上海料理「上海美味小屋」 (SHANGHAI HOUSE)
当店のオープンは2001年(HPより)。
最寄り駅は、牛込神楽坂駅。私は利用路線の関係で市ヶ谷駅から向かう。
外堀通りの市ヶ谷田町を曲がり、道なりに直進し左折。
「SHANGHAI HOUSE」とロゴの入った紺色のオーニングテントが当店だ。
“小屋”というから、屋台風のちょっとディープな店をイメージしていたのだが、垢抜けた店構え。
店先の上海蟹のスタンド看板が、中国料理店であることへ繋いでいるようだ。
静かにBGMの流れる、すっきりとモダンな店内は、細長い造りで中央にレジを配置。
奥には完全個室に対応可能な円卓を有し、テーブル席(片側ベンチソファ含む)のみで、
食べログによると、総席数は36席。
スタッフさん(中国人)の案内で、入口に近い2人掛けのテーブル席へ腰を下ろす。
この位置から、レジ隣の小さな水槽で熱帯魚が泳ぐ姿を視界におさめた。
卓上には、予め、醤油、酢、辣油、紙ナプキンがセット。
着座後、氷水とメニューをもらい、注文を検討する。
目当ては当店の看板、上海蟹の料理。
一人昼から、酔蟹を食べようという算段で訪れたが、昼はランチメニューからの注文のよう。
グランドメニューは渡されなかった。ならば、潔く、お薦めランチへ方向転換。
味付け玉子入り角煮丼に強烈に惹かれたが、せっかくなら季節のお薦めから選びたい。
すると「アド街ック天国」に紹介された当店の顔「上海蟹」料理を、
リーズナブルな価格で提供しているとの記載が目に入り(上記の麵・飯3種類)
自身の好奇心を強く揺さぶられた。やはり、上海蟹にこだわるべきなのだ。
悩んでいると、扉が開いた。
橋爪製麺さんが生姜麺を納品しに来たのだ――。
上海蟹肉味噌あんかけスープ麺@1,280
麺をチョイスしたのは、有名ホテル、飲食店に麺を卸している、
橋爪製麺さん効果かもしれない。(※直営店「はしづめ」)
納品された生姜麺はおそらく、お薦めランチの酸辛生姜麺に使われるのだろうが、
取引があるならば、麺への信用性は高く、安心していただける。
意中の上海蟹肉味噌あんかけスープ麺は、角盆で、箸、使い捨て紙おしぼりを同行させ登場した。
ぱっと見、寂しげな面持ちのスープ麺。
表面に浮いているのが蟹味噌なのだろう。レンゲが無造作に差し込まれ、
中央に置かれた白髪ネギに悲哀さえ漂う。
1,000円超えの実態がこれなのか――。
飾ることもなく、あまりにさり気ないそのビジュアルが、確かな自信の証と捉えたい。
箸を滑りこませ、麺を確認する。中ぐらいの太さの滑らかなストレートタイプ。
表面の蟹味噌部分に緩くとろみがついていて、口に含むと上海蟹の繊細な甘みの他に
仄かな甘酸っぱさを感じた。蟹を食べる際にセットされる、あの“かに酢”の感じだ。
次は、探究心につき動かされ、レンゲでスープ内の蟹肉を捜索した。
残念ながら発見までには至らずだったが、味には上海蟹を感じられ、
慣れてくると、値段相応なりに(上海蟹を)楽しんだ感じで満足できた。悪くない。
ランチタイム、付近に勤める方々を中心に客足も好調。
メニューには、週替わり定食やお薦め定食もあるので、飽きずに通えそうだ。
私自身は、訪問する前に思い描いていたイメージより、店内も綺麗で、味に手応えあり。
当店の上海出身のシェフが作り出すという本格的上海料理を試してみたくなった。
また、お邪魔したい店だ。
上海美味小屋 (SHANGHAI HOUSE)
東京都新宿区納戸町33 升竹ビル 1F
TEL 03-3269-5881
営業時間/ 11:30~14:30(L.O14:00) 17:30~22:30(L.O22:00)
定休日 日曜日・年末年始
※ランチ満足度数は、3.7~5.0