たか爺のワンダースクール通信

「センス・オブ・ワンダー」をキーワードにした野遊び教室「自然体感塾ワンダースクール」の活動記録とお花中心のブログです。

「冬はやっぱり土手すべり」事前調査

2016年12月05日 | 彩湖・道満グリーンパーク
 12月2日(金)は、午後から彩湖道満グリーンパークへ。「冬はやっぱり土手すべり」の事前調査です。オギの穂集めの際に土手の状況も見てはいるので、当日の子どもたちの動き以外はまったく心配ないのですが、念のため。



 最近はこちらの場所をメインに使っています。



 階段の上から撮るとこんな感じ。
 トイレもある駐車場の向かい側なので便利です。



 同じ場所から撮った右側の土手。



 同じく左側の土手。

 でも、土手の管理者となる国土交通省の西浦和出張所とは、一昔前にすったもんだしたこともありました。かなり長くなりますが、旧『ワンダースクール通信』もいつ消えちゃうかわからないので、2005年の「土手すべり」に関する記事をこちらへも載せておきます。

「ソリやダンボールで土手の斜面をすべりおりるだけのことなんだけれども、この遊び、実は奥が深いんですよね。たか爺が言うと、なんだか嘘っぽくなってしまうといけないので、専門家の文章を引用しておきます。(社)農村環境整備センター企画、(社)農山漁村文化協会発行の『「田んぼの学校」あそび編』から、湊秋作さんの文章です。(社)農村環境整備センターの『田んぼの学校』には、ワンダースクールも登録していますよ。
『自然遊びは、実はそのような五感体験、心のうごめき・感動、体験的知識の修得、体全体の運動から成り立っている。たとえば、晩秋の空の下の斜面滑りは子どもにとって魅力的だ。ダンボールをお尻に敷いて、子どもたちは楽しそうに草の斜面を滑り、転がる。すると、草を触る、草の香りを嗅ぐ、土の感触を感じる。(中略)同じ斜面でも傾き具合によって、スピードが違うことを知る。傾斜角度と速度との関係は中学理科で学ぶ内容である。つまり、斜面遊びは中学で学ぶ理科の〝学習の基礎的体験〟にもなっている。(中略)
 また、斜面滑りをしていると、子どもの心はうきうきして楽しくなる。青空を見ながら滑るのは子どもにとって最高だ。斜面滑りをするまでは、子どもにとって土手の斜面は単なる土手だった。でも、遊ぶとその斜面が、大切なところとなる。これは斜面と子どもとの間に関係ができたからである。誰でも、お母さんのように自分との関係がある対象を大切にする。だから、環境教育はある面、自然と子どものとの間に関係をつくることなのだ。両者を結びつけるもの、それが自然遊びなのである。(後略)』
 以上、『田んぼの学校の先生へのメッセージ』の『自然遊びは子どもを育てる』の章より引用です。まあ、『自然遊び』の重要性を認識していない人たちにとっては、これもたか爺の我田引水に過ぎないかな!?」
『ワンダースクール通信』№663より



