前半はシューベルトの歌曲。伸びやかなソプラノだった。
後半は、多和田葉子がテキストを書き、細川俊夫が曲をつけ、現代音楽だが、子供向けという作品。なんと贅沢なのだろう。
奏者も一流で、素晴らしかった。現代音楽と、多和田のテキストが不思議にマッチして、情景が浮かんでくるのだ。朗読が、プロの方が良かったのかもと思わないでもないが、音楽との調和ということでは良かったのかもしれない。
細川俊夫は自作が演奏されるときは、ほとんど来日して会場にいるような気がする。芸術監督の池辺晋一郎等、客席も豪華だった。
8月の新作オペラも多和田、細川コンビで楽しみだ。
成城ホール
出演
毛利文香(ヴァイオリン)
田原綾子(ヴィオラ)
上野通明(チェロ)
上野由恵(フルート)
西川智也(クラリネット)
西久保友広(打楽器)
北村朋幹(ピアノ)
藤井玲南(ソプラノ/語り)
曲目
シューベルト:春への想い D686/野ばら D257/ます D550/セレナーデ D957/ミューズの子 D764
細川俊夫:語り手とアンサンブルのための《遠くから来たきみの友だち》