休憩を入れて3時間弱。
舞台は奥行きまで使い、両端は楽屋のように透明仕切りで見せる。蓬莱の演出が蜷川的になるとこんな感じか。舞台にはベンチのようなものがいくつも置いてある。それをいろいろ見立てて、状況ごとに使う感じ。最後はそれらを全て取っ払って、がらんとした空間の後ろにだけ色を映す。大劇場でなければできない演出を楽しんだのだろう。
独白が多いのはシェークスピアを意識か。オリジナル作品で、王族や城が出てくる。
役者は、コミカルな味付けをしながら、まじめに演じるというスタンス。井上や若村、周りを固める俳優も安定感。特に、伊藤はこんなちっちゃいんだという感じだが、パワー炸裂。決して美人でもなく、子犬のような感じであるが、面白い存在。
いろんなエッセンスを入れた筋立てだが、今一つ、何を訴えたいかが微妙だ。本はもっと練る必要があるような気がする。
作・演出
蓬莱竜太
出演
井上芳雄 伊藤沙莉/
高橋 努 入山法子 太田緑ロランス 石田佳央 和田琢磨
小磯聡一朗 柴田美波 林 大貴 BOW 益田恭平 吉田萌美
/若村麻由美