その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

朝の訪問者

2009-06-02 12:24:48 | 暮らし

我が家の田圃に行く道すがら見つけた『マメグンバイナズナ』です。
今年の春先、『ナズナ』が見つけられない。ナズナと思った草が、『タネツケバナ』であった
りと、己の無知をつくづく感じたところでありますが、ナズナを調べている内に出会ったの
が、このマメグンバイナズナです。(コウベナズナとも言うらしい。)どうせ、関東以西に
侵入した帰化植物であろうと思っていたのですが、一昨日、行きつけのパチンコ店の駐車場で
ナズナとは違う花房の草に気付き、もしやと思い良く見ますと、マメグンバイナズナでした。
一度目が馴染むと不思議なもので、田圃の道端に咲いているこの草を軽トラックからも見分け
ることができました。新たに得た知識と実物との出会いの経験は、くすんだ目を開かせること
もあるようです。

              
そして今朝、我が家の田圃に『キジ』の夫婦が降り立って、エサを啄ばんでいました。
              
♀キジは遠くにいて、なかなか顔を上げてくれませんが、♂キジは、比較的近距離にいたせい
か私を警戒して、何度かのリクエストに応え、顔を上げてくれました。
地元猟友会が放鳥を続けている成果ではありますが、工場跡地の荒地に巣くっていることは
分かっていましたので、別に珍しくもなく、いつか撮影機会があればと思っていましたが、
意外に早く、我が家の田圃を訪問してくれました。ちなみに、狩猟の対象となるキジは♂であ
り、♀を撃ってはいけないことをご存じでしょうか?通常は、一夫一婦制を採っているようで
すが、先日、河川敷の畑で見たツガイは、一夫二婦でありましたから、種の保存的に♂が標的
にされるということでしょう。種は違えど同じ♂として、物の哀れを感じます。
そしてまた、ふと感じること…。鮮やかな色をした来訪者のキジに感激することなく、道端の
グンバイナズナに感動している自分。これは、現在の知識(持っている常識)を超えたこと
に関する感激や喜びであるということ。また、知識の中では、当然在るべき物と思っている
一般的なナズナの消失に驚く自分が居るということ。環境破壊などと難しい事を述べるつもり
はありませんが、常識的存在が、ある日突然失われてしまっているということへの気づき…
時にはそれをノスタルジーと一笑される場合もあるかもしれませんが、私たち人間は、失われ
ていくことに気付かない、くすんだ目を持っていることもまた事実です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする