車で走っていてもひときわ華やかに目立つ木。
1本1本の枝に、隙間のないほど花をつけて、まるで花の棒のよう。
その棒が、どれも背伸びするように空に向かって伸びています。
我が家の白木蓮も、空に向かって花開きました。
毎年、いろいろな人がそれぞれの主義に従ってばらばらに剪定するものだから、木もどのように姿を整えていいかわからないらしい・・・
そして、桃の木も空に向かって伸びています。 枝のてっぺんにたった1輪、花が開きました。先週の日曜日のことです。
初めての桃が咲いた日、老犬のチャイが死にました。 一度は脳梗塞から生還したかのように見えましたが、その後の寒さには耐えられなかったようです。 せっかく寒い冬を乗り切ってよい季節を迎えるというのに。 去年の酷暑にも耐えたのに・・・・・
娘が寒さを気遣って与えた、花のような華やかな膝掛けの上に、チャイを寝かせておきました。 そうするとまるで昼寝をしているようでー。 夏の暑い日は、そんな恰好で寝ているチャイが心配で、よく息をしているかどうか確かめたものです。
1日だけこうやってチャイに昼寝をしてもらおう、そう思ったのですが、わたしが留守の間に、夫と娘たちとが埋葬してくれていました。
先に死んだ姉妹犬と並べて埋めたそうです。
悲しみの3月は去り、4月になりました。
震災で受けた打撃と悲しみとはあまりにも大きいですが、人間の営みとは関わりなく、4月になれば、暖かさは確実にやってくるし、花は咲きます。 日差しがほんの少しずつ明るくなって、それだけで気持ちも和んできます。
最近のニュースを見ていると、季節が知らぬ間に変わっていくように、ひどかった状況も、徐々に徐々に日脚の延びくらいのゆっくりとした速度でよくなっていくように思えてきました。
被災された皆さんにとっては長い長い復興の道のりでしょうが、心から応援したいと思います。 そして放射能の危険と戦いながら保安作業に当たっている人たちに感謝します。