裏磐梯の休暇村は居心地がよく、お金さえかからなければ1ヶ月くらいいたいところだがそうもいかない。
帰りは列車で新潟に入り、沿線の雪景色を堪能するつもりで新潟空港からの便を予約したが、予約した時点では2月に入ってからの豪雪は予想できていなかった。猪苗代の駅で新潟までの切符を買おうとしたら、会津若松から先の列車はどうなるかわからないと駅員さんにいわれる。といっても今更変更も出来ずとりあえず会津若松までの切符を買う。
会津若松までは雪もさほど多くなく順調に走る。
会津若松へは定時に到着
乗り継ぎの列車は新潟から来て折り返すのだがまだ着いていないとのこと。結局1時間遅れで到着。新潟までの切符を買うとき、駅員さんに新潟へはいつ着くかわからないと脅かされるが、食料も飲み物も着るものも十分あるので乗ることにする。
会津若松を出てからしばらくは雪もそれほど多くないが、駅員さんが「津川から先がちょっと」といっていたとおり津川駅の辺りから雪の量が増えてくる。列車の屋根にも雪の塊が落ちてくる音がするし、線路の両側の雪を巻き上げて走る。両側の斜面が切り立ちいつ雪崩になってもおかしくないようなところもある。
咲花という駅のすぐ前は咲花温泉の宿が何軒かあるがすっぽり雪に覆われている。
沿線の家々はすっぽり雪の中でただひたすらモノトーンの世界。
雪下ろしの人がいた
以前飯山線に乗ったときの雪景色は余裕を持って見ていられたが、今回の豪雪は雪のすごみのようなものを感じる。実際に生活するとなると雪との闘いになるのも肯ける。太平洋側に住んでいる人間の想像を超えた別世界を見ている気がした。
列車はすいていてわずかに乗っている乗客は地元の人ばかり。当然ながら、食い入るように沿線の景色を眺め興奮して写真を撮っている私とは違い、皆静かに座席に座っている。
新潟に近づくに連れ、雪の量は少しずつ減り、列車は定刻より1時間15分ほど遅れて新潟に着いた。それぐらいの遅れで列車を動かす雪国のJRの底力に感嘆しきり。
新潟駅に着くと、さっきのひっそりとした家々の風景とは違い、行き交う人が多い。ミニスカートやハイヒールの娘さんが、雪道を恐々歩く私を颯爽と追い抜いていく。自転車に乗っている人さえいる。
マンホールも健在
夜になれば飲み屋の灯もともる。普段雪のない地方ならほんの少しの積雪でも大混乱をきたすところだが、雪国ではごく普通に人々の生活があるのだと変に感心してしまう。雪国に生きるノウハウはほんとうにすごい!