映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

スタートアップ・ガールズ

2020年12月12日 | 映画(さ行)

今時の女性の生き方

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大学生でITと医療で起業を目指す天才肌の自由人、小松光(上白石萌音)。
そして、大企業に勤務し、起業家への投資の部門にいる安定志向のOL、南堀希(山崎紘菜)。
性格が正反対のこの二人が、新プロジェクトのビジネスパートナーとなり、
ぶつかり合いながら成長していく物語。

えーと、スタートアップというのはつまり「起業」の意味です。
光がここではあまりにも破天荒で、常識に欠けているのですが、
ひらめきだけは素晴らしい。
上白石萌音ちゃんは、こんな役もこなすのか、とやや意外な感じを受けました。
でもまあ、そこが面白い。
けれどここに出てきたアプリのアイデアって、それほど画期的かな?とは思いましたが・・・。

希の方は、いかにも堅実なのです。
堅実すぎて、光やユーザーの思いに近寄れないところも。
だからまあ、割れ鍋に綴じ蓋とでも言いましょうか、
この二人を足して二で割るといい感じになる。
だけれどそれでは凡庸でつまらないですけどね。

こうしたストーリーにラブストーリーが絡むのが定番ではありますが、
なんと本作ではそれはありません。
希とちょっといい感じになるのが水木(山本耕史)なのですが、
特に進展はしませんし、光の方は何もナシ。

うん、今時の女性を描く作品としてはこの方がよほどいさぎよくて
現実的のような気がします。
今や女性の「勝ち負け」は恋とか結婚ではないということか。

<WOWOW視聴にて>

「スタートアップ・ガールズ」

2019年/日本/93分

監督:池田千尋

脚本:高橋泉

出演:上白石萌音、山崎紘菜、渡辺真起子、山本耕史

 

女性の自立度★★★★☆

満足度★★★☆☆



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