Music Mania

No Music No Life

グレッグ・レイク死去

2016年12月10日 | 音楽
今年は年始早々からロックレジェンドの訃報が相次いだが、師走の時期になってまたしてもイヤなニュースが飛び込んできた。
英国プログレッシブロックの重鎮、グレッグ・レイクが亡くなったという知らせだ。
レイクといえば、プログレというジャンルを確立した張本人の一人で、キング・クリムゾンやエマーソン・レイク&パーマーのメンバーとして、ロック史に残るような名盤をいくつも世に送り出している。

僕がレイクを知ったときはすでにエマーソン・レイク&パーマー(以下ELPと略)は解散していて、ゲイリー・ムーアやTOTOのメンバーとグレッグ・レイク・バンドをやっていた。
この時のアルバムは僕のお気に入りで、当時は彼がプログレ界で有名な人だなんて知らずに聴いていた。
その後、エイジアに加入して来日しており、そのときの模様は日米同時生中継「ASIA in ASIA」というイベントを武道館で行っている。
僕はエイジアが大好きだったので、そこへレイクが加入したらきっとすごいアルバムを発表するだろう、と期待してたんだけど、すぐに脱退してキース・エマーソン、コージー・パウエルとEL&パウエルを結成する。
僕はEL&パウエルも好きで、もっと評価されるべきだと思ってるんだけど、ついに3人ともあの世に行ってしまったんだなぁ。
余談だけど、もしレイクがエイジアとして3枚目のアルバムを作っていたら、もっといいアルバムになっていたと思う。
武道館のライブをみると、よりプログレ色が強くなり(メンバーが完全にELP+イエスだし)、ポップス側に振りすぎたサウンドを修正したんじゃないかな。



レイクのキャリアを振り返ると、改めてスゴイ人だと感じいる。
まずデビューがイキナリのキング・クリムゾン「クリムゾンキングの宮殿」である。
ベースを弾き、あの紳士的で威厳のある声で歌う。
もちろん、クリムゾンはロバート・フリップやイアン・マクドナルドの功績も大きいのだが、こと「宮殿」に関してはレイクなしではありえない内容だ。
セカンド・アルバム「ポセイドンのめざめ」はちょっと1枚目の二番煎じみたいだけど、曲は粒ぞろいで、表題曲のレイクのボーカルはやはり素晴らしい。



続いてELP。
ELPの功績の半分はエマーソンで、残り半分がレイクとパーマーみたいに思われてるけど、女性ファンは圧倒的にレイク派が多かったらしい。
そりゃあね、少女漫画から飛び出したような甘いマスクと美声、超凄腕のベース、と来たらそうなるでしょう。
で、実はレイクはギターの腕も相当なもので、一説ではロバート・フリップとタメを張るほどだという。
ここでクラシック組曲「展覧会の絵」より「賢人」。
僕は一昨年、これを完コピしようとして必死に練習したけど、いざYoutubeにアップしようとしたら、ミス連発でついには断念した。
その後、ご存じのようにバッハとかスティーブ・ハウの曲とかアップしたけど、レイクのこれはそれよりも難しいのだ。
そしてこの曲、ギター弾き語りなのに、しっかりプログレッシブロックになってるのがスゴイ。
レイクにかかれば、ギター1本でもプログレを成立させてしまうのだった。



というわけで、グレッグ・レイクさんのご冥福をお祈りいたします。