Music Mania

No Music No Life

今、ライブが熱い

2013年12月28日 | 音楽
今、音楽ライブが大盛況だという。
今年開催されたライブ本数はなんと4万9千本、平均すると毎日日本のどこかで134本ものライブが行われていることになる。
市場としては2,000億円以上といわれ、過去最高らしい。
CDの売り上げ枚数の減少、期待された音楽配信も不況で、音楽市場そのものが先細りしているイメージがあったが、生の音楽はこんなにも盛り上がっているのだ。

理由として、感動の共有だといわれる。
同じアーティストのファン同士、みんなと一体感を味わう、みんなと繋がっている、この感覚がたまらないのだ。
もしあなたが大金持ちで、自分の好きなアーティストのライブを貸切で見たとしよう。
すると、そのライブを独り占めすることが出来て、それはそれで感動もあると思うが、やはり盛り上がりには欠けるだろうし、虚無感が付きまとう気がする。
やはり、たとえ席が遠くとも、満員の会場で盛り上がるほうが楽しい。

ただ、それだけなら、今までとかわりはないはずだ。
10年前も20年前も感覚は同じだっただろう。
ではなぜ最近になって、こんなにもライブ観客動員数が伸びているのか?
これについて、僕はケータイ世代の若者によくある「常につながっていたい感」があるのではないだろうか、と考えている。
常にメールを飛ばしあい、ある種のコミュニティにいることによる安心感。
ライブ会場は同じ音楽が好きな「同志」の集まる場であり、自分もそこへ行かなければ取り残されるかもしれない。
ファンサイトに「最高だったね」という書き込みがあふれると、「次は絶対に自分も行きたい」と思うに違いない。

そして苦労のすえ、なんとかライブチケットを手に入れた。
会場でのマナーも頭に叩き込んだ。
眠れぬ夜が明け、ちょっぴりオメカシして会場へ行くと、なんとも魅力的なグッズ売り場があることに気がつくだろう。
ファンのみんなはアーティストの写真やロゴが入ったシャツやグッズを身に着けている、これは是が非でも買わねばなるまい。
それらを身に着けることにより、たとえ新参者であってもファンだと認められる、つまり仲間に入れるのだ。
おかげでグッズ売り場の収益もライブ市場を支える大きな要因になっている。

この傾向は来年も続くと思われる。
少し心配なのは、人気のあるライブとそうでないライブの差が激しすぎるということだ。
あまりにも二極化すると、この市場は崩壊する。
大手音楽事務所は、将来的なことも踏まえて対策するべきだ。

コメント (4)