詩と短歌集/photo poem 雪割一華(ゆきわりいちげ)

写真短歌・写真俳句・写真詩・随筆散文・陶芸の話など自由気ままに書いています。  

残り香

2012-03-19 | 短歌


<残り香>
うめのはなが、花々の咲き初める春に向かって懸命に咲いている。
この冷たい雨の中に少しのはなびらも惜しむかのように。
その残り香に雨は音もなく降っている。

今少し春の息吹は袖に入れ雪解(ゆきげ)の雨の梅の残り香
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白椿

2012-03-18 | 短歌


<しろつばき>
スーパーの駐車場の端に椿が植えてある。しべの直径が普通の椿の倍くらい、そ
れがとても愛らしい普段気にも留めないが花が咲き始めたのでカメラを向けると、
はにかんで少しうつむいた。いいよ、そのままで。 

白椿少しうつむきはにかみて横顔みせる200分の1

葉陰より春の気配をのぞきみる乙女ごとき白椿咲く
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

危機到来のとき

2012-03-18 | こころに風


<朝日新聞ー3.18アスパラクラブmailより>

東日本大震災から1年。今だから感じること。これからしておかなければならな
いこと。ぜひ読んでいただきたいコンテンツをご紹介します。

■危機到来までの残り時間の過ごし方
30年=「いつもと同じ」
1年=「逃げる」「大切な人とすごす」「普通に暮らす」
2日=「しずかに待つ」「大切な人とごはん」
1時間=「人生を振り返る」「親に電話」
3分=「家族をだきしめる」「神にいのる」

最後の3分・・・そうだろうなぁ・・・・・<自分>


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なごりの梅

2012-03-17 | 短歌


<なごりの梅>
薄い和紙を丸く切り抜いたような半透明の梅の花びら。ひらひらと舞うでなし、
雨の地面に、草の上にしずかに自分の居場所を作っている。この美しい姿も
日を追うごとに消えてゆく記憶から消えないように残しておこう、言葉に変えて。

散りかけの梅に彼岸の雨がふる地に花びらの羽衣を敷き
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

馬酔木<あせび>

2012-03-16 | 短歌


<あせび>
馬酔木の花が咲き始めた。よく見ないとどこまでがつぼみでどこからが咲いている
のかよくわからない。スズランに似た可愛い形をしているが名前通り馬も酔うほど
に毒がある。とても丈夫な木で駒つなぎによく使われていた。つながれた馬はこの
木だけは食べようともしなかったが。

あせび花の丸いふくらみ陽を集め輝く白い春のさきがけ

春浅き春日社(やしろ)のあせびの木結び文する若人ふたり

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菜畑-四季

2012-03-15 | 短歌


<四季-春>
ビバルディの「四季-春」を聴くと何故か広い菜の花畑と二匹の白い蝶がもつれ
あって飛んでいるのをイメージしてしまう。
使われる楽器の一本一本がそれぞれ蝶になり花になりそんな感じが味わえる
のは室内楽ならではだと思っている。華やかで軽やかな春はもうすぐそこだ。

ひらひらと菜の花の上で舞う蝶は「四季」の楽譜をなぞるゆびあと
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

たんぽぽ

2012-03-14 | こころに風


<心温まる一句>

たんぽぽのひとつは幼子の髪に (kayo20100 3/13 twitterより 俳人:かよさん)

春はたんぽぽ、小さい子は手を引かれているのか、だっこされているのかとても
微笑ましい。春の方から近寄って来るのはまちがいない。温かい句だ。 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

透かし彫りの花瓶

2012-03-13 | 陶芸・工芸


<透かし彫りの花瓶>
陶芸教室でやりたかったものの一つ。教室では課題が出て事前に寸法などを入れた絵(設
計図みたいなもの)を書いて先生のチェックを受ける。これは <たたら> といううすい粘
土の板をつくり四面を張り合わせ底をつける事を考えていた。しかし、初心者には四隅の接
合部が難しいのでダメですと却下されたもの。それならばと、大きな板を作り、底辺75mm
の十字型を切り抜き四方から立ち上がらせて接着筒状にしたもの。四辺の高さのばらつき
を利用してオリーブの透かし彫りをした。ラッキーなことにこの凸凹が花の安定にやくだって
いる。先生からは、毎回もっと丁寧な仕事をしなさいといわれる。先生に感謝。