 ところが…。これは同じ2005年12月にこの土手の上に立てられていた注意書きです。ワンダースクールではまだ他の場所を利用していた年ですね。

「『ここはやっちゃいけない所だって、さっき、おばさんが文句を言っていきました』
 12月16日(金)、いつものように土手の上から子どもたちを見守ってくれていたりょう兄が、土手を下りてきてなんだか変なことを言う。
 そういえば最近、横提をはさんで下流側の土手で遊んでいた子どもたちや親子連れの姿が、少なくなったような気がします。で、たか爺はちょっと様子を見にいってみました。そしたら、びっくり! 左の看板が2つも立っている。今年新しく立てられたもののようです。
 確かにその場所には何本もの短いコースができていて、土手の土もかなりえぐられています。でも、それぐらいのことで、洪水の際にいったいどの程度の影響があるのでしょうか? ここまで水が入った平成11年の台風の際には、ちゃんと堤防としての役目を果たしていますよね。
 堤防という施設を守る立場からすれば、ごもっともな意見です。でも、『ソリ遊び』=『堤防を痛める行為』と決めつけた表現は、いただけません! これじゃあまるで、土手での『ソリ遊び』は悪い遊びで、『ソリ遊び』をする子は悪い子にされてしまいかねません…。
 子どもたちがちょっとソリで削ったぐらいで、こんなに大げさな看板を立てている暇があるなら、国土交通省は今すぐやるべきことが山ほどあるんじゃないのかねぇ…。この土手の『構造計算書』や『強度計算』は大丈夫!? まあ、これはまた別の問題ですけれどもねぇ…。
 ワンダースクールが『冬はやっぱり土手すべり!』で使っている土手の上は舗装道路になっていて、近くの人たちや犬たちのお散歩コースにもなっています。みんな、子どもたちが遊んでいる様子を微笑ましげに眺めていきますよね。立ちどまって、子どもたちに声をかけてくれたりもします。
 実際に、『今度孫がきたら、遊びに連れてこよう』と言うおばあちゃんや、『今度はソリを持って遊びにこようね』なんて言っている親子連れも多いです。たか爺としては、おすすめの冬の自然遊びですからね!(№663参照) ワンダースクールの子どもたち以外の人たちへも、それなりの訴求効果はあるわけで、もっともっと小さいうちからご家族でも遊んでほしいたか爺としては、とてもうれしいことですよねぇ~。
 でも、『ソリ遊び』=『堤防を痛める行為』と決めつけたこの看板のおかげで、看板の立っていない場所でもりょう兄に文句を言っていったおばさんのような人たちが増えて、子どもたちだけで遊びにくる地元の子どもたちや、遠くからわざわざソリ遊びにやってくる親子連れとの間で、今後なにかいざこざや事件が起きたりしなければいいけれどもねぇ… 毎年同じ場所で『冬はやっぱり土手すべり!』のワンダースクールでは、この6年間で今回初めて他人に文句を言われました。明らかにこの看板の影響です。
 とりあえずは、ワンダースクールで使っている場所ではないし、たか爺は『遠慮』なんてしないたちですが、そのうち『土手すべり』は悪い子がやる悪い遊びだから全面禁止! なんていうことになるのかなぁ…。たか爺としては、これ以上子どもたちの貴重な体験の機会や場所を奪わないで欲しい! なんとも世知がない世の中になったものです…。
 で、たか爺としては当然出張所へ電話をして、所長さんと直接話をさせていただきました。話せばわかる方で、『ソリ遊び』=『堤防を痛める行為』、土手での『ソリ遊び』は『ご遠慮ください』というふうに誤解を招くような表現は改めていただけるとのことです。国土交通省としても、土手での『ソリ遊び』自体を禁止しているわけではなく、あまりにもひどくえぐられてしまった場所だけ『遠慮』してほしいという主旨のようですね。
 小さいお子さんをもった家族連れがよく利用するそういう場所って、実はそれだけ『ソリ遊び』の需要があるわけです。どうせなら小金井公園の施設のように人工芝の土手にしちゃえば、国土交通省の名も上がるし、他の場所も保護できるだろうし、一石二鳥だと思うんだけれどもな!? 一応、ご提案もしておきましたが、まあ、これは管轄外ということで無理な話でしょう。それに、やはり『土手すべり』は枯草や泥の上でやるから、『自然体験』としても意味があるわけですからねぇ~。」
『ワンダースクール通信』№668より



 で、改められた表現です。

「『ソリ遊び』は『堤防を痛める行為』なので『ご遠慮ください』、と誤解される文章だった国土交通省が立てた左の看板は、この日確認してみたら、右の『お願い』に変わっていました。『このように堤防がキズついている所での』『ソリ遊び』は『ご遠慮ください』と改められています。なかなか粋な所長さんですね。感謝!」
『ワンダースクール通信』№672より

 でも、所長さんはすぐに変わっちゃいますからね。このあと2009年にもちょっとひと悶着あったので、以上はその際問題提起用にホームページ上に復刻して載せておいた記事からです。
 まあ、幸いその後は今のところ、土手すべりを楽しまれているご家族も年々増えているみたいだし、変な注意書きも見かけなくなってよかったです。



 12月とは思えないような暖かい日だったので、土手にはチョウも飛んでいました。ベニシジミです。



 モンキチョウ。



 ヤマトシジミです。



 以前ずっと使っていた土手は、もう土手すべりでは使えませんねぇ…。でも、ヨモギ摘みやノビル掘りには、こちらのほうが最適でした。



 このあと秋ヶ瀬公園へも。
 残念ながら、『葉っぱのフレディ』の木の紅葉は今年は今ひとつだった感じかな? 落葉は拾ってきたけれども、とりあえず押し葉にしてみただけですね…。



 ナンキンハゼのきれいな紅葉ももう終わっていますが、実だけは拾い集めておきました。



 これはねぇ…。
 秋ヶ瀬公園の悪しき名物!? 野鳥カメラマンたちの撮影用トラップでございます…。まあ、単なるゴミの人工物を使った水場は写さないと思うけど、こんな感じのヒイロタケまで付いた朽木を使った場所に来ている鳥さんの写真をアップしているページを見つけたら、笑ってあげてくださいね!?
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 餅つき禁止!? 日本も終わっ... | トップ | 冬はやっぱり土手すべり~サ... »
最新の画像もっと見る

彩湖・道満グリーンパーク」カテゴリの最新記事