今年の「雪囲い」は10日も遅れている。
都会に「ビル風」があるように、田舎にも『風の通り道』がある。冬は西寄りの風が多く、家並みが疎らな田舎であっても、その隙間を縫うように、または風が巻くように家々の間を抜けていき、微妙に雪の吹き溜りを作ります。
道路に防雪柵を設置するように、各戸に『かざらい』と言って、板塀や茅を編んだ防雪防風柵を造るご家庭もありました。最近は、手間も掛かりますし、家庭用の除雪機も普及したことから、積もった雪は機械で吹き飛ばすことの方が多くなったかも^^;
『かざらい』とは方言でありましょうか?適当な漢字が見当たりません。『風来』では風が来てしまうことになるし、『拐う』では奪い取り、『浚う』では土砂を取り除くことになりますし…風を持ち去る。風を取り除くといった意味なら「さらう」という言葉も当てはまるかなどと朝から下らないことを考えております。
今年は、天気の悪さや頭痛を理由に先送りして来た「雪囲い」も、そろそろ先送りの限界となり、急ピッチで進めましたが、かなり雑な作業だったかな^^; 一人作業では、5日は掛けていた作業も、長男『ポン太郎君』の活躍で、2日で大方片付けました。(材料を運び出したりする準備作業が結構かかるんです。)さて、ここからは雪や風をやり過ごす季節の到来であります。雪囲いや『かざらい』は、東北の冬の風物詩とは言え、耐え忍ぶ季節の到来を告げる『飾り』であります。