古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

富士日記 (下)    武田百合子

2016-05-20 12:57:31 | 本の紹介
泰淳氏の具合が悪くなるまでが描かれる。



死というものが、この日記では描かれて



いるのだけれど、一種当たり前のことと



して描かれてゆく。日々、タマはもぐらの


仔を殺しているし、それは人間と言うも



のの境界を越えていく生命そのものとし



て捉えられてゆく。武田氏ももぐらの仔も



大きな枠組みの中の生命として捉えられ



てゆくということだ。誰しもが死ぬとい



うことを改めて考えさせられ、突き詰め


ていけば、それは日常の風景のひとつに



すぎないことに気づかされる。マア、


それにしてもよく昼寝をする人たちだな。


百合子さんは良く寝る。いいなあ、うら


やましいなあと思ってしまった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富士日記(中)      武田百合子

2016-05-13 08:38:47 | 本の紹介
中公文庫。



カフェーに勤めるような大正生まれの


モダンガールが武田泰淳氏と結婚し、



富士山のふもとに山小屋を立てる。そ


こで巻き起こる話を丹念に描いている。


クルマをぶっ飛ばし、犬のポコが死に、


涙に明け暮れ……美味しいものにめっ


ぽう弱い百合子さん。昭和41年(66年)


~昭和44年(69年)までの生活の克明


な日記。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富士日記(上)       武田百合子

2016-05-12 05:53:40 | 本の紹介
日々、本気で怒ったり、悔しがったりする姿が



イキイキと描かれる。いつの時代にも読まれる



度に生活が蘇るという文学の強さを感じる。六



十年代は今より、何より生活がしやすそうに見



受けられる……今のようにキュウキュウそして


いない人に対する優しさが残っているような気


がする。日々のメニューのつつましさ。ある日



のメニューにはごはんだけのある日には驚いた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーケンのめくるめく脱力旅の世界    大槻ケンヂ

2016-05-08 16:29:08 | 本の紹介
新潮社 「オーケンの行けばわかるさ」を改題。99年9月号~



00年12月号「小説新潮」。



フォークライブ、モデル撮影会、激辛カレー、熱海秘宝館



酔拳の大会、マザー牧場、身体障害者プロレス、などに実


際訪れてみてルポを行う。その姿勢は面白がる、という哲


学で貫かれているようである。実際の空気を切り取る作業



は難しいがそれをやっている。ユーモラスに、しかも批判



精神もある。酔拳ネタに笑っていると、二丁目の奇芸に驚



愕させられることとなるのである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽文(がくもん)カフェのお知らせ!

2016-05-01 05:36:00 | 教室
今日は月に一度の楽文(がくもん)カフェの日です。



皆さんで作っていく回なので、気軽に参加してくだ



さい。




どなたでも参加して、発言していってください。ヲシ




テ文字に関してがメインですが、それ以外の情報でも




大丈夫です。意見交換の場にしてください。




参加費用  1000円(コーヒー付)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする