文藝春秋 1996年
報いを新明解国語辞典で調べると、①何かをした結果として
自分にはね返ってくる事柄②他人のためにした仕事に対する
お礼としての金品、とある。
で、この小説であるが、豚がスナックに闖入してきたことで
正吉が御願(うがん)に御嶽に行くことにし、その島で豚の
肝にアタリ、下痢に次ぐ下痢、汚いことこの上ない。
一昔、二昔か、の知識層の人の中には、汚いことを芸術だと
思っている困った人たちがいて、それが池澤氏とかなんだろうが、
見事に下痢小説で芥川賞というアタリを獲ったというところだろう。
なにせ、同時所収の背中の夾竹桃はつまらないどころか、睡魔が
襲うものだからだ。
少なくともボクは読み通す元気はなかった。ということはやはり、
豚の報いは又吉氏のベストだったということだろう。
この次はなく消えてしまったようだ。………………合掌。
(鶴岡卓哉)
報いを新明解国語辞典で調べると、①何かをした結果として
自分にはね返ってくる事柄②他人のためにした仕事に対する
お礼としての金品、とある。
で、この小説であるが、豚がスナックに闖入してきたことで
正吉が御願(うがん)に御嶽に行くことにし、その島で豚の
肝にアタリ、下痢に次ぐ下痢、汚いことこの上ない。
一昔、二昔か、の知識層の人の中には、汚いことを芸術だと
思っている困った人たちがいて、それが池澤氏とかなんだろうが、
見事に下痢小説で芥川賞というアタリを獲ったというところだろう。
なにせ、同時所収の背中の夾竹桃はつまらないどころか、睡魔が
襲うものだからだ。
少なくともボクは読み通す元気はなかった。ということはやはり、
豚の報いは又吉氏のベストだったということだろう。
この次はなく消えてしまったようだ。………………合掌。
(鶴岡卓哉)