映画と本の『たんぽぽ館』

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エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語

2020年12月11日 | 映画(あ行)

いつも家族と共にあった、犬

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日本では劇場未公開作品。

 

カーレーサーのデニー・スウィフト(マイロ・ビンティミリア)が、ある日思いついて子犬を買ってきます。
エンツォと名付けられたその犬はすくすく育って、デニーの良い相棒に。
デニーがレースのテレビ番組を見せたり、実際にレース場に連れて行ったりするので、
エンツォもカーレースが大好きなのです。

そしてデニーはイブ(アマンダ・セイフライド)という女性と知り合い、結婚。
その仲の良さにちょっぴりデニーを奪われたようで、嫉妬するエンツォではありますが・・・。
やがて2人の間に女児誕生。
その子・ゾーイを自分が守ると心に誓うエンツォ。
3人と1匹の幸せな日が続きましたが、あるとき、イブが体調を崩し・・・。

 

 

年を取ってすっかり弱ってしまったエンツォが、
昔自分がこの家に来た頃からのことを回想する形で、物語は語られて行きます。
エンツォのモノローグの声はケビン・コスナー。
わーい、渋い!

犬の短い一生と、この家にとっての晴れの日から土砂降りの日までが
見事に重なり合って、なんだか時の流れが愛おしく感じられるようでした。
デニーはレーサーといっても、それだけでは食べられないほとんどが下積みの生活。
いつかF1レーサーになることが夢で、
イブがいつもデニーの後押しをしてくれていたのです。
でも、そのイブが亡くなってしまう・・・。
喜びも悲しみも、家族とともにある犬が、思いを共有するのですね。
老いて行くエンツォが、たまらなく愛おしい・・・。

そして、やむなく2日間ほど家に置き去りになってしまったエンツォが、
これまでしたこともない「悪さ」をしてしまったところのシーンが秀逸でした。
犬好きの方なら必見。

 

<WOWOW視聴にて>

「エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語」

2019年/アメリカ/109分

監督:サイモン・カーティス

原作:ガース・スタイン

出演:マイロ・ビンティミリア、アマンダ・セイフライド、ゲイリー・コール、キャシー・ベイカー、(声)ケビン・コスナー

 

家族愛度★★★★☆

犬の一生度★★★★☆

満足度★★★★☆

 



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