上海料理「シェフス」 (CHEF'S)
最寄り駅は、新宿御苑前。花園通り沿い。
席の予約時に、店のマダムから、上海蟹のシーズンという情報を受けたので、
酔蟹の有無を確認したところ、当店では(酔蟹は)提供していない、とのこと。
残念だが、上海蟹の料理はほかに各種取り揃えているというので、
連れ(寝太郎さん)と共に楽しみにして来た。
入店すると、BGMにピアノジャズが流れる店内は、奥行をもたせた造りで、
左奥に厨房があり、中には男性3名、フロアはマダムを含め女性3名が対応する。
客席はテーブル席のみ(片側ベンチソファ含む)というレイアウト。
席数は25席ぐらいで、案内は、中ほどの片側ベンチソファのテーブル席。
壁には古き良き時代の上海の写真が飾られているが、空調の関係だろうか、
小窓が開け放たれ、私としては、評判のマダムが居るということで、
勝手に赤坂の「メゾン・ド・ユーロン」さん的なハイセンスなイメージをもって訪れたのだが 、
この席や一番奥の席からは厨房の中が見えるし、家庭的な印象も受けた。
テーブル・セッティングは、取り皿、箸置き、割り箸(縦置き)、レンゲ置き、レンゲ、メニュー。
着座後には、テーブルクロス(布)を2枚重ねた卓上にタオル地のおしぼりが直置きされた。
メニューを開くと、マダムの話にあったとおり“上海蟹スペシャル”(11種類)が用意されている。
本日(11月半ば)は、アラカルトで、上海蟹を含め数品注文した。
姿蒸しを注文すると、「雄、雌どちらに?」とのお尋ね。
ほお、選べるんだ。
「前半は雌ですが、この時期は雄が白子が詰まって美味しいです」とのサジェスチョン。
異存はなし!男の子に決定!
「これ、最高にいい雄です。これ以上大きいのはないぐらい。重いですよ。」
マダムがこれから蒸す上海蟹をテーブルまで、見せにきてくれた。確かに立派だ。
(レンタロー) へへっ。男の子だで、毛深いだ♪ 縛られちまって、冷え冷えだで。
ドリンクは、生ビール@700×3のあと、紹興酒(5年)ボトル@4,500とポット@2,300を注文。
注文した料理に先立ち、醤油、酢、からしがセット。これは焼売用。
マダム曰く、当店のおすすめには春巻、また焼売も人気なのだという。
赤ピーマンマリネ@1,200
鮮やかな色合いの赤ピーマンは焼いて皮を剥き、トップは香菜。
フルーティーで素材の甘みが活きたマリネだが、なんといっても使われているオイルが美味い。
食べながらに、唇が潤う感じで、体内が美化されそうな味だ。
(ノブロー) 極上明太子盛りでねえだよ。
車エビ香り蒸し@4,000
マダムよりサーブ。
「お取り分けします。スープが大変美味しいので、この中にご飯を入れますから」
見事な手さばきでエビを取り分けてくれたあとには
白飯が投入された。スープを吸わせるのだ。
「頭の部分が美味しいので、食べ方をお教えしましょう。
中にはおミソが入ってますから、しゃぶってください。」
マダムは初心者の私達に細かく指導してくれる。
(寝太郎) うぉぉぉーー!なにこれ!シンプルだけど、めっちゃ美味い。
素材の良さを活かし、持ち味を最大限に引き出した、車エビの一番美味しい食べ方なんじゃないかな。
――テンション急上昇、美食との出会いだ
甘みのあるぷりぷりの身質もさることながら、このスープをすった飯が絶品!
ナチュラルな甘みと旨味。繊細な味わいが口に広がり、優しく胃袋に浸透する。
ど直球で好みの味わい。美味いとしか言い表せない。
上海蟹をいただく前に大きな収穫と感動があった。これだけを食べに来ても良いぐらいだ。大好き
姿蒸しの前に、道具一式がセット。刻み生姜入り酢は、レモンのように爽やかな食味。
カニ用のスティックは、見ると「ホジホジ」と、愛らしいネーミング。
大きな耳かきのような形だけれど、一般に見かけるカニフォークより、がっしり取れて、
使い勝手良し。これ、いいな。
上海蟹蒸し(1匹)雄@6,000
(ノブロー) 蒸し上がりのお披露目後は、マダムやスタッフさんが解体してくれるだ。
――んんっ!!
この上海蟹は一般のものとレベルが全然違う。群を抜いている。
身は少し、レアな部分もあって、ミソ、白子ともにねっちりして、そこはかとなく美味い。
白子は半透明だからわかり辛いね。
甲羅に詰まった一番美味しいところは、大事に食べる。最高の酒の肴だ。
蟹足の部分(爪)は食べやすいように、綺麗に処理してくれた。至れり尽くせりのサービスだ。
ハサミやフィンガーボウルは置かれなかったけれど、それも納得。
私達は、無心になって美味しさを貪るのみ。贅沢させてもらっている。
なお、おしぼりはタイミングを見計らって差し替えてくれる。
上海蟹みそ焼売(1個)@650×2
1個はダイナマイトボディ。ビジュアルからも蟹みその存在感大!
口に含むと、じゅわっと濃厚なみそテイスト。余計な味がせず、車エビ同様、とても好感が持てる。
これは、からしではなく、つけるなら上海蟹用の生姜酢がさっぱりとして調和する。
上海蟹担々麺@5,250
予め、店で取り分けてサーブ。黒酢と赤酢はお好みで。
ぱっと見はまるで、蟹味噌ミートソーススパゲティ。
未知なる食べ物との遭遇という感じで、味の予想がつかない。
麺は縮れた中華麺。よくかき混ぜて口に運ぶ。つまりは、「拌麺」だ。
蟹1匹分は使っているのかしら。
濃厚で甘みのある蟹ミソがたっぷりで誤魔化した感がないのは素敵だけど、食が進むに従い
次第に味が単調になるため、ここでは黒酢や赤酢が活躍。
ちなみに、寝太郎さんは赤酢、私は黒酢が好みだった。
「よく、召し上がられました」と、気さくで細やかな接客が魅力のマダムから
言葉をかけてもらい、テーブルチェック。
1人当たり15,000円(千円未満四捨五入)
店内は満員御礼。どの客卓にも上海蟹メニューが並び、この時期、特に人気の高さがうかがえた。
姿蒸し1杯6,000円と、いいお値段だが、上海蟹の美味しさでは都内屈指の店だと思う
シーズンには、断然、おすすめしたい。
また、個人的には、車エビ香り蒸しに強く惹かれた。当店では必食したい料理だ。
シェフス(CHEF'S)
東京都新宿区新宿1-24-1 藤和ハイタウン 1F
TEL 03-3352-9350
営業時間/ 18:00~22:00
定休日 日曜・祝日 -店舗情報「食べログ」より-
※中国料理満足度数は、4.4~5.0