古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

日記+贋食物誌 吉行淳之介

2025-01-19 06:41:43 | 本の紹介

さっき、鶴岡卓哉で検索したら、ヘンな男の写真の

 

FACEBOOKのがあって、あれは、いやがらせなのか、

 

それとも、たまたま同姓同名なのか、まあ、いやが

 

らせの件が濃厚だね。まあ、どうでもいいや。

 

ま、たちまち(広島の方言で取り敢えずと云う意味、

 

居酒屋などで、たちまちビール、などと云う)

 

写真は載せておくわ。僕はこういう感じの顔なんですよね。

 

まあ、それは本当にどうでもいいんだけど、木曜に

 

歯痛にになって、たまき先生のところの歯医者に駆け込んで

 

、麻酔して、仮の歯を入れて、コンクリみたいのなんだけど、

 

それが、とても慣れなくて、思考もまともに出来なくて、

 

やる気も出ないしで、更新しなかったのだけど、

 

大分、慣れて来たので、更新します。

 

二日くらい、活字を読まなくて、久しぶりに

 

活字を読んだんだけど、やはり、僕は活字が好きなの

 

だなあ、と云うことをはっきり感じた。

 

これかも活字人生を歩んでいきたい、と確信した。

 

今日は、吉行淳之介氏ですよ。

 

ーーーーーーーーーー

 

絵・山藤章二 中公文庫 1978年

 

山藤氏の吉行氏の似顔絵がそっくりで、それも顔に

 

青筋立てていて、いつも怒っているのがおかしくて

 

視る度に笑っていた。交遊の広さも伺わせて、文豪

 

たちがたくさん出て来る。阿川氏とか、三好達治氏

 

とか、近藤啓太郎氏とか、いろいろなことについて、

 

書いておられるが、そのどれもがうろ覚えと云う、

 

他人とは思えない。僕も大抵のことがあやふやでな

 

んとなくで済ましてしまうところがある。

 

タイトルに食材の名前を書いて、それに関して描か

 

れている。この本一冊で、吉行氏の魅力も充分に堪能

 

出来るだろう。解説に色川武大氏の文章が載っている。

 

これもとても貴重なもので、色川氏の吉行氏は先輩に

 

当たるらしい。装丁も山藤氏が担当していて、鴈と

 

貝の絵が描いてある。もしや、これは? と思っていると、

 

贋と云う字を解体してみた意匠だと云うことだ。

 

(読了日 2024年12・21(土)15:20)

                 (鶴岡 卓哉)

 

 

 

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わたしの脇役人生  沢村貞子

2025-01-16 04:23:17 | 本の紹介

新潮文庫   平成二年

 

わたしの献立日記に続いて、二冊目の拝読と

 

云うことになる本書。ホンモノの文章とはこ

 

う云うものかと感慨を深くした。人間には

 

福分と云うものがあって、ラックと云うか、

 

幸福度って云うか、福分に見合った生き方が

 

大切だと云うことだろう。TVのことについて

 

描いてあるところもけっこうあって、高校野球

 

とかお好きだったんでしょうね。エッセイでTV

 

について書くことに対しては一考する余地があ

 

るとは思うのだが。

 

女性が世界的に強くなったこの世界で、男の

 

私めなんかは肩身を狭くして生きておる次第

 

です。

 

1996年86歳で亡くなられた。RIP.

 

(読了日 2024年12・17(火)21:55)

                (鶴岡 卓哉)     

 

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野火   大岡昇平

2025-01-14 11:39:43 | 小説の紹介

こういう古い本をディグってると、やはり、

 

大きな発見がある。それは、人生と云う歴史

 

であり、それは、決して見逃せないものだ。

 

ぼくは、文章修行だと思って、このブログ

 

を運営しているが、と云っても、ただ、ア

 

ップしているだけだが。

 

今日のお作品はとても古いですよ。そ

 

して、未だに読み継がれている伝説的な作品

 

です。

 

ーーーーーーーーーーー

野火 新潮文庫   昭和二十七年

 

これは多分に、創作が入っているのだな、と思った

 

のは、大岡氏の戦後の動向で、愛人を囲ったりして、

 

妻が自殺したりしていることにある、と云える。

 

所謂、昭和の文豪クソ野郎である。

 

本書はもの凄い作品である。力強いし、作品として、

 

伝説になっている通り秀でている。或る意味、詩的だし、

 

文章が立体的で際立っていると云える。特に、彷徨し

 

ているラストの部分などは一読に値する。これだけ読むと

 

体験していないと描き得ないのではないか、と思い、ぼくも

 

実体験から描いたのではないか、疑いの余地のないところ

 

では、と一瞬信じたが、いやいや、この人は狡猾ですよ。

 

一を十にも二十にも膨らませて書ける筆力があるのですよ。

 

