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Pretenderの備忘録

フランスへのオマージュ 第二夜 JTアートホール室内楽シリーズ

2005-06-30 22:12:25 | 音楽 Classic
JTアートホール室内楽シリーズ
フランスへのオマージュ 第二夜~向山佳絵子と仲間たち~

J.M.ルクレール 2つのヴァイオリンのためのソナタ集 Op.3より 第1番 ト長調
H.ピュイング=ロジェ ルシヨンの3つの民謡
J.フランセ ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重奏曲

四方恭子 Vn、玉井菜採 Vn、双紙正哉 Vn、佐々木亮 Va、向山佳絵子 Ce、清水和音 p

すべて初めて聴く曲。クレールのソナタはオーソドックスな10分程度の小品。ピュイグ=ロジェは、7分程度で、パストゥレル、クリスマスの子守歌、謝肉祭の三つからなる。フランセは、ピチカートを多用した面白い曲。最後のショーソンはドラマチックな作り。バイオリンソナタに、弦楽四重奏が重なるような構成。

演奏は、しっかりといい演奏でした。清水さんが緊張感のある音という感じでなく、イメージが変わったという気がします。よく言えば肩の力が抜けてるというのでしょうが。一方、四方さんは最後、気張りすぎという感じで、もう少しゆったりと弾いても良かったのではないかと思いました。

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会席 赤坂 浅田

2005-06-29 23:20:32 | グルメ
加賀料理の会席
仕事で接待される側だったけど、こういうの、久しぶりというか、今でもこういうのあるんだという感じ。
仲居さんが付ききりで、お酌したり、料理を運んだり下げたり。
先付、前菜、椀、刺身、中皿、焼物、煮物、酢物、お食事、水菓子、御甘
というコースで、確かに美味しいけど、特別に感動するほど美味しいわけでもなく、3万くらいだろうけど、自腹では絶対食べたいとは思わない。
鮎とか鱧もあったけど。鮎は養殖じゃないかなあ。
料理は、予約を取り、別のところで板さんが作ってるらしいね。今、料亭で料理人をちゃんと抱えているところはほとんどないらしい。
芸者さんも減ってきて、踊りや三味線は、プロを連れてきて、芸者もどきはお酌だけらしい。
二次会に、銀座のクラブ。これも、まだこういうのに来る人がいるのだと驚き。僕は、こちらが気を使って付いた女の子に話するのがとても苦痛で。


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蝶々夫人 新国立劇場

2005-06-27 21:49:38 | 音楽 Opera
蝶々夫人 プッチーニ作曲
指揮:レナート・バルンボ
演出:栗山民也
蝶々夫人:大村博美、ピンカートン:ヒュー・スミス、シャープレス:クラウディオ・オテッリ、スズキ:中杉知子他

栗山演出で見せる蝶々夫人。ノヴォラツスキー総監督との組み合わせでどんな舞台になるかと楽しみにして出かけた。月曜日は空いてるだろうと当日で行ったのに、お客さん、入ってた。先週の金曜日の初日はこれだと相当だったのでは?次期監督に決まった若杉さんをホワイエで開演前に見かける。誰も声をかけず、一人で歩いてた。彼はエジプトのヘレナを一度見たことがある。埋もれてたオペラを発掘してくれるのではと期待する。Rストラウスもレパートリーだし。
さて、本日の演出、日本人としては比較的安心してみていられる衣装や所作。どの演出も縦の空間を非常に使うのだけど、やはり舞台が小さいのかな。今日も上から螺旋階段を通していた。舞台は、非常にシンプルな蝶々夫人の家。板間とちょっとデフォルメされたような障子。照明等で若干色が変わったが、基本的には白に近いベージュ系。衣装は、白と黒とネイビーと、その他の人は普通に日本の時代劇の地味な町人という感じのグレーの着物。今まで見た中ではリアリティーがあった作り。家のつくりがもうちょっとなあと思わないこともない。
大村博美さんというソプラノは初めて観ましたが、いい声してますね。これからもっと艶やかさが出てくるといいと思う。あの歌い方だと声をつぶさないかがちょっと心配ですが。ヒュー・スミスはちょっと本調子ではなかった気もするが、オテッリとともにしっかりと聞かせてくれた。
エンディングの演出が唸らされました。蝶々夫人が死んで、救いがない終わり方をするわけですが、そこに最後に、子供を登場させて幕にする。一つの希望なのかもしれないし、いろいろな解釈ができるかと思います。ミス・サイゴンをブロードウェーで観たのは1989年だったと思いますが、最初に観たときに、これは蝶々夫人のパクリだと思ったんですね。アメリカに行けば子供は幸せになれるみたいなところが。今回の演出は、本歌取りをしたミスサイゴンから、本家がヒントを得たのではないかとか思ってしまいました。
このオペラ、イタリアオペラですが、将来、政治的に非常に微妙な時期が来るんじゃないかと思ったりします。
ピリッと、ちょっぴり斬新に、キレイにまとめたというところでしょうか。

