古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

どにち放浪記       群ようこ

2020-06-16 07:10:04 | 群ようこ
幻冬舎文庫       1999年

まわりにどっかいそうな姉さんのムダ口をきいている

ような感じ。マア、そのはなしはおもしろいのだから、

文句はないのだ。

テレビに関係したイチャモンになるととたんに元気に

なってくる。いや、この人は文句を言っているときが一

番かがやいているよ、きっとね。

ボクは今、ヒマなときは本を読んでいるか、テレビを

見たり、散歩したり、ろくに働かないダメっぷりだが

この生活は尊いのだ、と思えた。

そうだよ、群さんもシーナさんファミリーの一員だった

のだ、と改めて思ったのだった。そういえば、文句を言

って怒っているところなんかそっくりである(あんた、見

たんかい?)。……合掌。

                 (鶴岡 卓哉)





















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半径500mの日常      群ようこ

2020-06-13 09:56:04 | 群ようこ
文春文庫     1991年

久しぶりに群女史のエッセイを読んだが、このころの

は実におもしろかった。

群さんはみミッキー吉野に似ていたらしいが、僕はその

昔、稲垣吾郎に似ているといわれて、そうかな、半年前

には高中正義に似ていると笑われていたのだが、と思い、

最近では、ケミストリーの川畑さんにそっくりだと言われ

たことがある。どうも、おもしろくない、ん、でも、考えてみ

ると川畑さんってぜんぜんイケメンじゃないや。

でも、みんな誰かしらに似ているらしい。女がカレシが誰

それに似ているといって見てみると目が悪いのじゃあない

か加藤剛じゃなくて、せんだみつお、だ(このへんは時代を

感じさせますね)というのには笑った。

今ではなくなったと思うのが女のバーゲンセールの死闘だ。

あれはあれで女は楽しんでいたと思うが、今じゃあ聞かな

いから、女のた戦いもなくなったのだろう。

「おばさん」といわれるようになって、沈んでいると、

タメの35歳の女が「おじさん」と呼ばれた、と言った

はなしには、うーん、僕もおばさんと言われないよう

にしよう? ん? おばさんはないな、いや、あるのか?

……いや、ないでしょう……チーン……合掌。

                (鶴岡 卓哉)





































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街角小走り日記    群ようこ

2019-01-31 14:54:34 | 群ようこ
新潮文庫  平成3年3月


原稿用紙三枚あまりのエッセイ100編。


脂がのるとはこのことをいうのではないか、つらつらと読んで


いると、うぷぷぷぷっ、と読み進んでしまい、あっという間に


終わる。


27年前というと、1992年か………ということは………って、


歳がバレるわ、って、このブログを続けて読んでくれてる人に


はバレバレだわ………とほほ。


とにかく、何に対しても、一家言ある。群さんの、その語り


口はなめらかで、毒を含んでいて、しかも、なんか優しい


ところもあるんですね。


短足というエッセイに、短足を隠すために早足で歩くってい


うのがあって、なるほど、と感心した。


これがこのエッセイのボクのベストだった。



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またたび東方見聞録    群ようこ

2019-01-09 12:17:33 | 群ようこ
新潮文庫    平成8年


1996年に書下ろしされた「亜細亜ふむふむ紀行」につづくアジア


紀行文。


タイ、上海にいったことがつづられるが、日常の延長線上の旅行とい


った感じだ。


そこには、それでも著者の驚きや、発見があるのだが、女と男のチガイ


か、なんかしっくりとこない。そこじゃないんだよな、という気がする


しね。いや、それでこそ群さんだ、という見解もあるにはあるのだが。


京都篇では、母上との京都旅行で何百万円も散財する様が描かれる。


この時点でわかっていくのだが、もうおカネに関しても、群さんは常識人


ではなくなっているのである。


そこいら辺の感覚が、後年のエッセイをつまらなくさせている原因である



ように思う。


初期の頃はホントに面白かったもんなあ、と感慨深く思う、おれっちだ


った。

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おやじネコは縞模様   群ようこ

2019-01-01 17:02:41 | 群ようこ
文春文庫   2010年~2011年


うちで飼っていたトビちゃん死んで二ヶ月経つ、その間に


読んでいたのだが、読むとトビちゃんのことがつらつらと


思い出されて辛いので中断していた。


しまちゃんのように、お彼岸になったら、トビちゃんも帰


ってくるのだろうか。


しまちゃんの死んだことが書かれているところとトビちゃん


の死がクロスして、涙が出てきて止らなかった。


あぁあ、トビちゃんがふと出てくるような気がして、たまらない。


でも、やっぱり、この世にはいないんだよねえ。


(読了日:2018年 12月23日1:35)
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交差点で石蹴り    群ようこ

