先程、長らく愛読しているネットの【NIKKEI STYLE】を見ている中で、
『 「終の棲家」どう選ぶ? 種類多く複雑な高齢者施設
~終活見聞録(7)~ 』と見出しを見たりした。
私は東京の調布市の片隅みに住む年金生活の73歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭の中で、築後39年を過ぎた古ぼけた一軒屋に住んでいる。
私たち夫婦はお互いに厚生年金とわずかな企業年金を頂き、程ほど貯金を取り崩しながら、
ささやかに過ごしている。
いつの日にか介護・要となり、老人ホームにお世話になることに、漠然としながら、
ときおり話し合ったりしてきた・・。
このような心情を秘めてきた私は、改めて心の再整理と思いながら記事を精読した。
この記事は、日本経済新聞・特集『日経回廊』より、マネー報道部の土井誠司さんが再構成された記事であり、
関連の基幹サイト【NIKKEI STYLE】に2017年6月23日に配信され、
そして少し古い記事であるが、「終の棲家」のひとつとして高齢者施設に関しては、すべて時空を超越するょ、
と私は思い、無断であるが転載させて頂く。
《・・「終の棲家」どう選ぶ? 種類多く複雑な高齢者施設
終活のテーマのひとつに、老後の住まいがある。
「最後まで自宅に住み続けたい」と思う人もいれば、
より安心できる環境や施設への住み替えを検討する人もいる。
いわゆる「終の棲家(ついのすみか)」だ。
高齢者向けの住宅や老人ホームが思い浮かぶが、種類が多く、何がどう違うのか分かりにくい。
入りたい施設があっても、希望通り入れるとは限らないのが現状だ。
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を主体に、それぞれの施設の特徴などについて調べてみた。
千葉眞也さん(84歳)、輝子さん(84歳)夫婦は、
2011年7月に東京都荒川区にある「ライフ&シニアハウス日暮里」に入居した。
「子どもの頃、体が弱く、年をとって体がいうことを聞かなくなったらどうしようという思いが早くからあった」
と振り返る眞也さん。
60代になって本格的に老人ホーム探しを始め、30件ほど見学に行った。
ライフ&シニアハウス日暮里は、娘が探してくれた。
「娘の住まいも近かった。満室だったので3年待った」。
JR日暮里駅から徒歩15分。
12階建ての建物にはコレクティブハウス(各世帯が独立した住戸で暮らしつつ、キッチンなど一部スペースを共有する施設)
と保育園がテナントに入っており、多世代と交流できるのがセールスポイントだ。
「子どもたちと交流できるのがよい。
絵本の読み聞かせをしてあげたりして、かわいいのよ」と輝子さん。
2人はいたって健康。介護保険制度でいうところの「自立」だ。
☆有料老人ホームは主に2タイプ
有料老人ホームは、高齢者を入居させ、
(1)食事の提供
(2)介護(入浴・排せつ・食事)の提供
(3)洗濯・掃除等の家事の供与
(4)健康管理――のうちのいずれかのサービス(複数も可)を提供する。
古くからあり、最もなじみがある施設かもしれない。
有料老人ホームには主に「住宅型」と「介護付き」があり、それぞれ特徴や入居時の条件が異なる。
ライフ&シニアハウス日暮里は、長谷工グループの生活科学運営(東京都港区)が
2003年に開設した介護付き有料老人ホームだ。
部屋数は84。介護付きといっても、自立者も入居できる。
自立者向けのライフハウス(41室)と要介護者向けのシニアハウス(43室)があり、ほぼ満室。
入居者の約8割が女性という。
千葉さん夫婦は約54平方メートルの自立者向けの部屋に2人で住む。
入居に際して払った一時金は約4300万円。
このほか、月々の費用として管理費と食べた分だけの食費で計20万円ほどかかる。
2人の年金で支払える金額だ。
☆増加するサ高住、老人ホームとの違いは?
