四川菜「龍滕」(ロンタン) 再訪。
ある日のこと、自分は美味しい火鍋を食べている夢を見た。
目覚めてもその感覚が妙に記憶に残っていた。
美味しい夢のお告げを信じ、急遽、火鍋を提供してくれる店探し。
1軒目に連絡をした某店は、週末ということもあり時間制になるという。
居酒屋ならわかるが、せっかくの火鍋ディナー。時間を気にせず、自分ペースで楽しみたい。
当店を思い出し電話を入れたところ、火鍋は1年を通していただけ、時間制もなし。
さらに伺うと、火鍋は
1.ベースとなる麻辣スープ+特製つけダレ(2,000円)に好きな食材を組み合わせる単品形式も可能ですが、
2.前菜3種、火鍋一式、デザートのついたコース(3,500円)もあるという。
3.また、ご利用が2名様ならと、ポーションの少ないミニ火鍋(2,980円)についても提案してくれた。
火鍋初心者の私はミニ火鍋がいいなあ。と言っても連れ(寝太郎さん)も同行ですから、
席のみの予約で、到着後連れと相談して決めたいと申し出たところ快諾くださった。
当ビルに足を踏み込むと右手には「新葡苑・龍滕」の取締役総料理長 河田吉功 氏の紹介。
一読後、地階への階段に向かう。
大きなオープンキッチンが映えるスタイリッシュな店内。
フロアスタッフはおそらく電話応対をしてくれた方だと思いますが、女性が1名。
彼女の指示に従い、壁際の片側ベンチシートの4人掛けテーブル席へ着座する。
テーブル・セッティングは、箸置き、箸(横置き)。
その後、手際よくメニューとタオル地のおしぼり(トレー置き)が提供される。
まずは、ザ・プレミアム・モルツ生@600×2 を注文。
さて、お目当ての火鍋は寝太郎さんと相談のうえ、ミニ火鍋に決定したので
スタッフさんに内容を再確認。
この火鍋には前菜等はついていませんが、最後の麺までセットされているとのこと。
あとはお好みで気に入った具材を追加できれば十分なので、私達には理想的。やっぱりこれだね。
火鍋を注文するにあたっては、麻辣湯の辛さを、小辣・中辣・大辣から選ベる。
我慢大会のような辛さも嫌だし、辛さの後足しも可能ということなので中辣でお願いした。
迷你麻辣火鍋(ミニ火鍋)@2,980
丸鍋に卓上カセットコンロを使用。
当店のものは、麻辣(マーラー)スープの紅湯と白濁スープした白湯(パイタン)の
2種のスープに分かれているものではなく、辛い味つけの麻辣湯のみ。
具材は、海老、ホタテ、いか、牛肉、羊肉、豚肉、春菊、青菜、白菜、えのき、春雨の11種類。
魚介から先に入れると出汁がでますよ、というアドバイスを受ける。
やはり美味しい火鍋を食すには順番があるのだ。
このつけダレは当店オリジナルだと思いますが、めっちゃ旨い!
スプーンで1杯程度取り碗に入れ麻辣湯でのばし、ここに煮た食材をつけていただくのですが、
溶いた時点で味を見たところ、芝麻醤やナッツ系のコククリーミーな味わいを感じた。
まるで美味い担々麺のスープが出来上がったよう。
後に教えていただいたところ、ニラみそや腐乳でコクを深め、辣油も入っているとのこと。
なるほど、旨みの層が厚いわけだ。
このつけダレは当店の自信の表れ、容易く完成できるものではないとまったくもって恐れ入った。
火鍋に戻りますが、海老は真っ二つにカットされています。
鍋奉行の私としては、ダシのために献上。
麻辣湯は辛さばかりが突出したものではなく、つけダレとのバランスを考えてのことかもしれませんが
不思議と丸みのある味わい。 これぐらいの辛さなら、ひょっとしたら大辣でも?
しかし、ほどほどのところで抑えた方が、火鍋を最後まで楽しめそう。 辛さの後足しも控えた。
なお、スープは煮詰まってくると、唐辛子等の調味料で味をつける前の
上湯状のものを、その都度足してくれます。
羊肉とクミン、香菜炒め@1,280
鍋だけでは寂しいので、おつまみにアラカルトチョイス。
羊肉は切り落としのように心細いけれど、スパイスにはクミンと唐辛子を使い
たっぷりの香菜のほかにタマネギも入り食感と自然な甘みをプラス。
ですから、しっかり唐辛子を効かせていますが、どぎつい辛さはありません。
ワイルドさを抑えた食べやすい炒めものに仕上がっています。
(ノブロー) このとこ羊肉、いっぺえごっちゃんになれるで、オラたち幸せだ
(レンタロー) モグモグ。当店らしく、穏やかな味わいだな。
夢の中での自分は、ジャガイモが美味いと言っていた。見るとあるじゃあないか。
韓国料理のカムジャタン鍋もジャガイモが美味いのだ。
この手の辛ウマスープにはマッチするはず。
(ノブロー) そんなわけで野菜を追加したで。ジャガイモとレタスな。各500円だよ。
いただいたところ、肉の中では、赤身の牛、脂身の少ない羊が麻辣湯と相性が良いように思った。
ほか、はじめにセットされた具材では乾燥春雨もスープを吸いこむので美味い。
レタスなどの葉物野菜はさっとしゃぶしゃぶして、シャキッと感が残っているうちに。
ジャガイモは生なのである程度は煮なくてはならないのですが、
箸が通るぐらいのタイミングで食べるのが丁度よいように思う。
ほくっと×辛さ、これ合う。 追加は正解、美味しい夢は正夢になった。
その間、ワインはヴァルモン(南フランス)@3,000×2 を注文。
ワインクーラーを卓上に置くため、さらに1卓つけてくれ、チェイサーはカラフェでのサービス。
パンダ好きという優しいスタッフさんは気配りの利いた対応に努めてくれる。
〆の麺は細めのストレート。半分火を通しているので煮すぎないようにとのアドバイス。
さっと、アルデンテで。このタイミングを逃さないように。
最後まで、火鍋を満喫しましょう
メニューを広げて、嬉しい夜定食を見つけた。それが“おひとり様限定”という夜定食。
当店は一人にも優しい店なのだ。立地的なことが関係しているのかもしれないけれど、
カウンター席にも空きがあった。
いつか私もお一人ディナーで利用させてもらう日が来るかもしれない。
ミニ火鍋はポーションが少ないので、追加の自由選択の余地あり。
想像以上に楽しめ満足。火鍋って美味い。
会計はテーブルチェックにて。
1人当たり7,000円(千円未満四捨五入)
次回は2種類のスープで楽しむ鍋も試したいものですが
当店の特製つけダレでいただく火鍋の味も捨てがたい味わいだなあ。
四川菜 龍滕
東京都港区赤坂6-19-46 I.C.O.Kビル B1F
TEL 03-3560-1512
営業時間/ 11:30~14:30 18:00~23:00
定休日 日曜日・祝日 -店舗情報「食べログ」より-
※中国料理満足度数は、4.0~5.0