Music Mania

No Music No Life

若者の洋楽離れ

2024年07月06日 | 邦楽
日本人が洋楽を聴かなくなったと言われて久しい。
近年それが益々歯車をかけて進んでおり、とくに若者は「誰も洋楽を聴いていない」に等しい状況だという。
若者が聴いているのは日本と韓国の音楽で、米英の音楽はごくわずからしい。
これについて、いろいろな音楽ジャーナリストや音楽ファンが原因を探っていて、なるほどと思うものから、そんなはずはないと思うものまで自由な意見が交わされている。

僕がちょっと違うと思うのは、昔は邦楽と洋楽は同じくらい聴いている人がいた、という意見。
僕の知る80年代初頭からでいうと、今よりはるかに洋楽を聴く人は多かったけど、決して邦楽と同じくらいではなかった。
せいぜい全体の20パーセントから30パーセントくらいで、当たり前に邦楽のほうが強かった。
もしかすると70年代だともう少し多かったかも知れないし、ビートルズ旋風巻き起こる60年代だともっともっと多かったのかも知れないけど、それを知ってるような高齢者が意見を書いているようには思えない。
たぶん、その人の周りの人だけ洋楽を聴いてる人が多かったのだろう。

それと多いのが、外国の曲は歌詞がわからないからだ、という意見。
たしかにそうだろう。
世の中、とくに日本人は歌詞を重用する人は多いと言われてる。
ただ、そういうタイプの人は、K-POPも聴かないだろうし、米英の音楽がいかに日本人好み風になったとしても聴くことはない。
つまり最初から邦楽しか聴かないので、洋楽離れとはまた違うと思う。

で、原因として多いのがこの2つの意見。
一つは邦楽のレベルがかつてないほど高くなったこと。
もう一つは、今の洋楽のヒットチャートはヒップホップ中心で日本人に合わないから、というもの。
おそらくこの2つが大きな原因であることは間違いないが、僕としては邦楽のレベルが高くなったのではなく、レベルの高い音楽が注目されるようになったと感じている。
僕はもう15年も前から言ってるが、昔から邦楽のレベルは高い。
それこそ昭和の時代から、同時期の洋楽と比べても決してクオリティが劣っていたわけではないのだ。
ではなぜ、ここ数年で邦楽のレベルが高くなったと感じるのかだが、ジャニーズや秋本系、エグザイル系が衰退して、それまで影に隠れていたまともなアーティストが浮上してきたからである。
そこへ、米英で主流の音楽が日本人の肌に合わないという現象と重なった。
例えば、ちょっと洋楽も聴いてみようかと、普段邦楽しか聴いてない人が、ミセスやヒゲダンやヨアソビみたいな曲を期待してビルボードチャートを聴いたとしても、そんなものアメリカのどこにも存在しない。
そりゃ、誰も洋楽なんて聴きませんわ。

で、どうすれば日本人がもっと洋楽を聴くようになるのか?
僕の答えは、聴かなくていい、である。
J-POPやK-POPが肌にあう、米英の音楽は肌に合わない、だったら無理しなくていい。
どうしても日本人に洋楽を聴かせたいなら、向こうが日本人向けの趣向にならなくてはならない。
もし、この先音楽のトレンドが変わって、日本人にも受け入れやすい音楽が主流になれば、かつてのように2割くらいの人は洋楽を聴くようになるかもしれない。
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