古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

あやしい探検隊 バリ島横恋慕   椎名誠

2019-09-20 07:27:20 | 小説の紹介
角川文庫   平成10年



椎名さんは日本にいるより、遠く海外へ行かれていた方がイキイキと


していたようだ。筆もすこぶる快調のようだった。


暇つぶしに良し、後学のために良しと、読んでいて、椎名さんとその仲間


たちの楽しんでいる様がおもいうかぶ。


けっこうこの仲間たち、というのがインテリぞろいなのだ。話しをさせると


けっこうまともなことを言ったりするのでオドロキきだ。


けど、バリかああ、行ってみたいとは思わないな。退屈そうだし、本読むなら


日本の方が安全で良くない?………………合掌。
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地球どこでも不思議旅    椎名誠

2019-09-16 08:10:13 | 本の紹介
集英社文庫    昭和57年


第Ⅰ部的なメキシコへのルチャ・リブレを見て回るって旅は読んでいて楽しかった。


でも、二部三部へと日本の京都を旅して、クサしたり、中国へ旅したリっていうのは


大しておもしろくなかった。


椎名さんはよく毒を吐くが、あれは、ボクは好きじゃあない。それがいいところ、といえば


いえないでしょうね。人が人を毒づくのを読んで、決して、楽しい気分になんてならないよ。



それに、椎名さんてすごく女々しいんだよね。男っぽさの裏返しなのか、その女々しさがたくさん


の本を書かせたんだろうなあ、と思うんだけど。


作家は女々しいとなにかでご本人も言っておられたが、そうしない描き方だってあるはずだ、と


ボクは思うんだよね。まあ、開高さんみたいなね。


文学のススメってラジオ番組をネットで聞いたんだけど、それは、なんか楽しかったですね。


再生回数が数百とさみしかったですが………………合掌。


                              (鶴岡 卓哉)
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台湾 韓国 香港 逍遙游記   藤原新也