人肉を喰えば、狂うと云うから、宗教的、キリスト教的

 

着地点も、合理性があり、精神に異常をきたしたと云う

 

ラストも納得がいく。けど、戦争と云うものは本当に

 

恐ろしいものですよ、と心底思った次第。

 

(読了日 2024年12・17(火)17:03)

                 (鶴岡 卓哉)

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荷風散策 ‐紅茶のあとさき‐ 江藤淳

2025-01-12 11:15:18 | 本の紹介

新潮文庫  平成8年

 

広島の横川の楢さんでこの古本を贖って、三週間

 

かけて、じっくりと読んだ。

 

始め、荷風散策との題から、荷風散人の好きだった

 

散歩の道行きを書いたものかと思い込んでいたの

 

だが、荷風散人の文章をそのまま載せている部分が

 

半分は占めると云う評論であった。

 

ぼくは、想うのだが、荷風散人はまるで、舞台のレビ

 

ューを視るような格好で股を開いて坐っている女を

 

批判的に描いているが、散人のような好色で、漁色し

 

ているような色ボケ男が、そんな現代風な女を作った、

 

張本人ではないか、と云うことだ。

 

好色男だったが、偏奇館が戦火で焼けてしまってからは、

 

食ボケになられたようで、その様子もヘンだったと云う。

 

江藤氏は本書を書いた三年後、平成11年に亡くなられた。

 

RIP。

 

(読了日 2024年12・11(水)7:03)

                (鶴岡 卓哉)     

 

 

 

 

 

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ハイスクール1968   四方田犬彦

2025-01-10 00:14:49 | 本の紹介

新潮社     2004年

 

月島物語につづいて手に入った本が本書であり、

 

本書は氏が高校に入ってから卒業、浪人して、

 

東大の文三に入るまでの心の動き、趣味、つまり、

 

ビートルズやバロウズ、ガロ、COMあたりについ

 

て言及した書であり、バリケード封鎖した際の

 

状況が綴られている。

 

バリ封を直截、企てたわけではなく、ある日、学校

 

に行くと、教室がバリ封してあり、どうやって入った

 

のだか、教室に入り、その頃親しかった者たちと合流

 

し、食べ物が必要だ、長くなりそうだから、と思った氏は

 

家に帰り、食べ物を調達して戻ってみると、きれいさっ

 

ぱりバリ封は影も形もなくなって、椅子も机もきれいに

 

戻されていたと云う。この裏切りに苛立った氏は、窓を

 

割ったと云うが、どこまでもフィクション的な感じが

 

拭えない。と云うか、氏はこれはフィクションだ、と

 

言い切っている。

 

ぼくはビートルズもジョン・レノンも全部聴いたし、

 

ゴダールも好きな監督であり、実験的作風に惹かれる

 

ところも似ていると感じた。が、ぼくは、残念ながら、

 

東大に行けるほど優秀な頭脳を持ち合せていないのだ

 

った。ひぇー。

 

(読了日 2024年12・10(火)11:20)

                 (鶴岡 卓哉)

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2024年読書概観+鼎談解説

2025-01-09 10:32:49 | 本の紹介

2024年は、101冊本を読ませていただいた。ユーチューブ

 

で、ベスト10などをやっているが、僕が読んだ本のどれも

 

が魂を込めて書かれた本であるようなので、簡単に順位な

 

ど決めることは出来ない。どの本も、ベストだ。

 

大抵、古い本なので、レビューも特にバズることもなく、ま

 

あ、訪問者も100超えしたりしなかったりと云ったところか。

 

去年、一番、訪問者が多かったのは、データは、よくは

 

わからぬが、三百近くあった時が一回あった。

 

今年も読書は地道に続けて行って、古本屋もやって行って、

 

あげていく心積りなので、宜しくお願いします。出来ることなら、

 

もう少し紙媒体の本が売れればいいのですが。広島の人は特に

 

あまり本を読まないのかもしれないです。広島のメーンの通りの本

 

通りの書店は軒並み潰れてしまいました。残念なことです。

 

今日は、素敵な活字中毒者の鼎談解説の解説です。

 

ーーーーーーーー

 

素敵な活字中毒者 〈鼎談解説〉

 

鏡明氏と目黒考二氏と椎名誠氏による活字中毒の

 

解説。目黒氏はチラシまで読む活字中毒者で、

 

皆から病気だ、と云われる。鏡氏の弟も中毒とのこ

 

と、次に電車での本の読み方についての話になると、

 

隣りの人が読んでいる本がいったい何の本か気にな

 

るらしい。中吊り広告も気になると云う。1983年

 

頃は書店は人の山だったと云う。鏡氏はマンガ雑誌ま

 

で読んでいる。

 

