。
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財布のつぶやき   群ようこ

2018-11-21 11:02:47 | 群ようこ
角川文庫    2007年12月


二億も三億も稼いだ人に、おカネがないと言われて、ボクに


どうしろというのだ。


母上と弟に家を買ってあげて、おカネがなかったらしいが。


群さんは、印税を自分の身に余るおカネと思っているらしい


が、そういうおカネは身につかないだろう。


印税なんて、あぶく銭みたいなものだものなあ。


あんまり面白くなかったのは、群さんの読書量と関係があ


るんじゃないか、とボクなんかは思ってしまうのだけれど。


本を読めないってことは、本を書くこともなかなか、という


ことではないのか……?


また、爆笑のエッセイ読みたいですねえ。


                         


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がんばりません     佐野洋子

2018-11-20 15:06:57 | 佐野洋子
新潮文庫   昭和六十年


本の雑誌に連載していたものらしい。


布団がお好きだったらしいが、布団はボクも好きだ。


布団というか敷き布団が好きなんですね、ボクは。


相変わらず、息子さんはいい薬味になっている。


アヒルの子で白鳥のどこがいいの? アヒルに悪いじゃん、


は傑作である。


そういうものの見方ができる息子に育てた洋子さんはさすが


である。


いい線いってるよ、ホント。


それと、おかしいのが、顔が柴犬で体がダックスフンドという佐野


さん家の犬。


犬は基本NGなのだが、そんなヘンテコな犬なら、許せる。


マア、なにを許すのかわからんが。


お父上の話も何度もされているが、昔の父上って、偉そうだったのだな


となぜかチチのいなかったボクなんかは面白いな、と思って読んだ。


それにしても、佐野さんのエッセイ、中毒性高いな。


                       (鶴岡卓哉)
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マンハッタン少年日記    ジム・キャロル

2018-11-15 11:40:32 | ジム・キャロル
梅沢葉子・訳   晶文社  1982年


初めてこのマンハッタン少年日記を読んだのは十七歳の


とき、いまからざっと三十年前である。この歳になって


読んでみて、やっぱり面白いものは面白いんだ、ということ。


その間に、ジム・キャロルは死に、映画にもなった。


原爆について、触れるところがあって、アメリカ人も悔いて


いるのだ、と知ることとなる。


平和主義者だが、おかまには容赦がなく、殴り飛ばす。


年を取ると、違う読み方もできると思ったが、昔と感じたことは


同じだった。


鮮烈な感覚を持ち続けることは難しいが、ボクはできているかも


しれぬと、ちょっと自信を持ったのだった。
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ふつうがえらい     佐野洋子

2018-11-11 12:13:48 | 佐野洋子
マガジンハウス    1991年


じゃあ、ふつうってなんだ? という問いも浮上してくる。


フツーのサラリーマン、フツーの時計修理工、フツーの教師


など。中間的って意味か。年収が平均の人のことか。


人並みにおカネもらってる人は偉いよな、オレ、思うに。


単純にさ、人並みにおカネもらうってたいへんなことだよ。


という本書は、いろいろなところに書いたエッセイの寄せ集め。


てんでばらばらである。が故に、飽きることもない。


パートナーがいて幸せなころに書かれたらしく、それがちょっと


鼻につくといえば……。


でも、いつもの毒舌的な、ちょっと悪ぶってる佐野さん、悪くな


いです。
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神も仏もありませぬ    佐野洋子

2018-11-02 12:47:05 | 佐野洋子
ちくま文庫   2003年


”ボケ”を題材に、これほど流ちょうに語れるとは驚きである。


本人はボケているとおっしゃっているが、、文章はよどみなく


巻末の中嶋有のお父上(初めて知った)のニコニコ堂の店主の、


素人と比すると、数倍文章が巧いのがわかるようになっている。


ボクが好きだったのは納屋、納屋、というエッセイで、こぶしの


木がなくなって、淋しい思いをしていると、農家の庭先に大きな



こぶしの木があって、切ってしまうと言うのを、ノンコという女


性が、「これ、私が買う。私のお金で買う」と叫ぶ。


そして、自分の引っ越しした庭先に植えるという、実に粋な話だ。


小林秀雄賞受賞。





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