夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

ハワイより快適な日々・・♪

2007-06-05 22:32:00 | 定年後の思い
東京の郊外は、ここ数日初夏のような日々を迎えている。

朝は15度前後の朝の陽射しにつつまれ、
日中は初夏のような25度前後の陽気となっている。

先程、玄関庭に下り立つと、微風で樹木の枝葉が揺れ、
そして私の身体を通り過ぎ、肌にも心地よい・・。

煙草を喫いながら、ふとハワイに4泊5日の短い滞在であったが、
ハワイのホノルルのヒルトン・ビレッジより快適と思えた。

私はどうした思いか解からないけれど、

♪白い花が 咲いていた
 ふるさとの 遠い夢の日

【 『白い花の咲く頃』 作詞・寺尾智沙 】

口ずさんでいた・・。


私のわずかなハワイの体験で何かが足りない、
と感じたのであった。

潤(うるお)いのなさ、情緒がないと了解したのであった。

世界の楽園とここ30数年、人々から慕(した)われるハワイの各地であるが、
私は長期に滞在出来ない処と感じている。

東京の郊外で生を受け、年を重ねた私は、ときおり日本の情景が何よりも愛(いと)おしく、
心を寄せたりしているのである。






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杜若(カキツバタ)の秘められた句頭・・♪

2007-06-05 09:18:00 | 定年後の思い
私は雑誌、新聞の折込み広告などで気になったことは、
書類の整理箱として茶箱に入れている。

ある程度溜まった時は、不要な物は資源ゴミとしているが、
先程整理をしていたら、この中のひとつの情報誌を読んだりしていた。

『CUE!(キュー)』の命名された小田急電鉄の生活月刊情報誌である。
特集記事として、『日本あやめ物語』で、6月の時節に相応(ふさわ)しいと思ったりした。

サブタイトルには、
【日本の美意識が生んだ雨に気高く咲く花に、恋する6月。】
と明示され、私は微苦笑したりして、解説を読んだりした。

《世界に約250種がある。
あやめ属の植物の中に日本原産の代表といえば、
杜若(かきつばた)、菖蒲(あやめ)、花菖蒲(はなしょうぶ)。
春から初夏にかけて少しずつ時期をずらしながら花の時節を迎え、
平安の時代から霊験のある花として大切にされてきました。

江戸中期、花を愛でることが武士のたしなみのひとつと捉えられてからは、
野生の野花菖蒲を元にたくさんの園芸品種がつくられ、
同時に江戸郊外の葛飾・堀切花菖蒲園を筆頭とする、菖蒲園が開園。

水辺に群生する花を観賞するという独特の文化は、このとき生まれたものだそう。
梅雨どきの煙る雨のなか、そして低くたれ込めた雲の下こそ映える、凛と咲くあやめの姿。
日本独自の情緒を、しっとりと味わいに行きます。》


以上が解説のように綴られているが、多分女性の編集者のひとりが書かれたと私は思い、
私は微笑ましく読んだりした。

この特集の記事の中で、小さいコーナーがあり、
私の知らなかったことなので、何よりも魅了された。


《日本文学の中で、最も杜若が印象的に書かれているのは、
平安時代・初期に成立した『伊勢物語』。
九段・八つ橋の中で、「かきつばた」の五文字を句頭にして旅の途中の気持ちを、
 からころも
 着つつなれにし
 つましあれば
 はるばる来ぬる
 旅をしぞ思ふ
と詠み、故郷の妻を思う気持ちが書かれています。


この杜若の句頭は、私は知らなく、恥じているが、良質な情緒に私の心は魅了された。

私は学生時代、残念ながら国文学を専攻しなかったので、止む得ず気ままに独学の結果、
時折こうした綻(ほころ)びが生じている。

私は庭に下り立ち、微風を受けて半夏生(ハンゲショウ)が揺れるのを眺めながら、
昨年に伊豆の河津地方で観た凛としながらも妖艶な紫の花を思い出している。



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