2019-09-15 09:15:03 | 藤原新也
朝日文庫    昭和62年



昭和62年の初版本で読んだが、保存状態もよく、ストレスなく読めた。


この人の文体には、旅と似たものを感じるのであるが、それは、ただ読ん


でいるだけで風を感じ、その土地の空気が感じられるところではないか


と思うのだが。


有吉弘行という人は、その昔、電波少年で旅をした人であるが、いおうと


思っていたのはそのことではない。有吉さんという人は本を読んでも、中

身を全く理解していないというのだ。ただ字面を追っているだけだ、他の


ことを考えている、というのを受けデラックスさんが、読書家に多いタイプ


だねえ、と言うから、そんなわけねえだろ!、とりあえずテレビの前でツッコ


ミを入れておいた。ホントに何も考えないで会話をしているのがよく分かる。


けど、その有吉さんの感覚がこの人なら分かりそうに思うのだ、字面だけ、


気づくと追っていて、それがまた心地良いのである。


まあ、中身が全く分かってないんじゃ、読む意味ないよなあ、ホント、トホホであるな


……合掌。




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岳物語      椎名誠

2019-09-13 15:26:22 | 小説の紹介
集英社文庫   1985年


椎名さんの息子岳くんが十歳になるまでの数年間を描いている。


ってことは、岳ってのはボクと同世代ってことか。通りで、釣り


に夢中になっていく様を描いているのだが、よく岳くんの気持ち


が分かる、かつて、ボクも小五六年のころは近くの庄内古川や


古利根川に行って毎日釣りをしていて、将来は釣り吉三平にな


るんだ、と口癖のように言っていた。



あのころはやってたんだよねえ、釣り。ラーメンも好きだった


しねえ、うん、また今シーズンは京橋川にハゼ釣りに出かけて


みようか、と思う。もう三年近く釣りをしていない。いや、


椎名さんは傑作をものにしたですよ。この岳物語が今まで読んだ


椎名作品の中で一番おもしろかった、と思うのだけど。子供嫌いの


ボクがおもしろかったのだからまちがいんないんじゃねえ?………………


合掌。

                       (鶴岡 卓哉)
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あのひと  傑作随想41編

2019-09-12 10:03:25 | 本の紹介
新潮文庫編集部   平成27年


タイトル通り41編の文豪と呼ばれる人たちの随筆、テーマは「あのひと」


師への想いだったり、母へ、父へ、兄弟へ、友へ、とその想いの振り幅は大きい。


人の記憶というものはやはり新しいものの方が新鮮なようで、後半の方がより心に


刺さっている。


澤地久枝さんの文章というのは初めて拝読したが、向田邦子の人となりが巧く


描かれていて、僕みたいな向田ファンにはたまらない作品になっている。


僕の師というか、先生は赤松先生で、先生のおかげで健康でたのしく過ごせている、


といって過言ではないと思うが、2017年に亡くなった。88歳だったが、まあ、広島


に来て良かったことは赤松先生に出会えたことだ。………………合掌。



                             (鶴岡  卓哉)
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インドでわしも考えた    椎名誠

2019-09-11 08:43:17 | 本の紹介
集英社文庫   昭和59年


旅のテーマは空中に三メートル浮かぶというヨガの行者


を探すこと。ときいて、僕ら世代で逐一思い出してしま


うのは麻なんとかっていう死刑になった、迷惑な男の、


必死のパッチの形相で空中に飛び上がっている写真だ。


と思うが、あの写真を見てジョーダンでしょ、で終わら


ない人たちもいたのだなと思うと、なにか人間の切なさ


を感じてしまう。


当然の帰結として、三メートルの浮遊行者は山の中にい


るらしく、会う人会う人にテキトーにあしらわれてしま


うのだが、そこがなんともインドっぽいインチキ臭さに


満ちている。


インド人はいつもカレーを食べている、というのは、今


では知らない人はいないだろうが、デリーあたりではほ


とんど毎日カレーらしい。


僕の家の近所にもインドカレーの店があるが、広島人に


本場カレーは馴染みがないらしく閑散としている。こんど


ぜひ行って見たいものである(ホンキとか?)………………合掌。


                   (鶴岡卓哉)



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ああ言えばこう食う   阿川佐和子×檀ふみ

2019-09-10 20:56:35 | 本の紹介
集英社文庫   1996年



この二人は相当結婚に拘泥しているらしい。このエッセイのメインテーマの


食をも凌駕して語られるのが結婚についてだ。


そういえば、というか、いわずもがなにボクも結婚していない。四十をゆうに


過ぎているのに、おカネもないし、人徳もないので、女が寄りつかない。うーん


可哀想なオレ。


結婚に願望? ないです。狭い部屋にこれ以上人が増えちゃかないません。


女に対する幻想は微塵もないですね。いやぁ、汚い女の部分を見過ぎたせいかもな。


とにかく、女と一緒にいるのもイヤだが、若い女の二の腕をたまに見たりすると、


意外といいなあ、と思ったりするのだった。いえ、ボクは手相でもエロ線のある


ただのスケベです。(+。+)アチャー。………………合掌。


                            (鶴岡   卓哉)
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文士の料理店    嵐山光三郎

2019-09-09 22:23:06 | 嵐山光三郎
新潮文庫   平成22年


嵐山さんといえば、僕ら世代では笑っていいとも創刊号の編集後記で


~であーる、でおなじみなのだが、若い人は知らないだろうね。


この嵐山さんが、水上勉とか、坂口安吾、遠藤周作、吉行淳之介、向


田邦子らを直截知る最後の世代ではないだろうか。


嵐山さんは編集者をしていたらしく、仕事上、お付き合いがあったらしく、


この本にもそれが活かされている。会ったことがあるのと、ないのでは、


文章のリアリティも全然違ったものになったろう。そういった意味でも


この文士シリーズオモシロそうだ。



開高師匠が大トリだったが、グルメと言えば、だろうね。でも、開高師匠は


喫煙者だったので、本当のところどうなのかっていうと、元喫煙者の僕からし


たら、とても怪しいな、と思ったりするんである………………合掌。


                       (鶴岡  卓哉)
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風景進化論     椎名誠 文・写真

2019-09-01 15:10:18 | 本の紹介
新潮文庫   1993年


この本は15年前に買って一度読んだものの、なんか細けえなあ、と


思って、チッコイ人、となぜか椎名さんのことを思い込んでしまった


のだった。


それ以来、椎名さんの本はあきらめていたのだが、最近面白いことに


気づきハマっているという感じである。


風景進化論というテーマで書かれているらしいが、書かれてあることは


定点からではなく様々。旅行記あり、身辺雑記あり、という感じだ。


ボクは椎名さんの映画というものを拝見したことがなく、ぜひいちど


観てみたいものだと思うような、怖いような、です、はい………………合掌。
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