古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

魂      鶴岡 卓哉

2021-05-18 10:16:19 | 日記、ポエム

台風が近づいているようで、心配

ですが……。

昨日は、広島はホントに暑かった

です。今日は、ちょっと涼しいで

すが、それでも、暑いですね。

ジャケ借りしたアーティストをウィ

キペディアで調べるという作業を

ヒマでやってるんですが、驚くこ

とはままあります。昔聴いていた

人で死んでいた、それも結構前に

死んでいたということもあります。

FALCOさんなんてそうでした。98

年に事故死しておられました。ロッ

ク・ミー・アマデウスという名曲

を生み出されたんですが、ご存知

でしょうか?

では、詩をご紹介します。第二詩

集「名のなき詩集に名を付ける」

から、魂、というタイトルの詩で

す。(※ 2014年の10月11日

の話しです。その日に初うp

しております)





魂        



頭からウサギのような耳の生えたそ奴に魂の在処を訊ねると

そ奴はせせら笑った

俺は魂のことなどに気を取られたことなどなかったのだが

今頃になって魂のことで不安になったのだ

魂と訣別したという黒い噂は過去のこと

今の俺は魂が心配だった

しばらくしてそ奴はまた現れてこういった

良く魂を守り抜いたな、と

俺はそれでホッと胸を撫で下ろしたのさ

幾度の格闘ででも俺は魂を失ったりしなかったことを……

 

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海     鶴岡 卓哉

2021-05-10 04:53:15 | 日記、ポエム




その青い海はまるで楽園で

そこはハワイのようなところだったが

その海の波頭の白い泡も、その砂粒も

そのビキニの女の足も、滑走するボートも、現実ではない

僕は呑気にビーチで寝転がっていて

そんなことには露とも気付かずに

その空を信じていた、海を疑わなかった

だが、それらはただの夢だ

僕の創り出した、仮の住まいなのだ


2014年10月ごろの風景。なんかそれなりにおしゃれな感じですね。良かったんじゃないですかねえ。

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アオムシと月  ・希木谷  瞬吉

2020-12-24 12:07:57 | 日記、ポエム

混沌の中の怒号が彼女に押し寄せてくる

 

緑色のアオムシがプールにウジャウジャといる

 

何を言っているのか分からない女の子がアオムシプールに飛び込む

 

怒号は更に高まっていく

 

僕はベランに立ちボンヤリと月を見上げる

 

頭ン中では君はそっと打ち明けるんだけど

 

何かその言葉はぴんと来ない

 

多分、君は僕のことを分かっていない

 

それどころか君は君自身のことさえ分かってないんじゃないかな

 

ああ、その少女は青い服を着てたんだ、とか?

 

君は月を見て、お団子を食べたい、とか言うし

 

さっきからお湯が沸いてるのに気付いてないみたいじゃないか

 

僕はガスコンロの火を止めた

 

隣に立つ少女は青い服を着て何だか憂鬱そうに月を見てる


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核心形成     鶴岡 卓哉

2020-11-15 06:46:46 | 日記、ポエム

緊張で息もできず足がガクガクと震えていた

瞬間をチャンスに変えて僕は遠くに飛翔する

その慟哭を信用しさらに自己を深化させよ

その対象物のない感情は僕に永劫性のある魅力を付与する

息ができないほどの僕の心臓の鼓動が

時に僕に結晶ができるだろう核心を作る

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自由世界     鶴岡 卓哉

2020-11-07 18:22:49 | 日記、ポエム

ポテトチップを齧ってたころ

君はジャガイモをスライスしてた

当然ながら僕はソルトを振りかけてた

支配者を失った君はフォルトを繰り返してた

オレオを朝食に済ましてたころ

君は買い物をセーブしてた

当然ながら僕はいつも腹をへらしてた

契約者を失った君はロストを恐れてた

今では君はマネーを失いさ迷ってる

僕は持ってる全部をほっぽり出し

自由を勝ち取ったんだ

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コーヒー   

2020-09-30 10:22:34 | 日記、ポエム

僕はコーヒーを淹れる

遠くの孤島で人々は逆立ちしたり踊ったりする

砂糖をばら撒いたり食べたりする

煙草をやたらに吸ったり吐いたりする

緊張を解くために深呼吸をしてみる

触ったものをじっくりと味わう

ニンジンの皮を剥いたり茹でたりする

音楽に合わせて口ずさんでみる

 

プラモデルを作ったり壊したりしてみる

暇なときは眠ってみる

夢の中で遊んだり怖がったりしてみる

アメを齧って食べる


幽霊と交信してみる

 

本をデタラメに読んでみる

ベッドの上で何度も寝返りを打つ

猥褻な言葉をメールする

僕はコーヒーを飲みながらそんなことをする




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現在    鶴岡 卓哉

2020-07-17 22:08:59 | 日記、ポエム
昨日は夜にポパイに行って、ジャケ借りしてきました。
前借りて気に入った、ネリー・ファータドとか、相変
わらず九十年代のR&Bを中心に借りました。ビース
ティ・ボーイズも借りました。生音ヒップホップの先
駆け、めっちゃかっこよかったです。
というワケで、詩を紹介します。第二詩集「名もなき
詩集を君に」から


現在     鶴岡 卓哉



俺たちに昨日はなかった

昨日なんて捨て去って歩いてく

権威にしがみついている退屈な教師

暴力に明け暮れた少年時代

ぶっ倒れることが快感で死ぬことを身近に感じていた青春期

いつも背中に感じる何か不吉な感じ

拭えない沈黙から来る誤解に

ベッドの縁で絶え間なく息づいている俺の痕跡

小説の中の愚かな可哀想な大男

信じられぬ明日への期待などない

俺たちにあるのは現在だけだ


               (2014.10.18)


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マインドコントロール   鶴岡 卓哉

2020-07-12 15:18:01 | 日記、ポエム
今日は、カフェも暇なので、朝から釣りに




行ってきました。小さなナマズのようなド



ンコと呼ばれる魚と、ハゼが釣れましたね。




全部で十五匹くらいですか。



久しぶりに、詩を紹介します。まあ、釣りと



は全然関係ないですけど。



「マインド コントロール




この遠雷の果てに待つもの



言葉の先にある恐怖の盾




自由すぎるボクの死亡説の根拠



蝶の羽の動きに似て、僕の舌は動く




必ずや起こるだろう、伝説の竜巻




ライブでやる定番の歌に乗せて語る





ボクは死ななかった




魂のコントロールの方法を熟知していたから




川の流れに逆らって、アマゾン川のピラニヤさえ



怯えていた




喰っちまったのサ、卵焼きのふわふわが



心地いいスネアドラムのように、ボクの



命を攫ってくれれば良かったのに……



                       (2015    10・4)」
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