白土 灰釉薬がけ 75mm×75mm×195mm高さ
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夜の梅

2012-03-12 | 短歌


<夜の梅>
風のない暗闇の中でも梅の所在はわかる。金木犀や沈丁花のようにせっついてくる
ような香りに比べそこはかとないひかえめな香りがあたりを包んでいるのはとても
いいものだ。そして、ここにいるよ と手招きするように振り向いた姿は艶っぽくて美
しい。梅を好きな理由のひとつはここにある。

香りもてここに寄り添う夜の梅手探りに肩抱き寄せるごと
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3・11朝の月

2012-03-11 | 俳句


<3・11朝の月>
明け方東へと向かって歩き出す。朝5:00 夏場と違いすれ違う人も少ない。
空気は静謐、いつもの梅の花が月のひかりでぼんやりしているけれどおはようと
香りを添えて出迎えてくれる。バスの車庫の信号をわたり折り返してくる。
そして月に向かって歩く。とても美しい月だ。 1500mm望遠相当 1/250sec f16

春の夜の 逢瀬をすごす 梅と月
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恋文-梅花繚乱

2012-03-10 | 短歌


<恋文-梅花繚乱>
梅が満開になった。結び文するように顔を近づけると梅の花の素晴らしさが見え
てきた。丸い花弁と長い蕊がまるでまつげの長い女の子ではないか・・
美人なはずだ・・

白梅の花群れにおぼれ香におぼれまぶしき人を遠見るごとく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はるのゆき

2012-03-09 | 短歌


<はるのゆき>
雪の降る夜は音という音が消えてしまう。外を走る車の音も、歩く人の足音も、
ピーンと研ぎ澄まされた闇をところどころある街灯が一層きわだたせる。
こんなとき、妙に人恋しくなりメールでは届かないぬくもりのある生の声を聴き
たくなる。おやすみのひとことでいいから・・・ 2011.2

はるのゆき街は静かにねむるときつぶやく人の声を聞きたき
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ふうわりと春は

2012-03-08 | 


<ふうわりと春は>

ふうわりと春はとんでくる
ふうわりとはなのつぼみで

ふうわりと春は訪ねてくる
ふうわりと村の社の森にも

ふうわりと暖かいベールで
ふうわりと積もった雪にも

ふうわりと貴方のそばにも
ふうわりと私のまわりにも

ふうわりと白い花になって
ふうわりと春は笑いかける

(ねこやなぎ:京都植物園)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちょっとどんぶり

2012-03-07 | 陶芸・工芸


<ちょっとどんぶり>
市の生涯学習センターの陶芸教室で2年目になる。ここは枚方市民対象に開かれている文化
教室みたいなもので、5月~11月の約半年。1回が3時間で月約2回ほどの講習してもらえる。
期間は1年更新4月に抽選が有り希望者が多いので当たるとはかぎらない。1教室20名。全く
知らないもの同志ワイワイいいながら作陶するのはとても楽しい。教えていただいてる先生方
は教室の上級クラスを経験された方たちでボランティアだとか。次の年の抽選で便宜を 図っ
てもらおうとお愛想(ごますり)してももちろんダメ。
このどんぶりは1年目に作ったひもつくり成型で、ろくろを回してしゅるしゅるを夢見て行ったの
に上級クラスでないと教えて貰えないようでひどくガッカリしたものだ。もちろんどんぶりは現役
で愛用している。実用できるものをシンプルに、が目標。

信楽赤土・手びねり・天目釉薬がけ 径130mm×高70mm
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

透かし梅

2012-03-06 | 短歌


<透かし梅>
淡い逆光の梅はかわいいのを超えて少し艶めかしい。半透明の花弁は微薫を含ん
だ顔のように秋波をおくる。春の陽は未だに冷たい風を孕み、そぞろ歩く人は申し
合わせたように静かに語り合っている。いい早春の昼下がりである。

梅の香よ心もとける寒い夜はほろほろ飛びてグラスの中へ
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする