古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

コーヒー   

2020-09-30 10:22:34 | 日記、ポエム

僕はコーヒーを淹れる

遠くの孤島で人々は逆立ちしたり踊ったりする

砂糖をばら撒いたり食べたりする

煙草をやたらに吸ったり吐いたりする

緊張を解くために深呼吸をしてみる

触ったものをじっくりと味わう

ニンジンの皮を剥いたり茹でたりする

音楽に合わせて口ずさんでみる

 

プラモデルを作ったり壊したりしてみる

暇なときは眠ってみる

夢の中で遊んだり怖がったりしてみる

アメを齧って食べる


幽霊と交信してみる

 

本をデタラメに読んでみる

ベッドの上で何度も寝返りを打つ

猥褻な言葉をメールする

僕はコーヒーを飲みながらそんなことをする




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退治      鶴岡 卓哉

2020-09-29 10:22:28 | ポエム

なんでも役に立つというものの今の生活はムダだ

 

まるで意味のない夢みたいにバカらしくて

 

楽しいだけで実像がないみたいだ

 

僕には才能もないし努力するボタンを掛け違えてる

 

どこにも行けない、平凡だ

 

まるで九十年代のポップソングみたいだ

 

ひどい手違いで僕は刑務所に連れ去られてしまう

 

僕はそれをどうしようもなく見ている

 

なんだか自己嫌悪の中で足掻いているみたいにどうしようもない

 

僕は歩きだすべきなんだ

 

その自己の扉っていうものを開けるために

 

今こそあるべきものの本質を見極めバカらしき高笑いを

 

退けるべきなんだ

 

 

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不味い!     小泉武夫

2020-09-28 22:30:27 | 本の紹介

新潮文庫     平成15年

 

我らが弱小ブログも訪問者がのべ十万一千を越えた。

 

小泉氏とは何ら関係ないが、謝意を述べる、ありがと

 

ぉぉさぁぁぁん、ちょっとふざけすぎた。

 

で、この不味い! だが、食の探検者、小泉氏の

 

食べてきた不味いものを描いていく。

 

その中には、シュール・ストレミングのように、ボ

 

クは食べたことはないが、不味いことで有名なものか

 

ら、街で食べた、とんかつ的なものの不味さ、ピーナ

 

ッツの不味さまで幅広い。

 

広島の横川というところのラーメン屋で食べたメシは

 

ホントに不味かった。黄色みがかっていて、四日はカマで

 

放置されていたような味がした。いろいろ生きていくと

 

不味いものをたべることとなるが、ボクなんかは、どっち

 

かっていうと、美味いものは覚えているが、不味いものは

 

忘れてしまう。辛いこともすぐ忘れてしまうので、きっと

 

そういう気質なんでしょうなあ、と小泉氏風に言ってみる。

 

……合掌。

 

 

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ベッド    鶴岡 卓哉

2020-09-27 14:20:43 | 詩・ポエム

ベッドの白黒のシーツに呼び覚まされ

僕は陽気な言葉を吐くんだ

穴の開いたシャツを着て

コーヒーのカフェインの影の中で僕は歩く、歩く、歩く

後ろ側でおばさんが醜い子供を負ぶって走る

黄緑色のライトの点滅で僕は気絶する

意識が飛んで僕は首都高の真ん中で絶叫しながら歩いている

空を飛ぶサッカーボールの群れを夢想し怯えているのだ

ベッドの端っこにぶら下がり、陽気な言葉に支えられ

何とか自分を保っているんだ

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ボール      鶴岡 卓哉

2020-09-25 07:42:03 | ポエム

危険に満ちているその場所で僕はボールを落とす

 

ボールは弾み、僕は堕ちる

 

僕は歯ブラシを持った手で天を仰ぐ

 

三角形の頭巾を被ったピエロが僕の周りで踊り

 

感覚を失った魚たちが押し寄せる

 

僕は狂ったように踊りだす

 

