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 春にして君を離れ

2018-03-06 22:18:33 | 日記
 明日からはまた寒さが戻るという。春に三日の晴れなし で天候が変わりやすい。体調管理が難しい。今日はシニアの皆さんとストレッチとボール蹴り。昨日のデスクワークで身体はがちがち。少しでもほぐれればと思うが、行くのがつらい。

 40人以上のお兄さんたちに混じってストレッチをし、ボールの蹴り方を教えてもらう。全員が先生なので、なかなか教えてもらうのも難しい。だいぶみなさんに慣れたので冗談を言いながら楽しんでいる。サッカーだけでなく趣味のお話も聞ける。でも、一人だ。そっと喫煙所で煙草を吸っている人と同じように、一人だ。

 マンションに戻ってドアを開け「ただいま」と言っても、「お帰り」の声はない。そんな生活がずっと続いている。クーに「ただいま」と言ってもただクーは寝ているだけ。急いでメンテナンスに出かける準備をする。足や腰、背中も痛い。

 メンテナンスは若い柔道整復師がもう1年以上担当してくれている。メンバーとも同じくらいの付き合いだ。ここでは間抜けなおばあさんでいい。孫のような子たちに冗談を言う。1年以上メンテナンスをしてくれているのでほぼ完全に身体は元に戻る。でも、ここでも私は一人だ。

 いつの間にか、一人を選ぶようになった。情熱は3年も続かないこと。変化を重ねているだけで、一人はかわらないこと。そして別れのない出遭いはないということ。そんなことがよくわかるようになった。だから、恐くないというのか。情熱を持ち続ける術を、別れがきても自分の中に相手を埋め込む術を、私は学んだ気がする。

 「春にして君を離れ」はアガサ・クリステイのロマンサスペンスだ。ふとこの話を思い出した。話は「ロマンス」でもなければ、「サスペンス」でもない。ただ人が生きるうえでの恐いサスペンスだ。私は良いパートナーでもない。ただ、そっと消えない程度にいるくらいだ。

 

 
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