山西均著 幻冬舎
野村證券が破たんしたリーマンを買収統合したケースを題材にした小説。例えば、当時の野村のCEOはあんな合理的な海外経験豊かな人ではなかったし、事実を置き換えで書いている「ビジネス小説」モドキとは一線を画す堂々400ページの力作。
各章でテーマを巡る動きが描かれ、根本は報酬の問題とコミュニケーションに行きつくような気がするのだが、その後、後日という設定で学者と当事者が当時を振り返るという記述がついている。非常によくできたビジネススクールのケース教科書のようだ。
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