Music Mania

No Music No Life

モーメンツ・イン・ビトゥイーン

2022年04月16日 | 音楽
NELL「モーメンツ・イン・ビトゥイーン」

韓国はロック不毛の地であるイメージだけど、おおよそそれは当たってるらしい。
そんな中、唯一と言っていいほどの存在感を示しているのがこのNELLというバンドだ。
さて韓国ロックとはどういうサウンドなのか?
ブリティッシュよりなのか、アメリカンよりなのか?
どちらでもなかった。
というかロックでもなかった。
エド・シーランあたりのポップスに近い。
ではダメなのかというととんでもない。
極上のポップスである。
どの曲も美しいメロディラインがあり、甘いボーカルとポップなサビ、このままアメリカンヒットチャートに上がってきてもおかしくない現代的なアレンジがある。
最近では日本でも売り出そうという戦略で日本語バージョンにもチャレンジするらしい。
是非日本でもヒットしてもらいたい。

[MV] NELL(넬) _ U-Hee(유희)


レッド・ホット・チリ・ペッパーズ「ゲッタウェイ」

新作「アンリミテッド・ラブ」ではなく一つ前のアルバムである。
というのも、新作が発表されるという情報は知ってたけど、まだ前のを聴いてなかったから先に聴いておこうと思ったのだ。
僕は彼らのファンではないし、ジョン・フルシアンテ?誰それ?な人間なので、彼が復帰するとかしないとかどうでもいいのである。
ずっと前にアルバム「母乳」と「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」というのを聴いて自分には良さがわからなかったのだ。
とはいうものの時々チェックはしていて、この「ゲッタウェイ」も全く期待せずに聴いたら、意外や意外、僕の想像を遥かに超えてとても良かった。
第一印象は「あれ?レッチリってこんな音楽だっけ?」というもので、とてもマイルドでポップで聴きやすい。
もしかすると熱心なファンからの評判は良くないのかもしれないけど、僕はこっちの方がいい。
ハードロックとかメタルとか、そういう雰囲気はほとんどなくファンキーでもない、普通にポップなロックアルバムだと思う。

Red Hot Chili Peppers - Go Robot [Official Music Video]


アークティック・モンキーズ「AM」

イギリスのロックバンド、アークティック・モンキーズによる2013年のアルバム。
僕はこのバンドに関する予備知識はまるでない。
実は1960年代のアメリカのバンドであるモンキーズを探していたところ、たまたま見つけただけなのだ。
同じモンキーズでもこっちの方がはるかにロックしている。
メロディアスなブリティッシュロックというサウンドで、ほのかに70年代の匂いが感じられる。
メロディの質がいいのでスローナンバーもいい。
英国ではかなりの人気バンドで、このアルバムも含めて、出した作品は全てチャート1位だという。
ただ2013年のこれが今の最新作ということで、もう9年も新作を発表していないのが気になる。

Arctic Monkeys - Do I Wanna Know? (Official Video)

ディスカバー・カーペンターズ

2022年04月16日 | 音楽
今年度からのNHK-FMの番組ディスカバーシリーズはカーペンターズだ。
今月から来年3月末まで、カーペンターズについて深掘りされていく模様。
案内役はシンガーソングライターの平松愛里で、今までと違い落ち着いた番組になりそうだ。

さてカーペンターズについては、僕は2枚組ベストとオリジナルアルバムは「ナウアンドゼン」しか聴いたことがない。
代表的な曲は知ってると思うけど、ビートルズやクイーンのようにはいかない。
なので、この番組で新たな魅力が発見出来ればいいなと思ってる。
今回も作編曲家による解説があるようなので楽しみだ。
昨年度の西脇達也さんによるクイーン楽曲解説がとても良かったので、またあのレベルでやってもらいたい。

というわけで予習もかねてファーストアルバム「涙の乗車券」を聴いている。
まず驚くのは全編にわたってボトムを支えるカレンのドラムである。
どうしてもボーカリストとしての評価や死因に関することが話題になる人だけど、めちゃくちゃドラムが上手くてビックリする。
カーペンターズの前身となるのはリチャード・カーペンター・トリオというジャズバンドで、ドラムを担当していたのはカレンだ。
なので、プロのジャズドラマーとして通用するレベルなのである。
とくに「オール・アイ・キャン・ドゥ」というジャジーな曲でのドラムは素晴らしい。
しかも、PVではこれを演奏しながら歌も歌っている。
もちろんアテフリなんだけど、それでもこれを演奏しながら歌ってるのは事実で、デビュー時点でかなりの実力派だったことがわかる。
アルバム表題曲はビートルズのカバーで、しっとり落ち着いたアレンジになっている。

Carpenters - All I Can Do


続いてはカレンの唯一のソロアルバム「カレン・カーペンター」。
内容はシティポップなAORで、カーペンターズよりも大人っぽい雰囲気になっている。
楽曲は粒ぞろいで、わりとバラエティ豊かな感じだけど、どんなタイプの曲でも歌いこなしている。
シカゴのピーター・セテラとの共演「メイキング・ラブ・イン・ジ・アフタヌーン」やポール・サイモンのヒット曲「時の流れに」のカバーなども聴きどころだが、なんといってもシングルとなったバラード「遠い初恋」が素晴らしい。
シンプルなアレンジでより一層カレンのボーカルを引き立てている。
このアルバムは本来1980年初頭に発表されるはずだったのに、いろいろあって見送られた。
結局カレンの生前中には発表されることはなく、そのままお蔵入りになってしまったのだ。
これほどの内容のアルバムがなぜ発売されなかったのか不思議である。
1995年になって日本でカーペンターズのリバイバルブームがあり、ようやくこのアルバムが発表されることになった。
日本ではヒットしたけど、アメリカではたいして売れなかったらしい。
もし1980年に出していればヒットしてたはずなので、実にもったいないことだ。

Make Believe It's Your First Time