『租税は、夢屋王国が公共サービスを行うための原資であるから、国内の国民は等しく応分の負担をしなければならない。一方、国家権力によって国民の富の一部を強制的に国家に帰属させる訳であるから、その執行にあたっては明文規定化し、例え国王であっても専横は許されず、帰属財産を国民に等しく再分配しなければならない。』…凄いじゃないですか「エダシャク男爵」
租税の草案を丸投げされたにも係わらず、しっかり国王の命令を守り、修行の痕跡(フン)を残したまま、今朝、姿を消しておりました。
ウイッシュ…この方針をもって税制を整備し、広く夢屋王国の税体系を確立すべし…と意気込んでみたのですが、とある国民が訪ねてきました。
「何だ、まだ毛も生え揃わない(失礼)、尾も取れていないカエルではないか…。なに用じゃ?」(夢屋)
「恐れながら、私どもカエルは子どもながら、日々数匹のイナゴを食し、国王の大事な稲を守護しておりますが、それでも税を徴収されるのでしょうか?」(アマガエル)
「国民、等しくして当然…。」(夢屋)
「それでは、稲を害するイナゴを総て喰い尽くした時、国王は私どもに何をお望みでしょうか?」(アマガエル)
「当然、その働きに対して相応の報酬を与える。」(夢屋)
「いえいえ、食い尽くした後の私どもに与える働きにございます。国王は、イナゴを無用の長物として扱われておりますが、食い尽くせば私どもも、無用の長物となるのではございませんか?」(アマガエル)
「アマガエルに禅問答を仕掛けられるとは思わなんだわ…。」(夢屋)
「殿様ガエルなどと不遜な名前を頂いても、朝起きが悪く、未だ足が出たばかり…。かような子どもにまで税を徴収されるのでしょうか?夢屋王国の独立宣言には、『生きとし生けるもの、その能力と可能性を発揮したものには応分の報酬を与える』とあるではありませんか…。まず、仕事を与え、その富に対して応分の税を徴することが本質ではありませんか?」(アマガエル)
「如何にも。その方たちの税は、当面の間、使役を以て税と為す。しかし、換金できる税(租)は、どうするのじゃ?」(夢屋)
「この国において、最も富める者は国王様ではありませんか?国王がまず収めることが肝要かと…。」(アマガエル)
「相分かった。しかし、我に対する報酬はどうなる?」(夢屋)
「国民の尊敬と葉先の水晶玉が、国王への報酬でございます。」(アマガエル)
「なるほど。その方中々のキレ者と見た。我が執政にならんか?」(夢屋)
『この国王、結構アホでっせ…』(アマガエルのつぶやき)
夢屋の「ネホダレ(大法螺、空想)」は、まだまだ続く…