そろそろ桑の実が売れている頃。松山市からの帰りに実家に寄ってみました。
あら〜遅かったかしら。実は高いところにあるだけで手が届きません。

去年はジャムやらジュースやら染め物までしたのに。
今年、下の方を切ってしまったということです。
仕方ないので手が届く枝の実をつまみつつ世間話をしました。
話は、先日作って届けたルバーブのジャムのことになりました。ルバーブって、生はスイバかイタドリに似てるんだけど、それなんかジャムにできないかなあ。
なんでも炊いたらトロトロになるじゃろが。と弟。
そうか、トロトロにさえなったらいいんだったら茄子も大根もなるもんね。けどジャムとして食べようとは思いません。
イタドリは火を通すとぐじゅグジュになるので、下処理は熱湯をかけるだけです。それでも先の柔らかいところは崩れがち。うん、ジャムになりそうな気がする。もうイタドリの新芽はないので試してみることはできませんが。
さて、そのルバーブのジャムですが、たまたま道の駅で格安のを見つけて買ってきました。これなら失敗しても惜しくない。

左は甘夏、右が緑のルバーブです。
作り方の簡単なこと。2センチくらいにトントンと切ってしばらく水に晒し、それの半量くらいの砂糖をまぶして煮るだけ。
水に晒している時、イタドリと同じように酸が抜けて水が濁るのがわかりました。
火にかけると見る見るうちにとろけていって出来上がり。レシピにはレモン汁を加えるとありましたが、そんなことしなくても十分酢っぱかったのです。その分、砂糖もたくさん入れたので、甘すぎるし。
水に晒す時間を長くしたら酸味が程よくなるんじゃあないだろうか?
もう一度ためしたくて買いに行ったのですが、もう売ってなかったのです。もしかしてシーズン終わり?
味は? ルバーブらしさってどこにあるんだろう?なにしろ匂いもない癖のない野菜でしたから。
食べ比べのために甘夏のジャムと並べて塗ってみました。

ルバーブの簡単さに匹敵するのはいちごでしようね。
ヘタをとって砂糖をまぶし、

水分が出たらレンジでチンするだけ。
1パックでこれだけです。


ヨーグルトソース2回分くらいかな。
面倒なのはルバーブと一緒に写している甘夏のジャムなんです。
甘夏は、酸っぱくて苦い。わたしは好みではありませんがお年寄りには根強い人気があるようです。我が家は、レモンの台木として残っていますが、実も取れます。それをジャムにしてみました。
皮は苦味が強い上に、アブラムシの被害でとても利用できる状態ではありませんでしたので、実を丸ごと使うことにしました。

これを半分に切って種を取り除き火にかけます。沸騰したら水を変え、何回か水を変えながら晒し、また火にかけてー
これを何回繰り返したかしら。食べてみて我慢ができる苦さになるまで。
袋がとろけませんので、ミキサーにかけました。
それから砂糖を入れて好みの硬さになるまで煮詰めます。甘夏の味も香りもしないジャムですが、見た目は一番滑らかそうでジャムっぽいです。酸味を補うためにあらかじめ絞っておいた果汁を加えて出来上がり。それでも甘夏っぽくはないですが、食べやすいジャムではありました。
もう一つ手間のかかる、
伊予柑のマーマレード
これは皮も使います。すると、苦味の他に、皮のピリピリ感が気になるので、やはり何度も晒さなければなりませんでした。
大鍋に二杯。

煮ていると伊予柑のいい匂いが漂ってきて幸せな気分にはなるのですが、苦みやピリピリ感をほとんど無くしてしまうと、やはり一体なんのマーマレード?となってしまいます。酸味も抜けるので、やはり絞っておいた果汁を足しました。
出来上がり。色が濃くなっているのは、白砂糖ではなく、きび糖やてんさい糖など色のついた糖を使っているから。

白砂糖よりは雑味があるように思いますがわたしはこちらの方が好き。
地元産の材料を使った、添加物の少ないジャムが人気ですが、この手間を考えるとお値段高めは当然かな、という気もします。