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Pretenderの備忘録

資本主義の次に来る世界

2023-12-29 10:48:00 | 読書
ジェイソン・ヒッケル著 東洋経済新報社 2023

原著は2020年。
人新世と資本主義を批判的に語る。多いほうが貧しいという第一部、少ないほうが豊かという第二部。巨大資本による支配、テクノロジーは破壊を加速しているだけという指摘、GDPに代わるものと幸福、そしてエコロジー的なアプローチ。

マルクス的枠組みであるので、読んでいて抵抗を感じる。斎藤先生なんかはこういう枠組みをもっと前から考えていたということか。

東洋経済が出版しているというのが非常に興味深い。将来こう言う思想が広がることへの保険だろうか。

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閻魔の王宮 The King of Hell's Palace

2023-12-27 17:36:18 | 芝居・ミュージカル・バレエ
見ごたえがあった。
役者は、知らない人ばかりで、客演、映像が少ないのだろう。しかし劇団でしっかり訓練は積んでいるのだろう、しっかりしていた。ただ、主役を張るような華が感じられる人はいなかった。
作品は、中国の農村に鄧小平の開放政策で押し寄せた資本主義、拝金主義的なものと、人命と正義みたいなものを対比させ、そこに家族というものを絡めた骨太のもの。日本でも血液製剤のHIV事件は大きな社会問題になった。中国でもこんなことがあったんだなあ、むべなるかな、という感じ。
演出もシンプルで、劇場も大きくなく、翻訳劇を小劇場がやっているみたいな感じ。位置づけを今後、どうしていくのかは課題だろう。割合と新国立劇場的だが、新国立劇場が演劇をやるべきなのかというのもある。
芝居納めでした。


俳優座劇場

脚本 フランシス・ヤーチュー・カウィグ
翻訳 小田島恒志
ドラマトゥルク 飯塚 容
演出 眞鍋卓嗣
出演 河内 浩/塩山誠司/清水直子/安藤みどり/志村史人/千賀功嗣/八柳 豪/野々山貴之/滝 佑里/松本征樹
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海をゆく者

2023-12-26 17:20:16 | 芝居・ミュージカル・バレエ
アイルランドの芝居の翻訳劇。宗教的な背景、悪魔との契約等々、なかなか理解が難しいかもしれない。ダメおやじということで、60以上、70前後の役者中心に演じられたが、原作はいくつくらいを想定していたのかなあと思う。出演者は全員、名バイプレーヤーだ。渋い芝居。


パルコ劇場
作 コナー・マクファーソン
翻訳 小田島恒志
演出 栗山民也
出演 小日向文世 高橋克実 浅野和之 大谷亮介 平田満
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歌舞伎座新開場十周年 十二月大歌舞伎 第三部

2023-12-25 23:10:04 | 歌舞伎
猩々は現在では踊りがそこそこ上手い人たちのもの。

天守物語は長年玉三郎が演じてきた富姫を七之助に引き継ぎ、虎之介を図書之助に抜擢。七之助は貫禄もあり、虎之介は意外に声が通りよかった。鏡花の独特の世界を歌舞伎として、遺していけるか。

第三部
一、猩々(しょうじょう)

猩々
酒売り 
猩々
松緑
種之助
勘九郎

泉 鏡花 作
坂東玉三郎 演出
二、天守物語(てんしゅものがたり)

富姫
姫川図書之助
舌長姥/近江之丞桃六 

小田原修理
朱の盤坊
亀姫
七之助
虎之介
勘九郎
吉弥
片岡亀蔵
獅童
玉三郎
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東京フィル 第九

2023-12-24 23:04:28 | 音楽 Classic
出口の指揮はキレがよく、非常に楽団員にとってもわかりやすかったと思う。きっちりと抑揚をつけた正統派の第九だったのではないか。



オーチャードホール

指揮:出口大地
ソプラノ:光岡暁恵
アルト:中島郁子
テノール:清水徹太郎
バリトン:上江隼人
合唱: 新国立劇場合唱団(合唱指揮:水戸博之)
ベートーヴェン/『献堂式』序曲
ベートーヴェン/交響曲第9番『合唱付』
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