その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

紅一点

2009-06-10 21:53:53 | 暮らし
庭の『ザクロ』が花を付けました。「万緑叢中一点紅…」中国北宋時代の宰相「王安石」の詩が、「紅一点」の語源とは知りませんでした。古今東西を問わず行財政改革は時の課題であり、善政と言われる改革の多くは民衆の疲弊を和らげるものの、結局のところ中央政府の収奪方法を改善するためのものであって、富の分配方法が大きく変わるものでは無いようです。
            
この季節、遊歩道を歩いていますと葉っぱがクルクルと巻き込まれたものに出会います。『オトシブミ』や『ハマキチョッキリ』の仕業なのですが…
            
画像が小さくて分かりづらいですが、『オトシブミ』です。上手に巻き込んだ保育器の中には卵が1個。種の保存のために、大量の卵を残す種もあれば、このオトシブミのように養育環境整備に手間をかけ、大事に育てるタイプもいる。このように生物の生態や進化を考えると「摩訶不思議」な世界が広がりますが、概ね生物学を志す者は、現代社会では変わり者か、非生産的な人間として扱われますので、子育ての際は注意されたほうが良いかも…^^;
「オトシブミ…落とし文」は、元々、恋文や世の中の批判文書を、筆者不詳のまま、世間に公表する手段だった訳ですが、一地方官僚である王安石の「万言書」が中央政府の目に止まる訳ですから、相当の名文家であったのでしょう。私の小指の先ほどもない小さな『オトシブミ』が送るメッセージは一体何なのでしょうか?彼ら(失礼…揺り籠作りは♀が行います。)は、日々子孫保存のために保育器を時間をかけて作り続けます。将来の日本を支える新たな命や子どもたちを安心して産み、育てられる環境づくり。少子化の時代だからこそ、大事に(甘やかすという意味ではなく)育てられる社会でなければならない。などと、小さな虫から教えられる夢屋です。
コメント (3)
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