やっぱり、ぼくはアマゾンで買うより、古本屋でこう

 

いう掘り出し物の本を探すのが好きですね、因みに、

 

この本は110円で購入しました。うーん、こんなに

 

味わい尽くし、楽しんで、110円。今、一番安くて楽し

 

める娯楽なんじゃあないでしょうか。

 

(読了日 2024年12・5(木)1:40)

            (鶴岡 卓哉)

 

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もだえ苦しむ活字中毒者 地獄の味噌蔵 椎名誠

2025-01-08 01:26:34 | 小説の紹介

「素敵な活字中毒者」所収。

 

この日本ペンクラブ編 素敵な活字中毒者の選者で

 

あらせられる、椎名氏の作品。

 

以前、読んでいるので、再読だ。めぐろ・こおじと

 

やり合って、こてんぱんにやっつけられ、怨んで、

 

連続性視覚刺激過多抑制欠乏症、すなわち、活字

 

中毒者のめぐろ・こおじをうまい具合いに味噌蔵に

 

閉じ込め、「ぬべっちょ」とか「毛なめ」と呼ばれる

 

なめくじみたいな怖い生命体と一緒に一か月半、ちらし

 

などを与え、徐々に慣らしていく。

 

ぼくも活字中毒者の部類だ、と自認しているのだが、

 

味噌のニオイはあまり好きではない。いや、そういう

 

ことではないか?

 

(読了日 2024年12・5(木)1:00)

               (鶴岡 卓哉)

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いちばん熱心に読んだ本   江國滋

2025-01-07 06:01:13 | 本の紹介

「素敵な活字中毒者」所収。 集英社文庫

 

昭和五十四年

 

1934年、東京生まれ。演劇関係のエッセイストと

 

云うことだ。この短編は「小説新潮」に発表。「読書

 

日記」に収録されている。

 

これは病気文学と云うジャンルに属するのだろう。痔、

 

である。良くは知らぬが、肛門性交が原因ではなかろう

 

か、と疑うも、妻はいるらしい。野坂昭如氏も痔だったが、

 

あれはルンペンやっていた時、男にレイプされて痔になった

 

のだ。ヒロシも痔だが、あれは、なんだろう、ヒロシは

 

ホモではないようだ。痔の手術して、初めての排便の時、

 

気絶って、うふふ、気絶ね。

 

(読了日 2024年12・5(木)0:16)

               (鶴岡 卓哉)

 

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文字食う虫について  澁澤龍彦

2025-01-06 22:02:36 | 本の紹介

「素敵な活字中毒者」所収。 集英社文庫

 

昭和五十五年

 

澁澤氏と云えば、エロティシズムの権威として有名だ。

 

マルキ・ド・サドの研究に於いても秀でている。

 

この短編は、「ユリイカ」に発表。「ドラコニア綺譚集」に

 

収録。青土社より刊行されている。

 

この短編は衣魚(しみ)と云う虫。本を食べる虫について

 

の話しだ。

 

経典で三行の文章がどうしても読めない。覚念は深く嘆き悲

 

しんで三宝に相談し、加護を求めた。すると、夢の中に気高い

 

老僧が出て来て、「おまえには宿因がある。前世は衣魚という

 

虫で、その三行を食べてしまったのだ」と云う。それからは、

 

つっかえずに読めるようになった、と云う話しが紹介されている。

 

僕はこの話しがとても好きである。宿めとは、動かしがたく、

 

そこに存在すると云うことが明解になっている点が良い。

 

(読了日 2024年12・4(水)14:40)

               (鶴岡 卓哉)

 

 

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悪魔祈禱書 夢野久作

2025-01-05 01:45:27 | 小説の紹介

「素敵な活字中毒者」所収。 集英社文庫

 

「夢野久作全集」より。ぼくは今のところ、ドグラ・

 

マグラは積読と言いますか、一回読んで、挫折して

 

いるのですが。

 

この短編や「人間腸詰」なんかは割りと好きですね。

 

相変わらず、話し言葉で攻めて来ていて、いろいろ

 

古本のことを書き連ねていらっしゃる。

 

また、万引きについて、この先生も言及していらっ

 

しゃいます。書くことがひとつの夢みたいに

 

なってるんすかねえ。

 

持ち込まれた本を3円で買ったのだが、それが、

 

筆写本でロスチャイルドが十万ポンドの懸賞をか

 

けて探していた本だった。外道祈祷書だったらしく

 

いろいろいけないことが書いてあったらしい、と

 

リアリティーをもって書かれているが、オチはウソ

 

と云うことらしい。なんなんだ、この久作と云う人は

 

ふざけておるのか! とわしは少々ご立腹のご様子。

 

(読了日 2024年12・3(火)20:13)

               (鶴岡 卓哉)

 

 

 

 

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