古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

ホルムヘッドの謎 林望

2024-12-05 02:04:33 | 林望

文春文庫 1992年

 

ぼくは林氏のエッセイ、イギリスはおいしい2から

 

はいった読者なので、先生と呼ばれていて、しかも、

 

書誌学の権威だったなどとはつゆともしらない初心な

 

読者、いや、無知な読者のひとりだった。

 

本書の読み物として、ひとつ、ラウンドアバウトという

 

イギリスの交通ルールを紹介している点に注目してみる

 

とよいだろう。それは、信号を用いない交差点で、イギ

 

リス人の英知が詰まっているものだ。それと、パブリックフッ

 

トパスと云う遊歩道のことを書いておられる。

 

日本にも歩道があるが、そういうのとは全然違うんだ、と氏は

 

おっしゃるが、根本的にどこが違うのかは愚かな私めには

 

到底分かりっこないのでした。後半には、書誌学者として

 

の面も見せ、徒然草など古文を紹介しているが、ぼくは

 

ほんとに古文とか、よう分からんので、尻をまくって、逃げ

 

出したくなったが、熟読してしまった。知的欲求を満足さ

 

せてくれる一冊にまた出会えて頗る幸甚だった。

 

(読了日 2024年11・21(木)9:25)

               (鶴岡 卓哉)   

 

 

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リンボウ先生 イギリスへ帰る 林望

2023-10-25 01:47:21 | 林望
文春文庫  1997年

私、個人のことなのだが、文学賞がボツになって、この

本を読んでいて、いくつか気づいたことがあり、私の

文章の欠陥というか、まだまだ、だな、というところ

が理解できたような気持ちになった。いや、ボツにな

るのには、やはり、それなりの理由が存在するのであり、

そこいら辺を修正していき、更なる高みへ昇っていけたら

と思っておる。

さて、この本、日本とイギリスとのドアの開閉の向きにつ

いて言及されている。それは、雨だ、というのだ。滴が

中に垂れないように、外開きが日本だということらしい。

銀行サービスについても、言及されていて、そのいい加減な

イギリスのサービスが、愛すべき信頼感を生んでいる、という。

いや、それだけでは伝わらないか、本書を読めば、イギリス気質

というべきものが、よく理解できるだろう。

とても為になったし、外国はあまり好きではないが、良書だった。


     (読了日 2023年8・30(水)13:25)
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書薮巡歴(しょそうじゅんれき)    林望

2022-09-25 11:23:40 | 林望

新潮文庫   平成7年

 

本当に勉強の好きな人でないと成しえないという

 

「書誌学」をやっておられるとはぼくは知らなか

 

った。

 

イギリスはおいしい2、他一冊を拝読しただけだが、

 

こんな勉強家だとは、林望先生と言われるゆえんが

 

わかった。

 

この本はすごくおもしろかった。勉強している風では

 

なく勉強できる。勉強している風景というのはたのしい

 

ものだ。教授たちの姿や形が思い浮かぶ、でも、ぼく

 

は学校は嫌いだし、勉強と言う勉強は嫌いである。

 

資格と言うものも嫌いだし、本当にクラスメートという

 

言葉も嫌いである。

 

ただ、よく勉強している人が嫌いというわけじゃなく、

 

意外と話も合うのかもしれない、とは思うが。

 

この本は未読の古本だった。もっといろいろな人に

 

読まれたらいいなあ、と思うよ。ちょっと文章が硬い

 

から敬遠されたのかもしれない。でも、じっくり、

 

読む目を持てば、読んでいてたのしい読書が叶うと

 

思う。

 

             (2022 9・2 23:04)

                  (鶴岡 卓哉)

 

                

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イギリスはおいしい2   林望

2019-03-03 03:14:06 | 林望
文春文庫   1998年11月


20年経つとイギリスの田園風景というものは変哲を


遂げるものなのだろうか。


いや、かわらないんじゃないか、と思う。


ワインディング・ロードのアップダウンを免許も持た


ないおれっちながら、運転している妄想をしてみる、


気持ちいいだろうなあ......。


イギリスには意味のない塔が多くあるという、イギリス


人もまた、意味のない労働がお好きとみえる、それだけに


文化度が高いと言えるわけだけど。


美しい農村の写真や、食べ物の写真、ちょっとした癒やしを


得たおれっちだった。


でも、1を読まないで2を読むのは反則なのだろうか?......


合掌。

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