2月19日はAC/DCのボーカリスト、ボン・スコットの命日だ。
1980年、世界制覇を目前にしてこの世を去った。
ボンは今もAC/DCのメンバーである。
ライブのセットリストの半数近くをボン時代の曲が占め、2003年ロックの殿堂授賞式には、ボンの家族がバンドメンバーと共に出席した。
もしロック界一の不良を決めるとすれば、ボンはその候補に入るに違いない。
生前にはいろいろな伝説がある。
本当かウソかは別として、ざっと並べてみよう。
・AC/DCに入る前は何年も刑務所に入っていた
・レイプ犯だった
・窃盗犯だった
・どこも雇ってくれないので軍隊に入ろうとしたら、あまりの素行不良のため断られた
・字が読めない
・話せる言葉は shit, pussy, fuck の三語しかない
・お尻の左右にACとDCの刺青がある
・一晩に10人の女とやった
・体重120キロを超える女とやってそれを歌詞にした
そんなワイルド男のボンだが、一度マイクを握ってステージに立てば、最強(最凶?)のロックンローラーになるのである。
「ロック魂」「ギター殺人事件」「地獄のハイウェイ」と立て続けに名盤を発表し、人気がグイグイ上がっていく最中、ボンはいってしまった。
その日の夜もボンは浴びるように酒を飲んだあとクルマの中で寝ていたら、嘔吐物を喉に詰まらせて窒息死してしまったのだ。
ボンの死後発表されたアルバム「バック・イン・ブラック」は4900万枚を売り上げ、全世界で歴代2番目に売れたアルバムとして知られている。
このアルバムのボーカルはブライアンだが、ボンがボーカルだったとしても売り上げは変わらなかっただろう。
本当に世界制覇目前にあの世へ旅立ってしまったのだ。
現在、彼らが活動をスタートさせたオーストラリアには、ボンの銅像がある。
昨年9月には、彼の生まれ故郷であるスコットランドにも銅像が建造されることが発表された。
ボンの墓は、有名な観光地として世界中から多くの人が訪れ、今やオーストラリアで一番訪問者の多い墓だといわれる。
そして政府はこの墓を重要建造物として保護の対象にし、さらに文化遺産になったという。
他には、ボンの生涯を描いた伝記映画も製作されているらしい。
素行不良のワルだった男が、ロックンロール1本で英雄になったのであった。
AC/DC - Rocker (1977 UK TV Appearance) ~ HIGH QUALITY HQ ~