東京ビッグサイトで開催されている「電子ブック展」を訪れた。
昨年、この展示会はiPadが発売された直後ということもあって会場は大変多くの来場者で超混雑をしていたのだが、1年経った今年も、その熱気は冷めておらず、電子書籍に関する世間の関心の高さが窺えた。
それでも、電子出版に対する市場のニーズが高いかといえば、そうでもないというのが、辛いところ。
昨年のインターネット白書によると電子書籍の市場性は出版というカテゴリーではたったの2%。
100人読書を楽しむ人がいるとすると、電子書籍を楽しむ人はたったの2人ということ。
これでは、まだまだ少ないと言わねばなるまい。
そういえば電車の中でiPadやkindleを使って電子ブックを楽しんでいる人の姿はまだまだめったに見かけない。
液晶画面を覗いている人は、大抵の場合、ゲームを楽しんでいるのであった読書ではない。
たまにテレビや映画を観ている人を見かけるがそれも稀。
電子ブックというジャンルは消費者よりも発信する側が勝手に盛り上がっているという感がなくはないというのが実情かも、と考えさせられた。
それにしても電子ブックひとつとっても様々な種類があって、今は生き残りゲームに掛けた前哨戦という感じだった。
なお、同じ西ホールで開催されているブックフェアはどこもかしこも「震災」からみの展示で、少々食傷ぎみ。
震災関連の書籍をディスカウントして販売していたのは、もしかしたらあまりに同じジャンルの雑誌や書籍が林立して過当競争になった結果かも。
と、こちらも考えさせらた展示なのであった。
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