高校2年の秋。
文化祭でのマンドリン演奏を終えて、ホッとしていたゆきたんくを呼び出したクラスメートのN氏。
ジンジンで待つという。
全寮制高等学校の敷地内に一つだけある喫茶店。
その名をジンジンという。
何か奢ってくれるようだ。
いや、実際には怒ってくれたのだが。
そんなことを、自分の部屋の書架を整理した時に久しぶりに見た写真で思い出した。
N氏 「○○(ゆきたんくのあだ名)、言いたいことがあるんだ。」
ゆきたんく「何?」
N氏 「奢るからジンジンで」
ゆきたんく 「あいよ。」
その後1時間くらいは説教に近かった。
彼が何を一番言いたかったか・・・
「○○、今しか無理はできないよ。」
その一言でやる気を出したゆきたんくである。
人生の恩人なのだ。
そして、そのことは今身にしみて理解している。
筋力的に一番負荷に耐えていたころ。今は望むべくもない。
若い頃と同じことをするのは無理だ。
ただ、彼が言ったことは、今の時点の自分に於いても実践しなければいけないことだと思う。
N氏に感謝。