大阪市の橋下市長が交通局の大胆な給与削減を打ち出した。
その減額率はなんと40%。
かなりの物議を醸している。
年間600億円の赤字を垂れ流している大阪市交通局のバス事業。
その赤字分を税金で補填してもらっているのも、なんだかオカシイ話だし、その大赤字の事業者の運転手の賃金が739万円というのだから、市民感情としては橋下市長の大鉈に賛成してしまうのも宜なるかな。
「公共交通なんだから、赤字でも運営は国や自治体の義務」
という主張は尤もなようで尤もではない。
そんな屁理屈で20年前に潰れたのが国鉄だけに「赤字」でいいわけはないのだ。
多分、国鉄同様、大阪市交通局も民営化したら高額税金の優良企業に生まれ変わるに違いない。
ともかく、焦点が職員給与の割高さに集中しているが、私は交通局の大きな問題には、バスの路線設計とダイヤの組み方にあるように思える。
というのも、大阪市バスは不必要な路線が多いような気がしてならず、またあったとしても、なんで存在しているのか分からない路線もある。
例えば、大阪を代表するストリート、御堂筋と四ツ橋筋に路線バスが走っていることを知っている大阪市民はどのくらいいるんだろう。
御堂筋を走るバスは大阪駅前から南海難波まで。
途中、御堂筋の側道をゆっくり走り各バス停に停車する。
四ツ橋筋は反対に難波から大阪駅前へゆっくりと北上し、各バス停に停車する。
ダイヤは1時間に数本。
私はこの路線を見つけた時は、ある意味ショックだった。
御堂筋も四つ橋筋も道路の地下には地下鉄が走っていて、御堂筋線はギネスにも乗っている混雑路線で2~3分間隔で運転し、四つ橋線も5分間隔ぐらいで運転している。
そんな路線と並行してバスを1時間に数本走らせる意味があるのだろうか。
ものすごく、不思議だったのだ。
このような中途半端な路線は他にも数多く、1時間に1本も走っていない路線や朝夕しか走っていない路線も珍しくなく、だいたいそんなバス路線、誰がどれくらい利用するのか疑問に思わない職員がいることに、大きな問題があるのではないかと思うのだ。
ということで、スカイマークエアラインのパイロットの給与が803万円で、市バスの運転手の給与が739万円というのもおかしいが、路線とダイヤの組み方はもっとオカシイ大阪市交通局なのであった。
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