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桜姫 コクーン歌舞伎

2005-06-26 21:33:25 | 歌舞伎
コクーン歌舞伎が始まって10年だが、今回が初めて。なぜか、縁がなかった。
今回は勘三郎なしで、福助、橋之助をメインに据えての舞台。
芝居小屋仕立てで、花道はなくとも、客席をうまく使っていて、雰囲気出てました。また、狂言回しや効果音の一部はちょっと現代的でしたが、思ったよりも江戸芝居に忠実なつくりでこれはちょっとビックリ。串田さんの演出ということで、どんなものかと思ってましたが。
福助は、これは当たり役にはなりにくいかもしれません。やはり、妖艶さという点で玉三郎。将来は意外と菊之助がはまったりするかもしれない。
橋之助の悪人、権助は違うなと。人の良さが出てしまうのですよね。僧清玄は善人が狂って堕ちていくわけで、これも鬼気迫るような芝居にはなっていない。育ちのよさが出てしまう。成駒屋の立役として、どんな役を得意にしていくのか。爽やかで存在感がない二枚目というのでは、真面目に努力している人なのでかわいそう。
扇雀は、野田歌舞伎と同じイメージですっかり重鎮として、芝居に欠かせない存在になりつつあるように思います。鴈治郎さんが、藤十郎になられた後、どのように上方の和事を支えていくのかということになるんでしょう。
勘三郎の息子二人は、一生懸命やってました。
客層は果たして、コクーンでやる狙いに沿っていたのかというのはあるかもしれません。少なくとも、野田版が歌舞伎座でかかるのとは相違ないような。
来月の十二夜の客層が楽しみです。

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毛抜 社会人のための歌舞伎鑑賞教室

2005-06-21 22:49:24 | 歌舞伎
国立劇場にて。
前回行った時は、高麗屋親子の豪華な勧進帳でしたが、今回は地味。
弾正に信二郎、巻絹に萬次郎、民部に亀三郎、姫に巳之助、他に高麗蔵、彦三郎。
最初に、亀三郎が30分くらい、解説をする。舞台の上にお客さんを呼んで、小道具を触らせたり、いろいろ。亀三郎の説明は軽やかでわかりやすく、好感が持てた。
毛抜。直近では、四月の勘三郎襲名披露で、團十郎がやった。信二郎は声もそこそこ通るし、團十郎のしゃべり方を意識してやってるのが良くわかった。貫禄はまだまだ。團十郎を観ていてあまりうまいとも思わなかったけど、信二郎を見ていて、なるほどと團十郎のこの役のよさがわかったような気がした。わざとらしい大仰さを自然にやってしまうのはやはり市川宗家の「家の芸」なんだなあと。
亀三郎が良かった。普段、歌舞伎座では大きな役はもらえないけど、こういうところで努力の成果がでるというか。声は非常に響くし通るし、姿もなかなか悪くない。
他は、巳之助が、変声期なのか、女形の声は無理だという感じでかわいそうだった。

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