我に返ると僕は蝋燭の灯の中心にいてタンカの上で

 

夢を見ているのだ

 

女の子の作った味噌汁を飲む夢

 

それで僕は火刑に処されるのだ

 

二度とこの世界と繋がりをもてなくなり

 

自分自身とも断絶されてしまうのだ

 

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怪物     鶴岡 卓哉

2020-09-24 04:42:28 | ポエム

そのせいなのだ、僕が一歩を踏み出せないでいるのは

 

怪物のような手で僕をヒョイと摘み

 

ポイと廃棄物と共に放り出されるのだ

 

僕に行き場などない、生きていく勇気もない

 

活力も失せてしまった、妖艶な悪魔の誘惑さえ

 

僕には疎ましいだけなのだ

 

怪物は僕をもてあそび、グチャグチャの肉片に

 

救われないことに僕はもう虫歯の中にいる

 

誰かのノックで叩き起こされると

 

目の前に紺青の海が広がっていた

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太陽    鶴岡 卓哉

2020-09-23 07:05:16 | 詩・ポエム

太陽が僕を睨み

ボクは恐ろしさのあまり嘔吐する

オレンジの果実に吐瀉物をぶちまけ

爪の先から入り込むビロウドの膝掛の温かさを

心を鼓舞する音楽に変える

またしても肌の裏側のたおやかさを信じることが

できないでいる

そしてまた繰り返し同じ恥辱の間違いを犯す

それが太陽を恐れている理由なのだ

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鶴岡 たか スケッチ展 ‐暑かった”夏”‐2020

2020-09-21 22:24:16 | カフェ、ギャラリー

鶴岡たかスケッチ展 -暑かった日々 〝夏〟ーと題し

 

古民家ギャラリーうしたの古本カフェで2020.

 

10・6(火)~10・25(日)まで展示いたします。

 

暑い日々を振り返らせてくれる、牛田の風景を優しいタッチ

 

で、郷愁にみちて描いています。住んでおられる方も新たな

 

牛田の魅力の発見につながるかもしれません。見過ごされが

 

ちな町の風景が鮮やかな視点で描き出されます。

 

ぜひ、お越しください。

 

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世界中で食べてみた危険な食事   谷本真由美

2020-09-20 10:44:23 | ポエム

幻冬舎文庫     2007年

 

「爆笑」というコピー通り、爆アゲに笑ってしまった。

 

同じ世代ということもあり、ツッコミというか、ボケというか

 

ひとネタごとに笑うのを禁じえなかった。まったく、笑わせや

 

がるぜ。

 

滝ゲロ、滝ゲリの連続に、そんなもんフツー食うか、という

 

一読者のツッコミをよそに、完食し続ける谷本女史であり、

 

この本自体13年前なのだが、書いてある内容が20年前くら

 

いのこともあったりするので、およそ30年前のことがかいて

 

あったりするらしい。

 

ソ連のデコトラケーキの話しと、ドイツのヘビメタのフェスに

 

いった話しは、超絶おもしろかった。

 

ボクも、アメリカのソウルフードはニューヨークで食べたけど、

 

そんとき、異常に鼻が詰まっていて、味はよくわかんなかった

 

です、ぐわし………合掌。

 

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不滅      鶴岡  卓哉

2020-09-19 03:42:53 | ポエム

君はさっきからなにか懸命に作っている

 

なに作っているんだろ?

 

僕の悩みなんかおかまいなしみたいだ

 

僕の宇宙が急に萎んでゆく

 

君の宇宙から真っ赤な液体が流れ出すんだ

 

僕は恐怖と共に雄叫びのような歓喜の悲鳴、ヘンだ

 

僕の手の届かないどこかで存在する複雑な話しみたいに

 

君の宇宙からは甘美な唄が聞こえてくるんだ

 

ああ、君はやっぱり僕に内緒で体内に妖精を

 

僕は消滅してしまうんだろうか

 

それとも、君に吞みこまれて

 

生まれ変わったりするんだろうか

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