ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

校内公演は、全員役者!

2008-01-12 21:45:32 | 演劇

 校内公演まで、2週間!を切った。今年は東北大会まで行ったので、1ヶ月しか稽古の期間がない。そうとうヤバイ!んじゃないかな?ってまるで人ごと。そう、この公演ばかりは、すべて生徒にまかせっきりの舞台なんだ。ほとんど口出ししない。というか、しないように稽古には足を運ばない。行けば言いたくなっちゃうからね。

 なので、僕だけ今日から3連休だ。間違わないで、さぼってるわけじゃないから、子どもミュージカルの台本書くための休みだから。あっ、心配もご無用!生徒だけほっぽらかしじゃないから。顧問Nがついて僕の代わりに3連投だ。今年も、2本のうち一本は、顧問Nが演出しているからね。彼女、生徒の演出に負けられますかって、必死なんだよ。

 そう、この校内公演は、2本の作品を同時上演する。会場は視聴覚室。授業の終わった4時半くらいからスタートして、7時くらいまでの公演だ。演劇には関心の薄い置農生にも、少しずつ浸透してきたようで、去年は60名ほどの観客が見に来てくれた。

 ①、高校生ものを演じる、②、自分たちですべて仕切る、③、演出を除く全員が舞台に立つ、こういったところがこの公演の主な狙いだ。僕が関わる舞台のうち、定演はプロの大作が中心だし、大会も子どもミュージカルも僕の創作だから、生徒としてはかなりフラストレーションがたまるわけ。高校演劇やりてぇ!って。だから、。①、②については、そのガスの抜きの意味も大きい。

 3番目の全員役者って方針は、結構ユニークじゃないだろうか。全員役者で照明や音響や舞台監督はどうするの?だから、2本やるわけ。部員を2チームにわけて、二つの作品作るわけ。そうすれば、他のグループがスタッフやれるでしょ。つまり、全員が役者とスタッフと両方経験できるってことなんだ。まあ、どちらも手落ちは多々あるけどね。

 この試み、僕はかなり気に入っている。普通だったら、こいつスタッフ向きだよなあ、とか、スタッフ専門で行きたいです、なんて言う奴らを無理矢理舞台には立たせられるからね。せっかく演劇部に入ったんだもの、お客さんの視線浴びせさせてやりたいじゃない。スタッフでって言う奴だって、内心、舞台立ってみたい!って願望、胸の奥にしまってるものなんだよ。これまでのところ、一人として、嫌ですって言い張った奴いないものね。

 大変は大変なんだ、演出は。ほんと、しゃべるのとことん苦手って奴とか、どうしても素が出ちゃう奴とかいるからね。短い時間で、しかも、不慣れな演技指導でその連中をそこそこ引き上げなくちゃならないんだから容易なこっちゃない。でもね、そういう自己表現の苦手な奴が、必死でそれを乗り越えて、役を演じきったとき、そこには、上手い下手越えた感動が生まれるんだよ。一つの舞台作り上げた連帯感でつながることができるんだよ。やり遂げた奴も、きっと大きな自信を手に入れたことだと思うんだ。それがその後の定演や大会で効いてくる。スタッフに戻っても、その後の仕事ぶりはまるで違うからね。そして、それ以上に、その後の人生に効いてくるってことだ。

 人前に立つこと、人前で演ずること、誰にとってもとても大切なことなんだと思うんだ。分業は、社会に出れば否応なく押しつけられること、せめて学校時代、得手不得手越えて挑戦してみようよ、いや、させようよ。

 で、今年についても全員役者だ、もちろん。そして、全国大会のオーディションも兼ねている。抜けた3年生の穴を埋めなくちゃならないからね。思いがけない奴が、キラリと才能光らせてくれるのを楽しみにしている。

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