松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

股関節とウチマタ

2005-05-16 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
先日pantayaさんのブログで
うちまた」というタイトルの
トピックがアップされた。
コメントを残してはみたものの、
自分の体の使い方を確認している中で
ちょっと重なってくるような部分があったので
整理してみた。
専門的に学習しているわけではないし
あくまでも体験上の考察なので、
どうぞ“マユにツバつけて”読んでください…。

人が立っている時、
上体は股関節を結合部として
左右の大腿骨の上に乗っているような感じになる。
体重は左右の足にかかるわけだが、
外反母趾など何らかの原因で
足裏で均等に支えられずに体重がV字状に
体の中心側にかかってしまうと、
足部の内側の筋肉は
常に緊張を強いられているような気がする。
ウチマタの程度にもよると思われるが
股関節にまで
捻れのような負荷がかかっているかもしれない。
その場合、外見的には
ナンバのように見えるかもしれないが、
本来のナンバとはちょっと違うこととなるので
注意した方がいいかも。

膝の内側あたりの違和感というのも、
おそらく足の内側全体が
ひどく緊張した状態にあるからでは
ないのかなあ。
緊張状態が長引くと
血行も悪くなるので新陳代謝も悪くなり
疲労もたまりやすい。
痛みや痺れは体が何とかしようと
必死になっている状況なのかもしれない。

基本的に体は
自分でバランスをとろうとするものだから、
現象として現れて来た姿勢の背景には
そうしなければならない原因があるはず。
だから現象だけをとらえて矯正するだけでなく、
もとの原因の手当も必要になるだろう
(pantayaさんのケースでは
彼女が既にこのあたりを
押さえているので大丈夫かと)。

ところで、自分の場合は
次のような足の緊張状態の調整法を行っている。
まず仰向けになって
両足を肩幅くらいに開いて横になる。
緊張していなければ
足先が自然に外側(足の小指側)に
向かって開くようになるが、
足に緊張があると
足先の向きが内側(足の親指側)に向く。
つまりウチマタ状態になる。
自分の場合は右足は外に開くが、
左足は上からやや内側に向くことが多い。

こうした足の緊張をとるには
股関節をゆるめる必要があるらしい。
股関節がゆるんでくると
自然に足先が外側へ向き始めることに気づいた。
この方法は手軽で
自分で調整しながら状態を確認できるので便利。
何かの参考になればいいのだけれど。