朝から完全な雨。基本的には好天時を選んで上山することがほとんどなので、朝一番から雨具を着て歩くのは気が重い。このまま引き返すことも考えたがせっかく来たのだからとりあえず阿弥陀岳と赤岳ぐらいは登っておこうと歩きだす。
1時間ほど登って阿弥陀と赤岳の分岐に出る。雨の量はさほどではないがしとしとと降り続く
阿弥陀岳に登っていくがやはりクサリやハシゴのある濡れた岩場は嫌なもの。注意深く歩いて少し平らなところに出ると、目の前の岩場を何かが横切る。一瞬クマかとドキリとするがカモシカだった。思わずホッとする。さすがカモシカ、岩場もなんのその、軽快にトラバースしている。できればその脚、ちょっと貸してもらえないだろうか
ガスガスで何も見えないが、足元の花々は雨も風も関係なし。濡れてみずみずしい
30分ほどで阿弥陀岳(2805M)着。何も見えず
滑りやすい下りはより慎重に下っていく。分岐まで戻り中岳の稜線を赤岳へ向かう。キレット方面との分岐から上の岩場はけっこう斜度がありクサリも多い。慎重に登って赤岳頂上(2890M)着。見えるのはガスのみ。雨に加えて風が強くなり、気温も低い。昨日は熱中症になりそうな天気だったが、今日はこのまま長時間稜線にいれば低体温症になりそうだ
当初の予定ではここから南へ下り、キレットを歩き権現、編笠岳方面へ縦走するつもりだったがこの雨と風のなかキレットを通過するのはあまり賢明な選択とは思えない。時間はまだ午前中だが頂上の小屋に逃げ込み停滞を決める