映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

映画 イチケイのカラス

2023年01月20日 | 映画(あ行)

巨大な壁を突き破れ!

* * * * * * * * * * * *

例によってテレビドラマの劇場版。
やっぱり好きだったドラマの映画版は見てしまいます。
面白いことは保証付きなので。

本作では入間みちお(竹野内豊)は、岡山県瀬戸内の長閑な町に異動していて、
若手ホープ防衛大臣(向井理)に対する傷害事件を担当します。
その事件の背後には、イージス艦の衝突事故があり、
国家機密の厚い壁が入間の前に立ちはだかります。

一方、坂間千鶴(黒木華)は、裁判官他種経験制度により、弁護士として働き始めます。
配属先は偶然にも(?)入間みちおのいる隣町。
千鶴は、人権派弁護士・月本信吾(斎藤工)と知り合い、
共に小さな事件にも全力に取り組もうと、意欲を燃やします。


そんなある日、町を支える地元大企業に、ある疑惑が・・・。
環境汚染を企業が隠しているのではないか・・・?

大企業や国家権力、そしてさらに意外な強敵に千鶴や入間は立ち向かうことになる。

さすがに劇場版は、対する相手が大きい。
入間と千鶴もなかなかの苦戦です。

特筆すべきは、千鶴が月本弁護士に抱くほのかな感情。
確かに、一見イイ奴なんですよ、月本。
しかし、実は・・・! というところがミソです。
斎藤工さんのファンでもある私には実に美味しい展開。

入間周辺の人々が、入間がメンドクサイ奴と思いつつも、
実は大好きであることもうかがわれます。
こうした人間関係を一から説明しなくても済むところが劇場版のよいところ。

テレビドラマが好きだった方なら文句なく楽しめます。

<シネマフロンティアにて>

「映画 イチケイのカラス」

2023年/日本/119分

監督:田中亮

原作:浅見理都

出演:竹野内豊、黒木華、斎藤工、山崎育三郎、柄本時生、西野七瀬、吉田羊、向井理

 

立ち向かう相手の強大度★★★★★

ラブ度★★★☆☆

満足度★★★★☆