有料老人ホームと並び、高齢者向けの住宅として、近年注目を集めているのが、
サービス付き高齢者向け住宅だ。
「サ高住(さこうじゅう)」や「サ付き」といった略称で呼ばれる。
自立して暮らせる人から、要介護の人まで、様々な高齢者が安心して入居できる住まいづくりを目的に、
2011年10月に設置がスタートした。
国が建築・改修費の補助や税制優遇などの支援策を打ち出したこともあり、
登録する施設が全国で相次ぎ、戸数は2017年4月末時点で21万7000戸を超えた。
老後の住まいの選択肢として存在感を高めている。
サ高住は、ハード・ソフト両面で国が登録基準を設けた。
入居者は60歳以上、または要介護・要支援認定を受けている60歳未満のいずれかに該当することが条件で、
単身でも配偶者と一緒でも入居できる。
バリアフリー構造も必須とした。
必ず提供しなければいけないサービスは、安否確認と生活相談のみ。
その他のサービスは任意だが、実際には食事サービスを提供したり、
介護や生活支援サービスを提供する体制があったりするところが多い。
これが入居後の費用の差になって表れる。
だが、こうしたサービスの充実は、逆に有料老人ホームとの違いを分かりにくくしている。
☆特養ホームは原則要介護3以上に
ここで改めて高齢者向けの住宅・施設を俯瞰(ふかん)してみたい。
定員・利用者数の推移を見ると、下記のグラフのようになる。
種類がたくさんあり、非常に複雑で分かりにくい。
ちなみに、最も定員・利用者数が多いのは、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)。
常に介護が必要で、自宅での生活が難しい要介護者が入居する。
2015年4月から入居は、原則要介護3以上に限定された。
介護老人保健施設(老健)は、病状は安定期にあるが、退院してすぐに自宅に戻るのが不安な人が、
在宅復帰を目指して介護、機能訓練などを受ける施設。
そして介護療養病床(介護療養型医療施設)は、急性期の治療が終わった後、
比較的長期の療養を必要とする要介護者が入る施設だ。
国が廃止を打ち出したため、病床数は年々減っている。
この3つを「介護保険施設」と呼ぶ。
認知症高齢者グループホームは、認知症の高齢者が少人数(5~9人)で
介護サービスを受けながら共同生活をする。
これらの施設は、入居の条件が要介護認定者など決まっているため、自立の人は入ることができない。
高齢者の住まいに詳しい長谷工総合研究所(東京都港区)の吉村直子主席研究員に
「終の棲家」を求める自立の人が入居可能な住宅・施設を聞くと、
ケアハウス、有料老人ホーム、そしてサ高住を挙げた。
ケアハウスについては
「軽費老人ホームの一種で、必要最低限のサービスで自立を保てる人向けが中心。
有料老人ホームと同じようなサービスだが、おおむね費用は安い。
それなりに施設数はあるので、地域で探せば見つかるかもしれない」と指摘する。
☆介護サービス、施設の内部か外部か
有料老人ホームは、最近では高額な入居一時金が必要なく、
月々の支払いのみで、生活できるものも増えている。
介護付きと住宅型の違いは、介護サービスを施設が提供するのか、
外部の業者を利用するのかという点。
介護保険の範囲内で、施設が必要なサービスを24時間体制で提供してくれるのが介護付き。
職員による介護サービスを毎月一定額の介護費用で利用できる。
一方の住宅型は、外部の介護保険事業所から介護保険の居宅サービスを受ける。
入居者の状態に合わせて、必要なサービスを組み立てる「カフェテリア型」で、
利用した分だけ介護費用を支払う。
サ高住も住宅型と同じ仕組み。
「入居後に状態が悪化して、より多くの介護サービスが必要となっても、
介護付きは、必要な費用が見通しやすい。
半面、住宅型やサ高住には、天井がなく、サービスを使えば使うほど費用がかかる」と吉村氏は指摘する。
サ高住は、利用権方式が多い有料老人ホームと異なり、
入居一時金がなく、月払いの費用だけで済む賃貸方式の施設が主流。
敷金のほか、家賃、共益費、生活支援サービス費などに費用を限定、書面での契約を必須としている。
当初の資金負担が小さい上、途中退去することになっても、返還金のトラブルが生じる可能性は小さい。
