神風

東京文化会館　大ホール　3階Ｌ１列29番

作 曲　三枝 成彰
原案・原作　堀　紘一
脚　本　福島　敏朗
演　出　三枝　健起
美　術　千住 博
照　明　沢田　祐二
アリア歌詞　知子と愛子のみ）大貫　妙子
プロダクションマネージャー　小栗　哲家
史実監修　大貫　健一郎
出演者
指 揮 大友 直人
キャスト
神崎光司少尉 ： ジョン・健・ヌッツォ
土田知子 ： 小川里美
木村寛少尉 ： 大山大輔
木村愛子 ： 小林沙羅
冨田トメ ： 坂本　朱　　ほか
管弦楽 新日本フィルハーモニー交響楽団

内容は平和主義ではあるのだけれど、深みがなく、表層的で陳腐。
そうしたら、財をなした経営コンサルタントが原作だとわかり、一つの道楽であろうか。
せっかくなら、金を出してスポンサーとして、世界に発信できるようなものを作れば良かったと思うが。
美術は、スクリーンを使ってシンプルに。
史実監修はしているようだが、本当に白のドレスなんてあの時代に着るのか？
音楽的には、軍隊を象徴するのだろうが、鳴らし過ぎで歌が聞こえない場面も多い。
また三幕構成だが、第二幕の最初は場として設定されていない。
日本語が西洋音楽になじまないというのは改めて感じる。
アリアはそこそこ美しいが、主役の二人に負担が偏り過ぎか。三日間もつだろうか。
オペラが社交の場となるのは良いと思うが、それがオペラの発展として、良いものに金を出す、世界に発信できるものを作るということにつながることを願うばかりだ。

タンホイザー

新国立劇場　オペラパレス　3階4列17番

指揮　コンスタンティン・トリンクス
演出　ハンス＝ペーター・レーマン

領主ヘルマン　クリスティン・ジグムンドソン
タンホイザー　スティー・アナセン
ヴォルフラム　ヨッヘン・クプファー
ヴァルター　望月哲也
エリザベート　ミーガン・ミラー
ヴェーヌス　エレナ・ツィトコーワ

オーソドックスだが、シンプルで、ちょっと現代的な美術で。
歌手陣は充実。
良い作品に仕上がっていると、再演で改めて思った。もちろん、音楽がもともといいんだが。

樫本大進(Vn)＆コンスタンチン・リフシッツ(Pf)

サントリーホール　大ホール　1階6列10番

曲目
ベートーヴェン： ヴァイオリン・ソナタ第3番　変ホ長調
： ヴァイオリン・ソナタ第4番　イ短調
： ヴァイオリン・ソナタ第9番　イ長調　「クロイツェル」

アンコール
クライスラー
：ベートーヴェンの主題によるロンディーノ

3番、4番、流れるような演奏。特に伴奏のピアノにそれが顕著。
9番、最初は非常にゆったりと、そしてテンポを変え緊張感。こんなクロイツェルは初めてだ。引き込まれる。
自分たちの表現をしっかりとやってるなあと思う。ベルリンフィルという経験が、ソロの自由な場面で、大きく羽ばたくという良い循環となっているように思う。
皇后さまが最後、聴きにいらっしゃった。

ダイナミックダンス

新国立劇場　中劇場　1階14列53番

コンチェルト・バロッコ
厚地康雄、米沢唯、寺田亜沙子

テイク・ファイヴ
米沢唯
長田佳世、丸尾孝子、細田千晶
福田圭吾
小野絢子、福岡雄大
マイレン・トレウバエフ、福田圭吾、奥村康祐、清水裕三郎
長田佳世、寺田亜沙子、井倉真未、竹田仁美、奥田花純、加藤朋子、五月女遥、マイレン・トレウバエフ、八幡顕光、厚地康雄、貝川鐡夫、江本拓、原健太

コンチェルト・バロッコは、振付に現代性を感じられず。
テイク・ファイヴは楽しい作り。
イン・ジ・アッパールームは、微妙なアンバランスが面白い。
しかし、ガラガラだった。5回公演は多すぎだろう。

東京家族

スタッフ
監督　山田洋次
脚本　山田洋次、平松恵美子
撮影　近森眞史
美術　出川三男
照明　渡邊孝一
編集　岩井巌
録音　岸田和美
音楽　久石譲
キャスト
橋爪功　平山周吉
吉行和子　平山とみこ
西村雅彦　平山幸一
夏川結衣　平山文子
中嶋朋子　金井滋子
林家正蔵　金井庫造
妻夫木聡　平山晶次
蒼井優　間宮紀子
小林稔侍　沼田三平
風吹ジュン　かよ
芽島成美　服部京子
柴田龍一郎　平山実
丸山歩夢　平山勇
荒川ちか　ユキ

小津監督の東京物語を現代に置き換えた作品。
スカイツリーや携帯やみなとみらい等々、確かに現代の東京である。
しかしながら、テンポは明らかに昭和である。ゆったりと時間が流れて、大きなドラマはない。
なんとも不思議な時間であった。現代の若い人がこの時間の流れについていけるか。
チョイ役で、小林稔侍、風吹ジュンが出てくる。
役者はみんなはまっている感じがする。