Music Mania

No Music No Life

食と品質

2014年12月13日 | 日常
インスタント焼きそばに虫が混入していたとして、問題になっている。
それは”まるか食品”のペヤングソース焼きそばという商品で、一人のユーザーがこれを買ったところ、虫の混入を発見したらしい。
ユーザーはそれをツイッターで公開したのが発端で、今回の騒ぎとなる。
これに対し、まるか食品は出荷した商品を全品回収するだけでなく、返品、返金にも応じるという。

ウィキによると、まるか食品という会社は、従業員100人、資本金4000万円の中小企業で、本社は群馬県にあるらしい。
正直いって、この規模の会社がこれだけのクレームを出すと、かなり厳しい状況になると思われる。
最悪の場合、倒産もありうる。
今は例によって、集団叩き真っ只中の状態だが、とりあえずほとぼりが冷めるまで待つしかないだろう。

ここから僕の意見だが、やはり叩きすぎだと思う。
もちろん、食品なので、品質管理は適当でいい、というわけにはいかないが、せいぜい200円か300円くらいの商品に、デパ地下の高級食材のような品質を求めるのはどうかと思う。
内緒で生レバーを提供するような確信犯じゃないんだから。

少し話がそれる。

もう10年くらい前だが、地元の和食の店で味噌煮込みうどんを食べていたときだ。
スープの中に虫が混入しているのを発見した。
僕は店員を呼びその由を伝えた。
新しいのを持ってきますとのことだったが、すでにほとんど食べ終わっていたので要りませんというと、デザートの盛り合わせを持ってきてくれた。
食後、レジにて代金を払おうとすると、お代はけっこうです、とのことだった。
僕は終始紳士的な対応で、決して上から目線にならないよう心がけたが、人によっては大騒ぎする人もいるだろう。
相手が誠意をもって対応してくれているのに、傲慢な姿勢で「お客様は神様なんだぞ」という態度は、とてもカッコ悪いと思う。

その後も僕はその店を利用している。
それ以降、異物が混入していることはない。
もしこの一件が現在で、ツイッターで拡散された場合、大変な事態になったと思う。
北海道から沖縄まで、日本中の暇人から「おまえの店の衛星管理はどうなってんだ!!」と集中砲火を浴び、閉店に追い込まれるかもしれない。

話をペヤングに戻そう。

現在、ペヤングソース焼きそばは出荷停止で、各店舗にある分も回収されているので、食べることが出来ない。
そのため、どうしても食べたい人は、まだ回収されていないペヤングを大量買いしたり、あるいはオークションで高値で取引されているという。
おいおい、そこまでして食べたいか?
とりあえず今はUFOか何かで我慢すれば?と思うが。
で、今後まるか食品が復活したとき、たくさん買って、たらふく食べればいいと思う。
地方の中小企業を元気にするためにも。


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ジョニーの功績

2014年12月06日 | 邦楽
先日の高倉健さんの訃報に続き、菅原文太さんも亡くなられた。
一般的には「仁義なき戦い」か「トラック野郎」から入った人が多いと思うが、僕は大河ドラマ「獅子の時代」からだった。
NHK大河としては非常に珍しく、主人公は架空の人物で、時代は幕末から明治。
僕が初めて通しで見た大河ドラマだったので印象深く、いまだに戦国より幕末派なのはこれの影響が強いと思う。
ちなみに仁義なき戦いシリーズとトラック野郎シリーズは、昨年の正月休みと今年の盆休みでほとんど見た。
演技の幅でいくと、高倉健さんより文太さんのほうが広いと思う。

ところで、健さん文太さんという超大物の死に隠れてしまったが、ジョニー大倉さんも亡くなっている。

ジョニー大倉といえばキャロル。
日本のロック史に大きな影響を与えたバンドだ。

実はもう2年ほど前から、矢沢永吉と日本のロックについての考察を書こうと思っている。
そのため、矢沢をちょくちょく聴いているのだが、先月彼の著書「成り上がり」を読んだ。
ここには矢沢の少年時代からキャロル結成、解散までが語られている。
これを読んでいるとキャロルが聴きたくなり、「ゴールデン・ヒッツ」というアルバムを買って聴いていたのだが、そこへジョニーの訃報を目にしてかなり驚いた。
そうか、ジョニーは亡くなったのか・・・。

ジョニーの功績でもっとも大きいのは作詞だ。
これは、キャロルの詩は素敵だね、というレベルのものではなく、今に続くJ-POP、J-ROCKにとてつもない大きな影響を及ぼしている。
それは日本語と英語のミックス詩だ。
今では当たり前のことだが、これを最初にやったのはジョニーだといわれている。

昭和40年代、ロックに日本語は合わないから英語で歌うべきだ、いやいや、日本人は日本語でなきゃ、という論争があったらしい。
そんな論争に終止符を打ったのが、ジョニーによる日本語英語ミックス詩で、当時はかなりセンセーショナルなことだったと思われる。
だって、日常でそんな日本語と英語を混ぜて喋ってる人はいないから。

キャロルのほとんどの曲は、ジョニー作詞、矢沢作曲というコンビで出来ている。
ジョニーの詩は、ワルなイメージとは裏腹に、傷つきやすくセンチメンタルで、男の弱さがみえる。
甘い声質で、ナイーブな歌詞を歌うジョニーは、タフな矢沢とは違う魅力がある。
逆にこれを矢沢が歌うと、ちょっとイメージが違うな、と感じる。

本人はガンを克服して、まだまだ音楽を続けるつもりだったようだが、病魔には勝てず、死去。
享年62歳、ご冥福をお祈りします。

キャロル/やりきれない気持ち


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