印象に残ったことば: 納得解(正解ではなく)
みんなで納得解を模索していく。
あったかい場所。
この粒々が増えていけば、もう少しみんなが生きやすい日本になるかも。

 

こども食堂について興味があったので
読んだ。
こども食堂がどんな場所で
あるか、どんな風に運営されているのか
自分が疑問に思っていたことの
答えもわかったし、また筆者の
ちょっとした文章からも
ぐっと想いが伝わってきた。

なんとなくあと数年内には
我が子の子育てに終わりが
きそうに感じるこの頃、
人の役にたちたいという想いが
年々強くなっていて、こんな
自分ができることってなんだろうと
結構考える。

 

こども食堂の実例を挙げ、無縁社会による生きづらさや不安に応えようとする居場所の必要性を説く。
理想を語り、理想を実現させるため現実の何が問題なのか指摘する。多様性に配慮を加えることで共存社会が実現する。
わかりやすい語り口で、スッと胸に染み入る。

 

こども食堂に行ったこともなく、ただ「なんとなく」だけで手にとった本。
ところが興味が尽きず、一気読みしてしまった。

前半はあちこちのこども食堂の紹介、様々なケースとともに筆者の丁寧な考察が綴られている。分かりやすく、予想以上に理解が深まった。

後半はコロナ禍におけるこども食堂の活動、日本小児科学会やSDGs(持続可能な開発目標)などと関連付けながらこれからの視点を語っている。
多様性はすばらしいが、それだけでは共同性に至らない・・・多様性には配慮が必要だという筆者の考えに強く共感した。

「地域」の一考を促された一冊。