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Pretenderの備忘録

春の雪

2005-11-26 23:35:16 | 映画
今年の夏に4巻、読み直してみて、映画に行くか悩みましたが、行きました。
比較的原作に忠実に作ってあります。といっても500ページの本を2時間半にするには無理があり、タイの王子の指輪の話や、第二巻のキーとなる書生の話は削除されています。また映画なりに意味を持たせたのは百人一首の和歌であり、蝶です。最後の清顕のポエムみたいな語りは、原作と大きく乖離しているところです。そのほか、夢日記、「滝ノ下でまた会う」、ほくろなどは、原作を2巻、3巻まで読んだ人にはわかる話ですが、そうでなければ、不要な部分でしょう。また、小説ではどんでん返し的に出てくるエピソードを冒頭に持ってきています。
妻夫木クン、僕は良そうに反して良かった。清顕の脆さ、傲慢さをよく演じていたと思います。竹内結子、妊娠中の撮影だったからでしょうか。ふっくらと、ちょっと白粉がのりにくい感じがしました。押さえた演技でした。若尾文子の門跡、大楠道代の蓼科、岸田今日子の祖母等々は、割合と良いキャスティングだったと思います。
マーラー5番のアダージョが使われていました。これは三島ということでなのでしょうね。最後の宇多田ヒカルの曲は場違いな感じでした。
映像がきれいだと聞いていたのですが、特別そのようなこともありませんでした。
行方監督は、この映画で何を表現したかったのだろう。その鍵は原作と変わったところであり、大人の世界に引き裂かれた、若者の悲恋ということでしょうか。
特別な感動はありませんでした。


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小泉今日子の書評

2005-11-25 22:53:49 | 読書
ネットで新聞書評を各紙読むようにしている。俵万智の新しい歌集が出て、何気に読売の書評を読む。
すっきりとして、鋭さを含む文章。選ばれた歌とそれに添えるコメントに、人生を生きてきて厳しさと、ちょっとした切なさを感じる。この評者は誰?
最後に「小泉今日子(女優)」とあった。永瀬と結婚して感性と表現に磨きがかかった?いやそもそも彼と結婚するような女性だったから。
40を目前にしたキョンキョンはどんな顔をこれから見せてくれるんだろう。

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歌バカ 平井堅

2005-11-25 22:47:23 | 音楽 Rock/Pop/Jazz
23日にタワーレコードに行ったら、J-Popのフロアだけが大混雑で。毎年この頃にポイント2倍をやるから見に行ったのだけど。何気にのぞいてみると、歌バカがバカ売れ。CDだけの2枚組みとDVDもついた3枚組。なんと、J-Popのフロアだけでは捌ききれず、ロックやクラシックのフロアでも買えるようにしたという。
何気に買ってしまいました。彼のデビューからの曲を集めていて、聞いたことあるなというのが3分の1くらいありました。歌はうまいですね。声もいいし。曲は自分で書いたり、他の人のを歌ったりいろいろなんですね。若い人はこんなのカラオケで歌うの、相当練習が必要だろうなと思いました。

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絵本太功記 社会人のための歌舞伎入門

2005-11-25 22:34:34 | 歌舞伎
歌舞伎がユネスコの無形世界文化遺産となった日の国立劇場。幕間でその旨のアナウンスがあった。

1階7列28番

最初に片岡市蔵さんの15分程度の義太夫狂言のいろはという解説。これはなかなかよかったです。

芝居はいわゆる太十。尼ヶ崎閑居の場。夕顔棚の端場をつけて90分程度。
團十郎が休演で、橋之助の光秀。身長もあるし、メークで錦絵らしい歌舞伎の顔になるし。でも見栄がいまひとつ決まらない。なぜなの?
芝翫の久吉。意外といいかも、というか秀吉のイメージになんとなく合う。男女蔵の正清もイメージどおり。東蔵さんの操、吉之丞さんの皐月もああいうイメージなんでしょうけど、孝太郎さんの初菊が。赤姫の可憐さというのがあまりあわない感じがいつもしてしまいます。


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吉例 顔見世大歌舞伎

2005-11-18 23:04:51 | 歌舞伎
昼の部
歌舞伎座 3階 4列15番

20年ぶりに3階へ。懐かしい。でも花道、七三(実際には今は八二くらいだろうけど)で止まられても全然見えないんだよねえ。それでも声をかけている大向こうさんは凄いなあと。

息子。英国の戯曲を小山内薫が翻案したもの。プログラムにはバタ臭さがないとあるが、せりふの感じが、歌舞伎調ではあるものの、こういうやり取りは新劇チックだと思う。歌六の火の番。なかなか渋い。これ、左團次にやらせてみたいなと思った。染五郎の金次郎、まあいいんじゃないって感じ、笑。

熊谷陣屋。仁左衛門の直実に尽きます。いや、引っ込みがちゃんと見れませんでしたが、良かったです。去年、おととしと橋之助がやったみたいだけど、ちょっときつそう。雀右衛門の相模、左團次の弥陀六と脇もしっかりでした。雀右衛門さんはちょっとお疲れの感じが。

雨の五郎。吉右衛門の踊り。お愛嬌というか、金を取ってみせるほどのものでない。
うかれ坊主。富十郎の踊り。幕間の余興というか。面白くはあるし、さすが徳穂さんのご子息という動きがある。

人情噺文七元結。円朝の人情噺の台本のうちのひとつ。悪人がいない世話物。幸四郎が初役で、町人の喜劇的なものを。一生懸命やっていることで笑えたりする。彼が喜劇としてやっても笑えないかも。慣れないものをやってるからおかしいみたいな。こういうのは勘三郎で見たいかなあ。菊五郎はさらりときれいにまとめるだろうなあ。文七は最近は、染五郎、菊之助、七之助、辰之助、新之助という面々がやってるよう。染五郎はことさらひ弱さを出そうとしていたが、地でも結構いけるんじゃないかな、変な見栄をきるようなことしなければ。脇はしっかり。


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