まだ下界の紅葉が始まったばかりのころ、ロープウエイに乗って石鎚神社の中宮社のある成就へ行きました。
成就は石鎚山の中腹(7合目)にあります。
ロープウエイはなかなか混んでいました。ゴンドラから見る下の紅葉はいまいち。もうおそいのかもしれません。
ロープウエイを下りてすぐの広場の周辺がドウダンツツジで囲まれていて、ここはきれいになっているんじゃないのかなと思ったのですけど。
う~ん きれいだったけど真っ赤っかではありませんでした。
この黄色いのが何なのか? 色が混ざってなかなかきれいでした。
この広場から五分ほど山道を歩いていくと奥前神寺があります。あたりの木々は これから色づくのか終わりかけなのかわかりません。例年石鎚山頂上付近は9月に紅葉を始めます。
早くも息切れがー
夏とは違って花もろくになく紅葉は枯れかけて、写真を撮るために立ち止まることもなくひたすら歩きました。
ここは冬に来た時、樹氷がきれいだったブナの木
山道が狭くなり
向こうに成就の旅館や売店が見えてきました。
それを何か新鮮な気持ちで建物を眺めました。こんな景色今まで見たことがあったかしら。考えてみたら、いつもはまだ葉の多い季節に来ていたのですね。多分茂った葉に隠れて見えなかったのだと思います。
それにしても人が少ない。ロープウエイのゴンドラの中は結構乗客がいたのです。恰好からしてお参りの人たちだったのだと思います。あの人たち、どこへ行ったのかしら? 先に行ってしまったの?だとしたら私たちはずいぶんと遅かったということですが。
鳥居が近くなると、木を敷き詰めた道になりました。何か始めて歩くような気がしました。今までは多分周りの景色にばかり気を取られて、足元など目に入っていなかったのだと思います。
石鎚神社中宮社遥拝殿。これが立つこの場所を成就と呼んでいます。
昔、役小角が石鎚山頂上を極めようとして何度登っても到達せずあきらめようとしたとき、ここで斧を砥ぐ老人に会いました。聞けばこれを細い針になるまで砥ぐのだと言います。それを聞いて役小角は奮い立ち、ついに頂上を極めることができました。下りて来て石鎚を振り返り「わが願い、成就せり」と言ったとか。それからここは成就と呼ばれるようになり、中宮社を成就社と呼んでいるそうです。石鎚神社は、石鎚山の山そのものをご神体としています。
神社前の広場にはずいぶん人が増えていました。どこから来たの? そして遥拝殿前のベンチでお弁当を食べているご夫婦を見てショックを受けました。一緒のゴンドラに乗っていた人です。女性の方は見るからに私より足腰が弱そうでした。わたしは立っていましたがその方は開いている席を見つけて急いで座っていましたもの。
なのに私たちと同じくらいに着くってどういうこと?
こちらは見返遥拝殿。役小角の言葉にちなんで石鎚山が拝めるようになっています。
ごつごつと険しい山。霊峰とあがめる山です。
今まで何度か来ましたが、こんなに鮮明に姿が見えたのは初めて。お山が歓迎してくれているように感じました。
頂上には石鎚神社頂上社があります。わかりますか? 山の上、御幣の右側に小さく建物が見えます。元気な人はここから2時間ほどであそこまで登るのです。
白石旅館の看板猫たまちゃん。座布団4枚の上に鎮座していました。自由人です。だから玉ちゃんに会えるのはラッキーなんだそうです。
せっかくなのでちょっとだけ登山道を見てみました。 正式にはここは参道なんです。
下り坂がだらだらと続いたあとはひたすら登り道です。去年はこの道を歩いて行ったのですが・・・この日はちょっと先まで行ってみようという気にもなりませんでした。大分体がなまってました。
もう一度旅館の前を通ったら、たまちゃんはまだ、微動だにせず座っていました。
ロープウエイ駅への帰り道も登ってくる人は少なかったです。でもドウダンツツジの広場には人が多い。
分かれ道のところで (⇒リフト)という小さな立て札を見つけてやっと訳がわかりました。そうか!みんなリフトで登ってきたんだ。後で知人にこの話をしたら、歩いて行ったの?とびっくりされました。
「成就と言えばロープウエイとリフトはセットだと思ってた」そうです。
帰りにカフェでお茶して帰りました。
ウインナーコーヒーにサツマイモとリンゴのワッフルと、栗のワッフル二皿を三人で分け合って
おいしくて完食。でもせっかく歩いて消費したカロリーは帳消し、いや、オーバーしたかも。