2018-12-27 06:32:15 | 群ようこ
新潮文庫  平成6年8月


白髪を抜くとか、抜くなんて実にもったいない。髪のないボクは


うらやましくてしょうがない。


身の回りのいろいろな出来事をおもしろおかしく語ってみせる。


もう堂に入ったものである。


ナタデココを初めて食べたとあるが、そこにティラミスのはなしも


でてくる。


ボクがティラミスを初めてみたのは春日部のロビンソンのカフェの


はずだった。はずだった、とういうのは、あとでどう考えてもその


ティラミスです、とだされたケーキはチョコレートケーキだったか


らだ。


次の機会にティラミスを見て、あれは違ったのだな、と認識した。


そのころ、九十年代初頭ティラミスを見たことのない人がカフェス


タッフだったのだな、と残念に思った。


もちろん、ボクはこれがティラミスかあ、チョコレートケーキみてえ


だな、と感心して食ったことは言うまでもない。
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アメリカ居すわり一人旅    群ようこ

2018-12-24 07:26:43 | 群ようこ
角川文庫   1987年12月


爆笑のアメリカ旅を綴った一冊。


旅っていったって、旅をするわけではなく、モーテルに


居すわり、ブラジャーのモデルの仕事をしたことが綴ら


れているだけなのだが、これが、おもしろい。


それは、読んでみないとわからない。


若書きでもないし、熟練の筆さばきで描かれていく。


群さんのエッセイは、初期にいいものがあつまってい


ると感じます。
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本は鞄をとびだして    群ようこ

2018-12-23 15:00:24 | 群ようこ
新潮文庫   1992年


洋書ばかりの書評集二十冊分。


最近、なんで本を読むのか、と言う問いに明確な答えが出た。


それは、呆け防止である。


先日、歌手の西野カナの名前をどうしても思い出せなくて、焦った。


ボクのKおばさんは八十六歳になるが、読書をしているおかげか、まったく


ボケていない。


読書というのは、お脳に恐るべき効用をもたらすらしい。


といいつつ、この書評集だが、解説の川本三郎氏の指摘にもあるとおり、


群さんの「日常感覚」の鋭敏さ、ということにつきるのではないのか。


本棚から猫じゃらし、の続編になるらしいが、ボクは読むのが、前後した。


ボクも生活が一番大切である。


群さんの「日常感覚」は非常に文学的で優れているのではないか、と思う


のだった。
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よれよれ肉体百科    群ようこ

2018-12-09 18:16:17 | 群ようこ
明日は古民家ギャラリーうしたは定休日です、ご了承下さい。






文春文庫   2015年5月


人間はクタクタによれよれになっても生きている限りは生きなきゃ


なんねえ。


その悲哀を描いたのが本書だ。


人の体にはほころびがでてくるが、そういうことは今までの日本人は


自尊心が強いのかひた隠しに隠されてきた。


老人が老人として生きるつらさがわからなかった時代が長く続いた。


これからは、いずれは年取るんだから、こういうこともあるよ、と


本書のように、こんな変化があるよ、としっておくのもよろしいのじゃあ


ないかと思う。


まあ、群さんの鼻の穴が痒くなった話しを読んだとて、一文の得にも


ならんがな......とほほ。
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亜細亜ふむふむ紀行     群ようこ

2018-11-30 13:42:01 | 群ようこ
Pカフェにて、古本一挙大売り出し中! です。翻訳本三冊百円から、


掘り出し物もあるかもしれませんよ。


お近くの人は是非お寄り下さい。


:::::::::::::


亜細亜ふむふむ紀行   群ようこ   新潮文庫   1994年


ふむふむ、アジア、香港・マカオでブランドの爆買いのことを書いてあるって?


ksくだらないけど、なんかおもしろいな、とついつい読みすすめてしまう。


その他にも、ソウル、大阪編とつづく。


群さんが40の頃で、鷺沢萌さんもでてくる。鷺沢さんはなくなったと思う。


よく怒るひとだったらしい。


ツルタさんという人がこのエッセイに興を添えている、名キャラである。


こんな薄い内容の紀行文も珍しいのではないか...でも、楽しい。



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