古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

ぷるぷる・ぴぃぷる 中島らも

2024-10-20 11:19:56 | 中島らも

集英社文庫 1988年

 

帯には、90秒に一度は笑える、とあったが、

 

笑ったのは、4,5回かな。

 

「バッカじゃないの」と云う通り、あまりにも

 

バカバカし過ぎるせいだ。笑いの程度は小4、5

 

くらいのものだろう。でも、その笑いの幼稚さ

 

嫌いじゃない。

 

口に指を入れて拡げて、「学級文庫」と言って

 

みる、というくだりはもろ、小4だ。

 

落語も載っているが、その悪ノリぶりは、ホントに

 

バカげていて、文学という文脈を逸脱している。

 

リリパット・アーミーという劇団を主宰していた

 

というらもさん。ホントにくだらなかったんだろ

 

うなあ、と失笑を禁じ得ないが、何度も言うようだが

 

嫌いじゃない。ホントか?

 

(読了日 2024年10・2(水)21:20)

               (鶴岡 卓哉)

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ロバに耳打ち    中島らも

2024-06-28 00:58:36 | 中島らも
双葉文庫   2003年

ぼくはなにを隠そうらもフリークで、らも

作品のでものがあれば、その都度買って

未だにちまちまと読んで楽しんでいる。

この本は2003年なので、晩年の本だが、

この頃はけっこう盛んに本を出していた

ようである。

どこかで読んだ内容のものが必ずあるのだが。

今回の収穫はタイに行ったときに、裸の象に

乗り、蚤に刺されて、足が二倍に腫れて、入院

した話だ。スカ××ジッ×・ホスピタルという

章が汚くて、強烈だった。汚いので、お上品な

ぼくは説明はしたくない。らも氏は基本、下品で

あり、品がそれほどない人だ。それが、面白くて、

ぼくなんかは読んでいるのだけれどね。

(読了日 2024年4・24(木)0:40)









































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獏の食べのこし    中島らも

2023-04-21 01:35:09 | 中島らも
集英社文庫      1989年


三十数年前の本だが、この本は二十年くらい前に

読んだはずだ。

再読だが、ほとんど憶えていなかった。こんなサブカル

っぽかったっけな、というくらいだ。

共感したのは恋愛観で、恋愛なんてするもんじゃないと、

毛嫌いされていて、それでいて、片思いしているヤツに

羨みの気持ちを抱いているというところ。あー、でも、

恋愛は絶対にしないよな、と自分でわかっているっていうのも

だめなのかな。でも、興味ないしね、実際。男にも、もちろん、

ないです。いわゆる、Qっていうくくりなのかな、と最近では

定義しているぼくです。性はいろいろあるらしいので、ひとつに

定義づけしなくてもいいと思いますけどね。

全部で百二十六回結婚し、八十五人と離婚しているオグエラさん

というケニアの人の話は驚きだった。

「七百二十四人家族」らしいけど、今はどうなっているのでしょ

うねえ、いや、考えたくもないな。合掌。

        
     (読了日 2023年4・4(火)23:35)       
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砂をつかんで立ち上がれ   中島らも

2022-04-20 14:36:27 | 中島らも

集英社文庫   2003年

 

らも氏がジャイアント馬場フリークであったように、ぼくもらも

 

フリークである。今も、たまに未読のものがでてくると読んでい

 

る。

 

お笑いは差別から生まれる、という。そうか、ぼくがお笑い芸人

 

が嫌いな理由はそこいらへんにあるのだな、と分かった。テレビは

 

差別の宝庫であるという。ぼくは差別がほんとに嫌いだ。おまけに

 

笑うことがあまり好きではない。おしゃべりな人も基本嫌いである。

 

という理由から、ほんとに芸人は嫌いなのだ。

 

本人はシュールレアリストだ、といっているし、シュールな作品や

 

作家をたくさん知っていて、読まれていたらしい。さすが灘高、岩高

 

出身のぼくとは違うな、と恐れ入る。

 

同じだな、と思ったのは読んだはしから忘れていくところ。ぼくも最近は

 

けっこう読んだら忘れてしまうかも。インパクトのある作品は数十年た

 

っても忘れないけど。大抵、忘却の彼方へ。この本はいい本でしたよ。

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ガダラの豚  中島らも/一年の挨拶

2021-12-31 01:18:13 | 中島らも

さて、2021年も今日で最後である。我らが弱小ブログを

 

読んでくださった方々には感謝いたしまする。

 

来年はいい年になるといいなあ、と個人的に思っているので

 

すが、社会的にも例のあれがですな、完全決着してくれると

 

ありがたいな、と思ってますが、なんだか、違うやつが暴れそ

 

うで暗雲立ち込めていますが。

 

僕はしこしことねぎっこ焼きなんぞを焼いてですな、小銭を稼ぎ

 

つつ、チャンスを窺うってな次第ですかね。

 

いい報告は……こればかりは分かりません。

 

今年もいっぱい本を読んで、楽しかったですねえ。毎日、本を

 

読むことだけはやったでやんすねえ。文学と対峙して、僕として

 

は実り多い一年だったでやんすねえ。

 

では、今は亡き、中島らも氏の書評なんぞを始めちゃいましょうかね。

 

ガダラの豚   中島らも   実業之日本社  1993年

 

最後のところのサブリミカルの効果が疑わしい。いくらサブリミカル

 

効果は実際に結果が出ていると言っても、大生部教授たちも実際に殺す

 

ほどの強制力はないはずだ、と細かいことを言い出せば、呪術に関しても

 

おかしいと言えば言えるわけだ。

 

これは中島らも氏が描いた、長大な598Pにわたる絵巻物的なもの

 

なのだな。一方でよく調べてあるし、深い考察にも及んでいる。

 

まだらも氏が元気なころに書かれたものらしく、筆致も鮮やかだ。簡潔

 

にして、簡明な表現、エンターテインメント小説となり得ているよ。

 

読んでいて、楽しく、一度、中ほどで挫折して、一か月ほど寝かせて

 

いたが、夏前、三カ月ほど前に読み始めて、漸く読み終えた。

 

らもワンダーランドとある通り、逆転もあるし、バキリを虫の力で大生部

 

が蟻で倒すあたり痛快であった。

 

らも氏が52歳で夭折して、ぼくも50になって、初めて読んだ小説が

 

らも氏で良かったと言える。

 

(読了日、2021年  11/16(火)15:15)

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近未来私小説   ロカ      中島らも

2016-01-24 14:59:58 | 中島らも
講談社文庫    2003年12月~2004年8月





らもさん、未完の最後の小説、小歩危ルカ、68歳。大ベストセラー





を書いて10億くらいのお金を手にしたので、書いていない。NHK



のトーク番組に出て、放送禁止用語を連発し大問題に……その番組



のアシの古沢ククとアンコウを食べに行く。クレオと言うムショ




に入ってばかりいる伝説のロッカーと仲良くなり、Wネックのギタ


ーをロカと名付けるのだが……。古沢ククとデートに行く途中で警



官に職質されるところで終わっている。ひどく独善的で、誰でも知



っているようなことをさも自分しか知らないように書くので、ちょ



っと笑けてしまう。そんなこと知ってますよ、らもさん、と突っ



込みを入れたくなるのだが、本人は気持ちよく書いているのだから



、やけにチューニングの描写が長すぎることにも黙認するしかな



いのだろう。天国のらもさん、天国でもハッシシをやってることだろ



うなあ……。
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