中国食酒坊「まつもと」
先日、「海南チキンライス 夢飯」さんにお邪魔した際、同じ通りの裏路地に、小さな佇まいなれど、
美味そうオーラを放つ当店を見つけた。
この感じだと創作系中華のお店かしら?日にちを改め訪問した。
店先にはランチメニュー(5種)の紹介あり。いずれも1,000円以上の価格設定だ。
中華系BGMの流れるカジュアルな店内は、右手に4人掛けのボックスシート(2卓)、
左手に2人掛けのテーブル席(3卓)を配した小体な造りで、厨房はその左手奥になる。
利用は2人掛けテーブル席の真ん中。
席の間隔は狭く、自分で上着をハンガーにかけスタンドに吊るす。
卓上には、メニュー、爪楊枝。カトラリーバスケット内には、箸、レンゲをセット。
フロアを担当するのは女性1人で、着座後には、水とタオル地のおしぼり(トレー置き)をいただく。
陳麻婆豆腐@1,130
ランチの麺類には小ライスサービスあり。この場合、注文時に申し出るようだが、
私のチョイスは、麻婆豆腐のため該当せず。
ご飯、スープ、ザーサイがついている。
ベースのしっかりしたスープには、溶きたまご、豆腐。
とろみがあって塩加減も丁度良し。真面目さが伝わる味だ。
ランチセットにありがちな安直スープでないことに、まずは胸をなでおろす。
表面には花椒が散らされ、豆腐は木綿タイプ。
花椒効果で、ビリビリとした痺れはあるものの、辣油が少なくオイル控え目。
若干、水溶き片栗粉の加減で、口当たりはもってりとしている。
味は悪くはないけれど、旨味の層が不足し、陳麻婆豆腐として主張の弱さを感じ、
そのため、いまひとつインパクトに乏しい。
“中国食酒坊”という言葉から、男性的な豪快さを期待していたのだけれど、
料理から受けるイメージはおとなしく、それが意外だった。
また、メインの陳麻婆豆腐はボリュームが少なく思う。
一方、ご飯の器は深さがあるため、想像以上の容量が入っている。
おかずっ食いの自分である。
マイルド麻婆と少しのザーサイで立ち向かうため、白飯完食に苦心した。
炭水化物のご飯で、お腹は十分足りているのに、目が食べ足りない困った事態。
あと1品、小鉢がセットされていると良いのにと、ちょっぴりお値段が割高に思えた。
厨房側のレジにて会計を済ませ、フロアの女性の見送りを受け退店。
勝手なイメージとのギャップで少々ランチのリズムが狂ってしまったが、
お蔭で当店のスタイルを学ぶこともできた。
初回利用の感想になるが、全般に日本人の口に合わせた優しい味わいの中華を
提供してくれる店なのだと思う。認識を新たに再訪できればと願う。
まつもと
東京都杉並区西荻北3-22-22
TEL 03-3397-0539
営業時間/ 11:30~15:00(L.O.14:45) 17:00~23:00(L.O.22:30)
定休日 火曜日 -店舗情報「食べログ」より-
※ランチ満足度数は、3.7~5.0