比較的自立度が高い人の入居を想定していたサ高住だが、
実際に入居している人の年齢はかなり高い。
高齢者住宅財団の調査(2013年)では、物件ごとの平均年齢は84歳代が最も多く、
住宅型有料老人ホームの85歳代と変わらない。
自立者にも門戸を開いているとはいえ、かなり高齢の要介護者などが、多数を占めるケースが多くなっている。
☆合う合わないは肌感覚も重要
高齢者向け施設の情報提供や相談を手掛けるシニアライフ情報センター(東京都渋谷区)の池田敏史子代表理事は
「住み替えの際には、なぜ、住み替えをしたいのか、
どんなサービスを求めているのかよく考えてほしい。
その上で求めるサービスがあるのか、そのサービスをだれが提供するのか、
いくらかかるのか確認したい」と話す。
介護が必要になったとき、24時間体制で見てくれる施設であれば
介護付き、サービスを自分で決めて、
元気なうちはそんなにお金がかからない方がよければ、住宅型やサ高住が対象になる。
パンフレットや重要事項説明書といった資料を事前に取り寄せ、
よく研究してから施設を見学に行くのも重要だ。
「自分に『合う』『合わない』の肌感覚が大事。
昼食時に足を運べば、どんな人が入居しているのか把握することもできる」
と池田氏はアドバイスする。
家族や友人など複数で行き、持ち帰ってじっくり話し合いたい。
不明点は専門家に聞くのもよいだろう。
☆ワンポイント:駅近くのマンションに住み替えも
ひところは、シニアの住み替えといえば、
一戸建ての自宅を売却して、早めに高齢者向けの施設や住宅に入るパターンが多かった。
だが最近では、「郊外の一戸建てを売って、駅前のマンションなどに住み替える人が増えている」
と長谷工総合研究所の吉村氏は指摘する。
子どもが独立して、家族構成が変化したことや、
仕事をリタイアして、ライフスタイルが変わったことなどがきっかけだ。
不動産仲介大手の野村不動産アーバンネット(東京都新宿区)では、
「マンションや戸建ての購入は、30~40代が主体であることは変わらないが、
一方で60代以降の定年後の人たちの購入も多い」(流通事業本部情報戦略課の金井直希課長)としている。
野村不動産アーバンネットがまとめた年代別東京都内マンション購入の成約件数によれば、
2010年度に全体の11.5%だった60代以上の比率は、その後増加を続けた。
2016年度は、前年度より減ったものの、17.4%を占めた。
購入の理由については、「息子や娘の近くに引っ越す」や
「病院やスーパーなどが近い便利な場所に移る」といった「高齢化への備え」が27.4%となり、
「家が狭い・古い」などの「家への不満」(23.6%)を上回って最も多くなっている。
住み替えた先を「終の棲家」に位置づけているかどうかは不明だが、
可能な限り自宅に住み続けたいという思いが、
より便利でコンパクトなマンションのニーズにも表れているようだ。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私たち夫婦は、出来うる限り古ぼけた一軒屋に住んでいたいが、
やはりいつの日にか、介護・要となり、介護施設にお世話になる時と思われる。
或いは、どちらかが亡くなり、残こされた方が、やむなく自宅の敷地を売却して、
介護施設に入居すると思われる。
こうした時、介護・要の状態(要支援1~2、要介護1~5)により、介護施設は選択される、
と思いめぐらしたりした。
そして国の支援を受けている費用が程ほどに適度な特別養護老人ホームに、入居が叶(かな)わなく、
やむなく高価と称されている有料老人ホームに入居した場合、
亡くなるまで、いつまで介護を受ける必要な期間が判らないことである。
やがて永がられば、永がえる程、もとより本人の自己負担額が増し、貯金は切り崩しても資金不足となり、
当然ながら、退所が余儀なくされて、介護難民になることである。
こうしたことを思案すればするほど、私たち夫婦にとっての晩年期の難題だ、
と裕福でない私は溜息ばかりしている。
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